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JAL、福岡空港で「ありがとう第1ターミナルビル」セレモニー開催
10月4日閉館の国内線第1ターミナルから宮崎行きのJAL最終便を見送り
2016年10月5日 23:37
- 2016年10月4日 運用終了
福岡空港の再編事業が進むなか、1969年の供用開始以来、47年の歴史を閉じることとなった国内線第1ターミナル。すべての運用を終了する10月4日、JAL(日本航空)が第1ターミナルから出発する最終便を見送るセレモニーを実施した。歴代の制服をまとった地上旅客スタッフも登場したイベントの様子をレポートする。
宮崎行き便の搭乗口前がセレモニー会場
最後の見送り便となったのは、J-AIR(ジェイエア)が運航する宮崎行きのJAL3641便。出発予定時刻は20時15分。セレモニーは19時50分にスタートした。
搭乗口前には、2代目から4代目までの制服を着た地上旅客スタッフが並び、そのなかで4代目の制服を着た田島由佳里さんが司会を進行した。
JAL福岡空港支店 支店長の中野直人氏より、「本日の宮崎便をもちまして、こちらのターミナルからの出発便は最後となります。運用を開始したのは1969年からと47年前。雰囲気にも残っておりますように、昭和ど真ん中といった時代の面影のあるターミナルですが、本日定年を迎えさせていただくこととなりました。
その間、本当にたくさんのお客さまにお使いいただきましたが、一人一人いろんな人生の思い出が残されていると思います。出会いや別れ、あるいは希望を胸に出発される方を見送りされた思い出。そしてここで働いている航空会社。それだけでなく保安検査をされている会社さま、飲食店や物販をされている会社さまなど、多くの方が一生懸命働いてきた多くの思い出が詰まった場所がクローズとなると、一抹の寂しさを覚えることも確かです。
しかし2年後には、この後ろに新しいターミナル、コンコースができます。これまで、働いてきた方々の想いは、確実に新しいターミナルに受け継がれてまいります。それが新しい福岡空港、福岡市の発展につながっていくことを祈念しています」と、感謝の言葉が述べられた。
20時ちょうどに機内への搭乗が開始された。ゲートをくぐる乗客には、スタッフの手書きによるサンクスカードが手渡された。ランプからは「ありがとう1ビル」の横断幕を持ったスタッフなど、JAL福岡空港支店の職員が地上から見送った。
JAL3461便(エンブラル 170型機、登録記号:JA216J)は、20時16分にほぼ定刻でプッシュバックを開始し、乗客52名を乗せて16滑走路から宮崎空港へ向けて離陸した。
受付業務が終了したチェックインカウンターでは工事が開始される
JAL3461便を見送り、JALの第1ターミナルでの送客業務が終了した。1階のチェックインカウンターでは、多くの工事業者がカウンターの撤去作業を開始しており、JAL福岡空港支店のスタッフも、電子機器などが取り外されていく様子を見守っていた。
半世紀近くの歴史を刻んだ第1ターミナルは、開港当時そのままの雰囲気を保ったままターミナルビルとしての役目を終えたこととなる。この先は、滑走路や誘導路の増強計画を中心とし、新たに建設中の新しい「国内線旅客ターミナルビル」が、国内線発着すべての供用を行なう。
その第一歩として、10月5日からは新コンコースが供用開始となり福岡空港の新たな歴史が始まることとなるので、福岡空港を利用する際は、変貌ぶりをその目で確かめてほしい。