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スカイマーク、新制服採用で会社の変革を分かりやすく表現
新制服をお披露目した発表会
2016年7月15日 14:55
- 2016年7月14日 発表
外から見て会社の変革を分かりやすく表現
新制服の導入は、新生スカイマークが目指している「シンプルで温かく誠実なサービスと身近な価格をご提供することで、お客様の満足を今まで以上に重視し、皆様から愛される会社」となるための一環として実施されるもの。
「愛される“スカイマークブランド”の定着と、社員が会社に誇りと愛着を感じる制服」というコンセプトをもとにデザイン案を社内公募。約40件の応募の中からスカイアテンダントを中心としたプロジェクトチームによる絞り込みや各空港でのヒアリングを実施。さらにユナイテッドアローズによるデザインと機能面の監修を経て、今回の発表となった。
女性スカイアテンダント用はワンピース、シャツ、ベストスタイルにスカートまたはパンツを組み合わせる。ジャケットと2種類のスカーフが共通アイテムとなり、計3タイプのコーディネートで、動きやすく伸縮性に優れている素材を採用しているのが特徴。
男性スカイアテンダント用はジャケットにシャツと2種類のネクタイとベスト、同色のボトムスの組み合わせとなる。この新制服の導入時期は2016年秋頃が予定されている。
発表会の冒頭、スカイマーク 代表取締役会長 佐山展生氏は2015年1月28日の民事再生の申請以来、再生計画について時間を掛けて練ってきたと前置き。2015年9月29日の新体制発足以降、業績が順調に推移していることもあり、「制服を新しいものにしたいという強い声があった」という。社員からデザインを募集して作成した素案をもとに「機能性を持たせ、着心地のよい実用的でスマートなもの」にするようユナイテッドアローズに協力を仰いだという経緯を話した。
佐山氏は「1年あまり前からすれば感無量でありまして、新しいスカイマークがいよいよ飛び立つんだという気持ちでいっぱい」「皆さまに愛されるスカイマークを目指していく」と締めくくった。
続いて同社 代表取締役社長 市江正彦氏が登壇、新制服採用から完成に至る概要を説明した。市江氏はまず「お客さまをより大切にしていく」「社員が自主的に会社を変えていく風土」という2つの事柄を挙げ、今回の新制服の採用はその象徴だと思っているとコメント。
民事再生後、名前もロゴも変えなかったが、新生スカイマークは「よりよいサービスを社員一丸となって進めていく」ことを目指しているとし、「欠航・遅延は最小限に」「シンプルで温かく誠実なサービスの提供」などお客さまへの約束をしっかりと進めていくとした。
また、「これまで荷物のお手伝いもしなくてよいという時代もあったが、お客さまの時間を大切にする」とともに、「定時性の面では日本一を目指して社員一丸となってがんばっていきたい」と新しいスカイマークを強調した。
ただ、こうした変革は外部から見てすぐに分かるものではないため、「外から見て分かるものを1つでも創りたい」として新制服を採用するに至ったと説明。「スカイマークが変わる象徴になり、社員が自主的に会社を変えていこうということになればうれしい」と締めくくった。
サービスの新コンセプトをカタチした制服
スカイアテンダントによる新制服お披露目後、新制服制作プロジェクト担当責任者となった執行役員の仙北谷茂氏、新制服のデザインを担当した神戸空港支店 ランプ管理課 山中哲馬氏、製作を担当したユナイテッドアローズ UA本部 事業戦略部ライセンス課課長でライセンスディレクター 森田卓司氏によるトークセッションが行なわれた。
仙北谷氏は「安全、安心、快適、身近というスカイマークのサービスの新しいコンセプトをカタチにするとこういう制服になる」と説明。プロジェクトが動き出した当初はデザインの方向性が見えず、「職員の意見をどうやってまとめていこうかと思った」と不安を抱えたスタートだったと明かした。
だが、プロジェクトが進むうちに「職員が着たい制服はだいたい皆同じ」であり、「役員もけっこう同じことを考えている」ことが判明。女性向けは「ワンピースか、セパレートか」という議論もあったが、最終的には「両方着たい」という声を経営陣が了承。「ユナイテッドアローズのアドバイスもいただいて非常によいものができた」とコメントした。
デザインを担当した山中氏は普段、地上ハンドリング業務を行なっており、安全第一でデザインとは無関係の職場に勤務する。社内の募集を見てすぐにデザインが浮かび、「新しい会社に何か貢献できないか」との思いもあって応募したそうだ。
今回のデザインでは、機内や空港でこの制服を着たスカイアテンダントを子供が見た時に「カッコイイ」「私もスカイマークに入りたい」と思ってもらえるような気持ちを込めたと説明。また、コーポレートカラーを採り入れた配色について、黄色が「知性や元気」、紺色が「誠実や信頼」の意味を持つとした上で、この2色は色相環図では対極にある色のため、黄色を5%ぐらいに抑えて「元気で誠実なスカイマーク」を表現したという。
ユナイテッドアローズの森田氏はデザイン画と同社のモノづくりの根底にあるトラッドマインドを融合。スタイリッシュなシルエットにするとともに、機能素材を使うことでおもてなしの場においても動きやすく、ハードな業務にも耐えられる仕上がりになっていると話した。