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愛媛県、全身トロの養殖魚や高級ミカン「紅まどんな」など同県のブランド・特色を紹介
(2015/12/22 09:36)
- 2015年12月21日 実施
愛媛県は12月21日、外国特派員協会で記者会見を実施し、知事の中村時広氏が同県の特徴や現在取り組んでいる施策、ブランド品などの紹介を行なった。
会見では、まず愛媛県の概要が紹介したうえで、現在やこれからの取り組みやブランドを紹介した。
最初に紹介された取り組みはサイクリングに関するもので、愛媛県と広島県を結ぶ「しまなみ海道」に自転車専用道が整備されていることから取り組みを進めていることを紹介。
同県内には現在26のサイクリングコースがあり、青色のラインに沿って進むことで観光スポットも外さずに走ることができるようになっている。また、沿道はWi-Fiスポットを整備し、コンビニエンスストアを“サイクリングオアシス”としてパンク修理や水、トイレなどを提供できるよう推進。鉄道会社にも協力を呼びかけ、「サイクルトレイン」として自転車を持ち込めるよう取り組んでいる。
イベントでは、愛媛サイクリングの日という、県内の全市町で一斉にサイクリングイベントを行なったほか、2014年にはしまなみ海道を閉鎖して自転車に開放した「サイクリングしまなみ」を実施し、31カ国から8000名ほどの参加があったという。後者については4年に1度大きな大会を開くほか、中間年には半分ほどの規模で実施する計画を立てており、2016年10月に大会が行なわれる予定だ。
サイクリングに関する取り組みは5年前から始めているとのことで、中村知事は「日本では自転車は通勤や通学、ショッピングに使う“手段”として捉えられがちだが、活用法を変えれば健康や生きがい、友情をプレゼントしてくれる“ツール”となることが世界的に認識され始めている。我々はこれを『自転車新文化』と名付けて、しまなみ海道を拠点に文化を全国に広めようとしている」と説明した。
続いて、2016年3月から実施する愛媛県南部の「南予」を中心とした6カ月間にわたるイベント「いやしの南予博2016」について紹介があった。南部は工場などがない自然豊かな土地で、愛媛県の美味しい食べ物はこのエリアで作られていると紹介。40mほどの滝壺にダイビングするキャニオニングや、海中散歩をしてサンゴを見られるような施設などをPRしていく。
食に関するものとしては、まず、40種類の品種を栽培し、日本一の生産量を誇る柑橘類について紹介。特に「12月しか食べられない」という「紅まどんな」という品種を取り上げ、「おそらくこれ以上のものは食べられない。日本の柑橘の最高傑作と言ってもよいと思う」(中村知事)と自信を見せた。
水産品については、「媛貴海(ひめたかみ)」という新たな養殖魚を2016年秋から販売することを紹介。サイズが2~3kgで、全身がマグロのトロ成分を持つのが特徴であるという。
畜産物については先月から市場に投入したというブランド牛「愛媛あかね和牛」を紹介した。黒毛和牛をベースにしているが、最近の日本人の好みに合わせて赤身を多くしたのが特徴。既存の和牛に比べて、脂肪分が15%ダウンし、旨味成分のグルタミン酸が2.5倍含まれているという。
このほか、通常はブルー系の花を咲かせるデルフィニウムを品種改良してピンク色の花を咲かせるようにした「さくらひめ」も紹介。これもすでに市場で販売をしており、今後はブランド化していく意向だ。
会見場では、こうした愛媛県の産品が展示されたほか、産品を使った料理も披露。愛媛県のイベントなどではお馴染みとなっているミカンジュースが出る蛇口や、ゆるキャラグランプリで2位(インターネット投票では1位)となった「みきゃん」も来場して賑わせた