首都高 神奈川7号横浜北線(K7) 横浜北トンネルを舞台に行なわれたトンネルウォークイベント。約1万人が参加した 首都高速道路は3月11日、18日16時に開通する首都高 神奈川7号横浜北線(K7)の岸谷生麦出入口、新横浜出入口の2カ所において、トンネルウォークイベントを開催した。このイベントは開通前に一般参加の開通記念イベント「横浜北線ウォーク&ラン」の一環として開催されたもので、12日には横浜北線ファンランが開催されている。
いずれも開通前のイベントとして最後の大規模イベントとなり、このイベント終了後に最終作業を行ない、3月18日に開通式を実施。18日16時に供用開始となる。本記事では、トンネルウォークの岸谷生麦会場、新横浜会場の2カ所をお届けする。
生麦事件の現場上空を通る横浜北線
横浜北線は第三京浜 横浜港北JCT(ジャンクション)と首都高 神奈川1号横羽線(K1) 生麦JCTを結ぶ約8.2kmの路線として開通する。将来的には第三京浜 横浜港北JCTと東名高速 横浜青葉IC(インターチェンジ)・JCTを結ぶ横浜北西線と接続し、東名高速~第三京浜~首都高速を結び、保土ヶ谷バイパスと並ぶ横浜地区の幹線になる予定だ。
横浜北線のみの開通でもメリットは大きく、災害対応への対応力強化や横浜港への物流改善などさまざまあるが、一般利用者にとっては時短の効果となるだろう。従来、第三京浜から首都高 神奈川線に行くには神奈川2号三ツ沢線(K2)となっていたが、横浜北線が開通し生麦JCTが改良された結果、神奈川5号大黒線(K5)経由で第三京浜~大黒PA(パーキングエリア)間を最短距離で結ぶことができ、移動時間を10分短縮。新横浜駅~羽田空港(空港中央)であれば40分が30分へと短縮できる。三ツ沢線の渋滞軽減も期待でき使い勝手も上がるだろう。
また、生麦JCTがフル方向JCTに改良されたことで、大黒PAから生麦JCT経由で横浜方面へも行ける(もちろん、その逆も可能)ようになった。大黒PAから横浜方面へ出ようと思って大黒線へ出てしまい、「あっ、失敗した」といったときもリカバー可能になったわけだ。
トンネルウォークの岸谷生麦会場へは、その生麦JCTを見上げるように産業道路の岸谷生麦出入口からエントリーすることになる。ちなみにこの岸谷生麦出入口は横羽線や大黒線側からは国道1号へ、横浜北線側からは産業道路へ接続されているのだが、国道1号と産業道路を直接接続する岸谷生麦線というアクセス道路も開通し、国道1号と産業道路が行き来できるようになる。JR線、京浜急行線を一般道で簡単に越えられるようになるのも大きな改善ポイントだろう。
産業道路の岸谷生麦出入口からトンネルウォークイベントにエントリー 参加には事前登録、もしくは首都高で配布していた広報誌が必要。もちろん無料参加 岸谷生麦橋の接続部。夏と冬の気温の違いによる伸び縮みを吸収するメカニズム。冬だけどあまり間隔が開いていないようだ 料金所の手前にあった接続部。こちらは開いていた。この間隔で季節を感じられれば立派な道路マニア 首都高の電子掲示板ゲートが受付場所。左に伸びるのが国道1号へのバイパス 「横浜北線がキタ!」。ウェルカムメッセージがうれしい 右を見ると「はいっちゃだめ」というひらがな。子供へ注意をうながしているのだろう この辺りには排水溝が道路を横断していた。傾斜がきついので雨が本線からながれてくるのだろう こちらは現金払いの料金表。産業道路側からだと第三京浜方面にしか行けないので現金払いの料金は確定する 料金所を抜けている最中。料金所ゲート間の移動橋が見える。地下道を使うタイプもあるが、ここは橋タイプ ここにもカメラ。2連タイプとなっており役割が違うのだろうか? 照明の向こうの出口へ向かう路線が見えたので撮影。ETCチェックゲートが見えた 合流部にあった接続部。この後、トンネルまで接続部はなくこれが最後の接続部だった。冬って感じ 合流部から横羽線方面を見てみる。車両進入禁止標識があったが、これを見ることができるのは逆走車だけだろう 合流部の左に1本車線があるが、これは国道1号方面への出口となる 橋に振動はつきもの。そのためボルトにはスプリングによる緩み止めやチェックマークが付けられていた 合流部の遮音壁。フェルト状のものが挟み込まれており、吸音性能も持たせてあるようだ 本線上に置かれていた慰霊献花。この真下で生麦事件が起こったことに対するもの 慰霊献花を過ぎ、アクリルパネルが続くので下を見てみる JR線。もちろんウォークイベントだからこそ見られる風景 本線上に取り付け前の道路案内板が置かれており、記念写真スポットになっていた トンネル内にはさまざまな施設があり、見どころにあふれている 生麦事件の当事者となったのは薩摩藩。ということで鹿児島県関連の展示が行なわれていた 神奈川県横浜市の水道局が行なっている水源林整備「水源エコプロジェクト(W-eco・p ウィコップ)」による水ペットボトル。各社とコラボしている 上を見上げるとジェットファンが見えた。最近の傾向として飾りものがなく、直接セグメントに取り付けられている この日は3月11日。そのため地震に関連した展示を行なっていた 巨大地震で道路に段差ができた際の対策。応急処置を実施 トンネルの外壁となるセグメントに近づくことができる ここでトンネルウォークは行き止まり。フォトスポット看板近くから撮影し引き返す その後、もう1本のトンネルである新横浜→岸谷生麦へのトンネルウォークへ。こちらではすべり台式非常口の体験会を実施 これを滑ると入口付近に戻ることになる。そのため、ここでは滑る人の撮影のみを行なった ここまで写真で紹介してきたが、岸谷生麦会場の奥では水噴霧のデモを実施。そちらは動画でお届けする。
首都高 横浜北線 横浜北トンネル 水噴霧デモ 3月11日開通前トンネルウォーク 岸谷生麦会場と新横浜会場は別々に開催されているが、両方の会場を取材しなければならない報道向けにシャトルワゴンが用意されていた。そのシャトルワゴンの助手席からの映像を掲載しておく。横浜北トンネルを岸谷生麦会場から新横浜会場へと走ったものだが、開通前の工事などあるため本来の走行方向とは逆に走っている。参考程度に楽しんでいただきたい。
首都高 横浜北線(K7) 横浜北トンネル 岸谷生麦→新横浜 開通前走行映像 新横浜会場へ到着。トンネル深部から出口へ向かって歩いて行く 折角なので壁の矢印を数えてみる。最初のパネルには「新横B1-1-1」と書かれていた こちらは壁に取り付けられていた衝突防止灯。始まりの1灯 新横浜トンネル内部。結構明るいようだが、実際はもう少し暗い 右に見える看板。合流注意。横浜港北からのクルマが合流してくる これが左側の最後の矢印。「新横B1-49-1」と書かれており、49個目ということが分かる この辺りから左コーナーになるため、右側に矢印が現われる。折角なのでこれも数えてみる。「新横B2-1-1」。命名規則がなんとなく推測できる 首都高出口の看板。最初の入口の看板と合わせて見ると感慨深い こちらはイベント終了後撤去されるトンネルウォークイベント出口の看板 道路開通前に行なわれるウォーキングイベントは、道路開通後にはなかなか見ることのできないものをじっくり見られるよい機会だ。家族連れのファミリー客が多く、子供と一緒にすべり台を楽しんでいる姿が印象的だった。
この横浜北線は3月18日16時に開通する。