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俳優・石丸幹二さんが伊予観光大使に就任、クッキングにも挑戦

愛媛県南予地域の郷土食を試食する「えひめ・南予ナイト」開催

2016年7月29日 開催

 えひめいやしの南予博2016実行委員会は7月29日、都内で愛媛県西南部南予(なんよ)地域の魅力を食を通じて紹介するイベント「えひめ・南予ナイト」を開催した。このイベントは、現在開催中の南予地域の食、自然、歴史文化などさまざまな魅力を発信する観光振興イベント「えひめいやしの南予博2016」(11月20日まで開催)を記念したもので、東京・千代田区にある「ABC Cooking Studio 丸の内グランド」で行なわれた。

「ゆるキャラグランプリ」でも人気の愛媛県のイメージアップキャラクター「みきゃん」に応援され、えひめいやしの南予博2016実行委員会会長 愛媛県知事の中村時広氏が登壇、「愛媛県の観光といえば歴史のある“道後温泉”、最近ではサイクリングの“しまなみ海道”が人気。今回紹介したいのは、3年前に高速道路が開設するまでは知られざる秘境と言われた南予地域。南予にはさまざまな魅力がある」と挨拶し、南予地域と隣接する伊予市を含めた5市5町の紹介をした。

 続いて、俳優の石丸幹二さんが登場。石丸さんは、愛媛県新居浜市出身。愛媛県は柑橘の生産が盛んで、石丸さんは2015年に愛媛スイーツ党の党首に任命された。それ以来、愛媛のスイーツ関連の売り上げが急増しているとのこと。中村知事は、「この際、観光も担ってほしい」と、観光大使をお願いすることにしたという。

 委嘱状を手渡され、正式に愛媛県の観光大使、伊予観光大使(通称:いよかん大使)に就任した石丸幹二さん。新居浜市出身の観光大使は水樹奈々さんに次いで2人目となる。「愛媛県は見どころが満載。自ら体験しながら愛媛をアピールしたい」と意気込みを語る石丸さん。「いよかん大使」のネーミングについて「“いよかん”とかけているのですか?」と中村知事に聞くと、知事は「伊予観光大使、略していよかん大使。最近はいよかんが“いい予感”として受験生に合格祈願として人気」と、巧みにPRを挟んで回答した。

 愛媛県のイメージについてついて聞かれた石丸さんは、「食べ物が美味しくて、いつも訪れた際に、ワクワクするような食材に出会える。また、景色が最高。必ず海があり、振り返るとは山が控えていて大好きな雰囲気。一番印象に残っているのは、しまなみ海道。夕方、大島の展望台からの景色は絶景で、3回行った」と語った。

 また、南予にはまだ行ったことがないという石丸さんの行ってみたい場所は、佐田岬だという。それを聞いた中村知事は、「右が瀬戸内海、左は宇和海で、波の質がまったく違うのが面白い」とコメント。また、愛南町のシーウォーカー、松野町滑床渓谷のキャニオニングなど、南予の見どころを自ら体験したエピソードを交えながら紹介した。

「えひめ・南予ナイト」は、ABC Cooking Studio 丸の内グランドで開催された
挨拶をする「えひめいやしの南予博2016」実行委員会会長、愛媛県知事の中村時広氏
愛媛県のイメージアップキャラクター「みきゃん」も応援に駆け付けた
伊予観光大使に任命された俳優の石丸幹二さん
石丸さんは、すでに愛媛スイーツ党の党首。任命以来、売り上げが急増という
中村知事から委嘱状を手渡される石丸幹二さん
特大名刺を受け取り、「愛媛県は見どころを体験しながらアピールしたい」と意気込みを語る
南予の魅力やおすすめ観光スポットの話が盛り上がる中村知事と石丸さん
石丸さんはまだ南予に行ったことがなく「佐田岬に行ってみたい」とのこと

 続いて、「クッキングなんよ」と題して南予の郷土料理を作るコーナーとなり、助っ人として、食のふるさと運動コーディネーターの中村和憲さんが登場。中村和憲さんは料理研究家で、南予の食と文化について研究をしている。石丸さんのいよかん大使初の任務として、南予地域の郷土料理、祝いの席では欠かすことのない大皿料理「鯛そうめん」を中村知事と作ることとなった。

 中村知事と石丸幹二さんがエプロンを着けて再登場。食材で用意されたのは、宇和島産の「愛鯛(アイタイ)」。南予の料理は甘いのが特徴。甘辛い鯛の煮付けとそうめんを掛け合わせた鯛そうめんは、鯛を丸ごと一尾、姿煮にして使う。

 中村知事が煮崩れを防ぐための切り込みを入れ、鍋に投入。まんべんなく火が通るように、お玉でつゆをかけながら煮ていく。石丸さんは、鯛の煮汁からつけ汁を作る。最後に、錦糸卵、水で戻し甘く煮て千切りにした干し椎茸、ネギとともに盛り付けて完成した。試食した石丸さんは、「ほんのり甘く、うま味のハーモニー」と絶賛だった。

 最後に、中村知事から石丸さんにサプライズでプレゼントが渡された。プレゼントは、自転車の形をした真珠のブローチ。愛媛は真珠の生産が日本一で、市場の4割が愛媛産だという。石丸さんは、「今日、いよかん大使として初めての仕事をしたが、ますます愛媛が好きになった。この魅力を多くの人に伝えていきたい」と締めくくった。

「クッキングなんよ」では、食のふるさと運動コーディネーターの中村和憲さんが登場
今回のメニュー「鯛そうめん」のメイン食材「愛鯛」
中村知事と石丸さんもエプロンを着けて料理に挑戦する
煮崩れを防ぐための切り込みを入れる中村知事
鯛の煮汁からつけ汁を作る石丸さん
つけ汁の味見をする石丸さん
煮上がった鯛を皿に盛る
干し椎茸や錦糸卵、ネギなどを盛り付ける
最後にだし汁をかけ、味を調える
調理の様子は、モニターで見やすく表示されている
南予の郷土料理「鯛そうめん」が完成
石丸さんは「ほんのり甘く、うま味のハーモニー」と絶賛
最後に、中村知事から石丸さんにサプライズでプレゼント
プレゼントは、しまなみ海道にちなんで、自転車の形をした真珠のブローチ
このブローチは、知事も上着に付けているもの
「今日、ますます愛媛が好きになった」と石丸さん
知事とお揃いのブローチを付け、「この魅力を多くの人に伝えていきたい」と石丸さん

 その後、鯛そうめんをはじめ、南予の郷土料理を味わう試食会となった。メニューは、鯛そうめんのほか、鯛とトマトで作ったみかん色の「太陽と海の恵みスープ」、「ぶりカツ」、口の中で溶ける甘い脂身が特徴の豚肉を使った「愛媛甘とろ豚のポーピエット」、生産量日本一の愛南町の柑橘を使った「愛南ゴールドパウンド」。ドリンクは、「温州みかんジュース」「愛媛県地酒 城川郷(尾根越えて)」「愛媛県地酒 吹毛剣」「愛媛県地酒 梨風」などが用意された。

 イベントに参加し、試食をしたABCクッキングスクールの生徒は、「そうめんが美味しかった。豪華で、鯛の味がしっかりして深い味だった。豚肉も、普段食べている豚肉とは味が違って美味しかった」と満足していた。

 観光振興イベント「えひめいやしの南予博2016」は、南予の魅力を体験できる約300のプログラムが用意され、愛媛県西南部に位置する宇和島市、八幡浜市、大洲市、西予市、内子町、伊方町、松野町、鬼北町、愛南町、さらに南予に隣接する伊予市を含めた5市5町にて11月20日まで開催されている。

試食会で提供された南予の郷土料理
南予の旬のグルメを味わう試食会
試食中も、中村和憲さんが南予の食や文化について説明していた
祝いの席で振る舞われてきた大皿料理「鯛そうめん」
サクサクの衣にぶりのフワッとした食感が相俟った「ぶりカツ」
口の中でとろける豚肉を使った「「愛媛甘とろ豚のポーピエット」
鯛のあら煮とトマトで作った濃厚な「太陽と海の恵みスープ」
さっぱりとした柑橘を使ったスイーツ「愛南ゴールドパウンド」
自然の恵みを濃縮した「温州みかんジュース」
地酒やカクテルなども用意された