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マカオ・コタイ地区にパリ出現! 「ザ・パリジャン・マカオ」がオープン(その1)
足を踏み入れればそこは“パリ”な巨大ホテルが誕生
2016年9月22日 15:23
- 2016年9月13日(現地時間) オープン
ラスベガス・サンズならびにサンズ・チャイナは香港のマカオ・コタイ地区に9月13日(現地時間)、「ザ・パリジャン・マカオ」をオープンした。コタイの中心地に位置する「サンズ・リゾート・コタイ・ストリップ・マカオ」と呼ばれるリゾート地区のなかでも、リーズナブルな価格でラグジュアリーな体験ができるというホテルで、オープン日の9月13日にはオープニング・セレモニーと報道関係者向けに記者会見が開かれた。
「ザ・パリジャン・マカオ」は総工費約2800億円をかけ、パリの持つ“光の都”というイメージからインスピレーションを受け生まれた。2分の1サイズのエッフェル塔をはじめパリの著名な建造物を模したランドマークが点在し、マカオにいながらパリ気分がたっぷり味わえる。
ラグジュアリーな約3000室の客室に、約2万8000m2にもおよぶショッピングモール「ショップス・アット・パリジャン」、1200席の劇場などIR(統合型リゾート)として、ホテルの敷地内でエンタテイメントからショッピング、食事、カジノをはじめさまざまなアクティビティが楽しめるテーマパーク的場所だ。もちろん、会議スペースや大規模ライブの開催も可能なコンベンションホールも複数用意され、エンタメからビジネスまで幅広く活用できる。
すべてのゲストが楽しめる複合型施設、マカオは次のステップへ
グランドオープンに先駆けて行なわれた記者会見には、ラスベガス・サンズのシェルドン・G・アデルソン会長、ラスベガス・サンズのロバート・G・ゴールドスタイン社長兼最高執行責任者、そしてサンズ・チャイナのウィルフレッド・ウォン社長が登壇。
アデルソン会長は「ラスベガスはかつてカジノの客層だけが訪れる観光地だったが、数十年かけて誰もが楽しめる場所へと成長をした。マカオもまさに変貌を遂げている最中で、我々はその目撃者なようなもの。経済を多様化する開発モデルにすべく当社が注力できることを誇りに、そして名誉と思っている」と話した。
また、「ザ・パリジャン・マカオ」についても「すべての施設がスマート。約3000の客室はとても強力なものだと思っている。手軽にラグジュアリーな体験と素晴らしい旅ができると考えている」と語った。
ゲームが目的ではないゲストへの施策についても、「力を入れている部分であり、多くのアクティビティを用意し魅力のある場所になっている」と自信も見せた。なお、マカオの立地を横浜や成田を引き合いに出しながら、空港から約15分で到着できるとし、アクセスのよさも強調。2019年から運用が見込まれる「マカオ・ライトレール・トランジット」によりさらに便利になると話した。
なお、日本への進出については「当社はアジアやヨーロッパなど色々な地域でロビー活動を行なっている。今年の秋の国会でカジノについて決まるならば、ぜひ手を挙げたいと考えている。今すぐ私は日本を訪れたくて仕方がない」と意欲を示した。
ウォン社長は「サンズ・リゾート・コタイ・ストリップ・マカオ」チームメンバーについても言及。「12年前はローカルスタッフが全体の7%だったが、現在は85%にも達しておりマカオの一部となっている」と地域に根差した経営ができていることもアピール。
また、現在訪れるゲストの層や求められている施設については、「“中間層が手軽にラグジュアリー体験できる場所”を求めている」と話し、その部分を意識し「ザ・パリジャン・マカオ」が生まれたと説明。また、「午前中はヴェニス、午後はパリでショッピングが楽しめる」と系列の「ザ・ヴェネチアン・マカオ」も含めリゾート全体で滞在をエンジョイすることの醍醐味も語った。
なお、記者会見の冒頭では、「ザ・パリジャン・シアター」のこけら落としとして、9月30日よりスタートする世界30カ国で公演され大人気の「THRILLER Live」の出演たちがサプライズで登場。「Smooth Criminal」を披露した。
花火約2万8000発で盛大にお祝い。マカオの“パリ”がいよいよオープン!
記者会見終了後は、会場をホテルのシンボルでもあるエッフェル塔下の特設ステージに移し、いよいよオープニング・セレモニーがスタート。レッドカーペットには、香港の人気女優・歌手のカレン・モク氏や、歌手のジョイス・リー氏が登場。
アデルソン会長夫妻、ウォン社長夫妻、そしてフランスをはじめヨーロッパで大人気のララ・ファビアン氏も。さらに、映画「バケモノの子」のフランス版で“楓”役の吹き替えを担当した女優のラファエル・コーフェン氏や、俳優のサミュエル・エドワード氏などもセレモニーに駆けつけた。
オープニング・セレモニーでは冒頭に、リゾートの開発映像と「ザ・パリジャン・マカオ」のシンボルであるエッフェル塔が建設される映像が流れ、プロジェクトの壮大さを物語っていた。映像が終わるとラスベガス・サンズのシェルドン・G・アデルソン会長と妻のミリアム・アデルソン氏がステージに登場。「ザ・パリジャン・マカオ」オープンに尽力した関係者をはじめとするすべてのスタッフ、マカオの人々への感謝、プロジェクトをスタートした際のエピソードなどを披露。そして、「ザ・パリジャン・マカオ」がファミリーに加わったことで、「サンズ・リゾート・コタイ・ストリップ・マカオ」は世界で最も魅力的な観光地となった、世界でただひとつの場所だ。」とスピーチを行なった。
アデルソン会長の挨拶が終わるとステージでは、マカオ特別行政区のレオン・バイタク経済財務長官やアレクシス・タン社会問題文化長官をはじめとする来賓らとともにオープニングを宣言。カウントダウンを会場全員で行ない、来賓とともに光輝くバーを引き20時18分に「ザ・パリジャン・マカオ」がグランドオープン。宣言とともにステージは華やかに火花で彩られ、「ザ・パリジャン・マカオ」、そして「シェラトン グランド・マカオホテル、コタイセントラル」からも花火やパイロが打ち上げられ盛大にオープンを祝った。
オープンの宣言が終わると「Love in Paris」をテーマにバイオリンの生演奏に合わせバレエ団の華麗なパフォーマンス、そして「The Street of Paris」として愛あふれるパリの街角をイメージしたアクロバティックなショーも披露。ふわりと浮かぶ気球から恋人が迎えにくるという大胆な演出など見応えもたっぷり。
そして、ステージのラストはララ・ファビアン氏によるライブも。大ヒット曲「Je t'aime」を熱唱、圧倒的な歌唱力と心にグッとささるリリックの切なさに会場が包みこまれた。そして、ライブが終わると同時にフィナーレへ。エッフェル塔とホテルから花火が打ち上がり、音楽に乗せて色鮮やかな約2万8000発以上の花火とパイロが夜空を舞い、45分間のセレモニーは幕を閉じた。
9月13日にオープンした「ザ・パリジャン・マカオ」。「サンズ・リゾート・コタイ・ストリップ・マカオ」の最後の区画として、幅広い年齢層に愛されるリゾートへ進化するマカオ・コタイ地区の象徴。リゾートとしての滞在はもちろん、ショップ巡りにしても各ホテルが外に出ることなく自由に行き来できるようにつながっており、治安面でも安心。もちろん、スイーツをはじめフードも充実。そんな、「ザ・パリジャン・マカオ」の客室や館内、周辺エリアについては次の記事で紹介する。