ニュース
スカイマーク、ネスレ日本と共同で「また乗りたくなる空の旅プロジェクト」を開始
機内でコーヒーとキットカットを提供、オリジナルムービーも放映
2016年9月14日 19:42
- 2016年9月14日 発表
- 2016年10月1日 提供開始
スカイマークは9月14日、羽田空港に隣接するスカイマーク格納庫において記者会見を開催し、ネスレ日本との共同プロジェクト「また乗りたくなる空の旅プロジェクト」を10月1日から実施すると発表した。今回の共同プロジェクトでは、スカイマーク一部路線でネスレのコーヒー「ネスカフェ ゴールドブレンド」と、スカイマーク機内限定オリジナルデザインの「キットカット」を搭乗客に無料で提供。このほか、「踊る大捜査線」シリーズなどを手がけた本広克行氏を総監督に迎え、ネスレ日本が製作したオリジナルショートムービーを公開するなど、さまざまな施策を実施する。
発表会冒頭、スカイマーク代表取締役会長の佐山展生氏により、現在のスカイマークの状況が報告された。佐山氏によると、2015年9月29日に現在の新体制へ移行後、2016年3月までの業績では営業利益が15億円の黒字になるとともに、現在も好調な業績を維持しているという。また、通常、搭乗率が低下する2月の搭乗率が80%を超え、主要路線では常に90%を超える搭乗率を記録するなど、過去5年間で過去最高水準の搭乗率も記録しているという。そのように順調に業績が推移しているなか、ネスレ日本との共同プロジェクトの開始について紹介するとともに、「ネスレ日本が業界トップであり、お客さまから愛されているように、我々スカイマークも皆さまから愛される航空会社を目指していきたいと思います」と述べた。
続いて、ネスレ日本の代表取締役社長兼CEOの高岡浩三氏が登壇し、今回の共同プロジェクトについて説明した。高岡氏によると、佐山氏とは以前から公私共に交流があったという。高岡氏は、「商品をご愛顧いただいているお客さまから“ありがとう”と言っていただけるようなブランド体験を作るにはどうしたらいいのか」ということを常々考えているそうだが、スカイマークの佐山氏も同様に、ブランド体験を作りたいという思いを持っていたという。
高岡氏によると、「スカイマークは“おもてなし”を主としたサービス産業で、我々がネスカフェやキットカットを用いて一緒に仕事させてもらうことで、直接お客さまに提供できないホスピタリティを提供できるのではないか。その結果、スカイマークが目指すホスピタリティのお役に立てるのではないか。そういう意図による新たな取り組み」と説明。それぞれ単独ではできないブランド体験を一緒に作れないか、ということをネスレ日本側から提案したことで、今回のプロジェクトの実現につながったという。
ネスレにとって、今回のように航空会社が運航する機内でネスカフェというブランドを前面に出してサービスを提供するのは世界的にも初の試みとのこと。有名カフェチェーンのコーヒーとの比較試飲で、ネスカフェが美味しいと答えた人が5割に上ったという背景もあり、美味しさには自信があるとのことで、「ネスカフェといっていただいて出していただくことに価値がある。ネスカフェのブランドイメージが高まった証拠」と高岡氏は胸を張った。
今回の共同イベントでは、10月1日から羽田~那覇線、福岡~新千歳線、茨城~那覇線、中部~那覇線、神戸~那覇線を対象として、ネスカフェ ゴールドブレンドを無料で提供(提供路線は順次拡大予定)するとともに、就航全路線でスカイマーク限定・オリジナルデザインの「キットカット」が無料で提供される。
加えて、ネスレ日本が「ネスレ通販オンラインショップ」で期間・数量限定販売している最上位商品「ネスカフェ フラジール」を100円で機内販売する。
また、羽田~神戸線限定として、スカイマークの子供一人旅サービス「SKY KIDS(スカイキッズ)」を利用する子供を対象に、「チョコラボ キットカット」サービスを実施。出発空港で撮影した思い出の写真をパッケージに印刷したキットカットを到着空港で受け取れるというサービスで、こちらは11月上旬に開始予定。
さらに、最前列座席「足のばシート」の6席を対象として、ネスレ日本製作のショートフィルムなどのエンタテイメントコンテンツを収録したタブレットを貸し出すサービスも10月1日より実施。そして、このタブレットに11月上旬(予定)収録されるコンテンツの目玉として、スカイマークを舞台としたショートムービーを製作することも発表。
このショートムービーは、ネスレ日本が製作したショートムービーを公開している「ネスレシアター」(ネスレ公式サイト「ネスレアミューズ」やYouTubeの「ネスレ日本公式チャンネル」などで展開)において、シリーズ累計500万視聴を超える「踊る大宣伝会議(略)」の続編として製作されるもので、タイトルは「踊る大空港、或いは私は如何にして 踊るのを止めてゲームのルールを変えるに至ったか。」。
「踊る大捜査線」シリーズを手がけてた本広克行氏を総監督に迎え、中村雅俊、北香那、桜井美南といった豪華俳優陣が名を連ね、15分ほどのムービー全30話で構成される、ショートムービーとは思えないほどのボリュームを備える大作として製作されるという。
内容は、スカイマークを舞台とした航空業界の裏側を描くものになる。そして、2017年からは、ネスレ日本のテレビCMにもスカイマークとの共同プロジェクトの様子を盛り込んでいきたいという。なお、このショートムービーは機内で貸し出されるタブレットに収録されるだけでなく、ネスレシアターでも順次公開される予定。
今回の共同プロジェクトは、実施期間は特に決めていないという。高岡氏は「できることなら永遠に続けたい」と語ったが、10月1日をスタートとし、今後乗客の声を聞きながらサービス展開を考えたいとのこと。また、今回提供されるサービス以外にもさまざまなアイデアを考えており、それらも今後サプライズとして発表していきたいという。
記者会見には、新ショートムービーの総監督である本広克行氏と、ムービーに出演する俳優の中村雅俊さん、北香那さん、桜井美南さんも登場。本広氏によると、本作のコンセプトは「スカイマークの裏側を描く」というものだそうで、現在も取材をしながらネタを集めつつ、撮影を行なっている最中だという。また、「面白いことや笑えることといった、不謹慎なことを航空業界で描いたときにギャグとして通じるかどうか、そのさじ加減に苦労している」(本広氏)そうで、テレビ界では作れない内容の作品と紹介した。
また、作品に出演する中村雅俊さんは、「普通のドラマの枠に収まらない内容の作品で、長い間ドラマをやっていますが“さすがだな”と思います」と、作品の内容を絶賛。また、「キットカット受験生応援キャラクター」にも選ばれたことがある桜井美南さんは、「キットカット受験生応援キャラクターをやっていた私としては、機内でキットカットが配られるということを聞いてとてもうれしく思います。皆さんに美味しく食べてもらえたらなと思います」とコメント。そして、客室乗務員役として作品に出演する北香那さんは、スカイマークの新制服を身にまとって登場し、「色々なパターンのある制服を先取りして着られるという特別感やわくわく感があって、うれしい気持ちで取り組んでいます」と語った。