旅レポ
豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」で“阿波おどり観覧と瀬戸内海クルーズ・釜山、熊野大花火 8日間”を体験した(後編)
(2015/9/14 00:00)
今年2015年で設立50周年を迎えたプリンセス・クルーズが運航する豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス(約11万6000トン)」の「横浜港発着、阿波おどり観覧・熊野大花火と瀬戸内海クルーズ8日間」(8月12日~19日)のクルーズツアーは4日目を迎える。
横浜、大さん橋を出航し、徳島県で阿波踊りを鑑賞、瀬戸内海クルーズをしながらパーティーやカルチャースクールと船内イベントを満喫して過ごし、3度目の朝がやってきた。
8月15日(4日目):韓国・釜山入港
この日は早起き。朝4時30分には起床し、5時過ぎにデッキへ。ダイヤモンド・プリンセスは来島海峡を抜け、関門海峡を目指している。靄がかかり薄暗いが5時30分頃、関門橋がうっすら見えてきた。
最後の橋を無事に通過し、瀬戸内海のクルーズも後半に。朝日が上り、関門橋と絶妙に重なり合った。今日も元日本丸船長の橋本進先生の解説を聞きながら景色を堪能する。
毎朝7時からは10分置きにムービーズ・アンダー・ザ・スターズでラジオ体操が流れる。デッキで体を大きく動かす。船上のラジオ体操は爽やかな風が吹き抜け、心地よい。
15時に韓国・釜山港に着く予定なので、それまで船内のイベントを楽しむことに。
10時から、プリンセス・シアターでニロ・パルマ総料理長とジャン・フランソワ・フェラト総支配人が主催するクッキングショーを開催。トマトソースの作り方やフランベの仕方を見せつつ、総支配人が消火器を持って待機して笑いを誘うなど、コメディショーのような飽きさせない演出だった。
ショーに引き続き、厨房見学ツアーへ。衛生管理の行き届いた厨房を見てまわる。クルーがハンバーグを手で形作っている姿も見られ、大量な調理にも関わらず手作業していることも垣間見えた。
アトリウムで東京交響楽団弦楽四重奏の音色に癒されたり、6階のアートギャラリーで絵画を鑑賞したり、サンタフェダイニングで洋服や、時計、バッグのギフトセールを見てまわったりと充実したクルーズライフが続く。
14時を過ぎ、デッキに上がってみると釜山港が見えてきた。寄港地では自由に過ごすことができるが、オプショナルツアーがいくつか用意されている。乗船前から事前の予約を受け付けていて、空席があれば船内のカウンターで申し込むことができる。
記者は食事付の「富平(プピョン)夜市と釜山タワー夜景観賞」(大人54ドル、約6500円)に申し込んだ。
釜山港に着岸し、上陸。船は影島にある国際クルーズターミナルに着き、釜山大橋を渡って本土に入っていく。釜山はソウルに次ぐ第2の都市で、下関、福岡、大阪などを結ぶフェリー航路があり、日本人観光客が多く訪れる港町。日本との距離が近いことから、古くから貿易が盛んで日本人にゆかりのある地だ。
釜山タワーがそびえる龍頭山公園の一帯は、江戸時代に500人以上の日本人が暮らした日本人居留地「倭館(わかん)」があり、ここで日本と朝鮮王朝の交易が行なわれていた。
明治時代から36年間の日本統治を経て、韓国は独立するも朝鮮戦争が勃発し、ソウルや朝鮮北部の難民が釜山に逃れたため、北朝鮮の食文化の影響も受けている。釜山で人気の豚骨雑炊のような「テジクッパ」ももともと北朝鮮からの避難民によって伝えられたといわれている。そんな歴史を持つ都市だ。
ツアーバスに乗り、まずは西面(ポプネコル)周辺のロッテホテル釜山の上階にあるロッテ免税店へ。バスの中では流暢な日本語のバスガイドさんが釜山の街並みや暮らしを案内してくれた。
ガイドさんの「釜山と聞くと何を思い浮かべますか?」との投げかけに、1980年代にヒットした「釜山港へ帰れ」と答えると「日本語では男女の別れを歌っていますが、元々の韓国の詩はベトナム戦争に出向いた家族の無事を祈った歌なんですよ」と説明し、釜山と日本との外交の歴史や韓国女子の整形事情、物価などについて話し、乗客は興味津々で耳を傾けていた。
ガイドさんによると、ロッテホテルが面している通りは、通称「メディカル通り」と呼ばれ、店舗の半数くらいが美容整形クリニックだそうだ。500種以上のブランドが揃うロッテ免税店では、お土産や化粧品などをまとめ買いする姿が見られた。
食事は、カルビなどの焼肉が評判の「昭亭」へ。このツアーで味わえるメニューはプルコギ。4人1組で1つのお鍋でいただく。キムチや煮豆などの前菜が5種類付いていておかわりは自由だ。
プルコギに辛味はなく、コクのある醤油ベースの甘辛さが引き立つ、すき焼き風味。日本人の口に合う味付けだった。
記者は取材のため1人で参加していたが、ご夫婦と友人のクルーズ常連の3人組の方が親切に話かけてくれ、船内でのアドバイスなどももらい、あたたかい時間を過ごすことができた。ちなみに最終日の朝食でもこの女性と偶然同じテーブルになり、話が弾み、席を立つのが名残惜しいくらいだった。船内のコース料理やブッフェとは趣が違い、韓国ならではの鍋はほっとする味わいであった。
続いて、龍頭山公園の釜山タワーへ。公園内には、豊臣秀吉が朝鮮出兵したときに日本軍を撃退したイ・スンシン将軍の銅像や、釜山出身の女優、冬のソナタで人気を博したチェ・ジウのモニュメントがあり、撮影スポットとなっている。
1973年に建てられた釜山タワーは地上から120mの最上階まで、エレベーターで上がることができる。タワー自体が山の上にあるので見晴らしがよく、釜山市内を一望でき絶景だ。
港町の景色はどことなく横浜の夜景に似ている印象を受けた。韓国内の観光客も多く、若い人たちは地撮り棒を片手に撮影に夢中になっていた。
オプショナルバスツアーの締めは富平の夜市。2013年に韓国初の常設夜市として始まった夜市はアーケードのあるマーケットの中に屋台がずらりと並び、観光客だけでなく、地元の人で賑わっている。いわば庶民の台所だ。海鮮の串刺しやトッポギ、チヂミ、ホットクなど、最近では日本でも馴染みのある韓国B級グルメに舌鼓。活気にあふれる、憩いの場だ。
5000ウォン(約500円)でチヂミを買い、店先の小さな椅子に腰かけ焼きたてを味わった。日本での食べるものよりも厚みがあり、外はカリカリ、中はふわっとしていて、ニラと桜えびの風味が広がり、クセになる。
短い時間であるが釜山の見どころを一気に巡り、バスで船に戻り、24時頃に出航した。船は熊野方面を目指し、南東へ。翌日は1日クルーズのため、九州の最南端に位置する佐多岬の横を通過し、四国に平行するように北東へ向かう。
8月16日(5日目):終日クルーズ
この日はゆったりと海上をクルーズ。この時間を利用して、特別に操舵室へ潜入させてもらい、船長からコメントをいただくことができた。
マレスカ船長はイタリア・ナポリ出身。イタリアの沿岸警備隊を経て、2000年から二等航海士としてプリンセス・クルーズのクルーに。2006年から船長補佐、船長となり、「まずは乗客、クルーの安全が第一。安全な船旅のうえで乗客がりリラックスできるように心掛けています。日本は自然美や奥深い文化があり、思い出が残る地。船内でも上質な食事やエンターテーメントで楽しい旅を提供できると思います」とコメント。その思いを船内新聞にも綴っている。
操舵室のクルーは、船長、副船長、首席一等航海士から三等航海士、デッキ訓練生の12名。2名のオフィサーが常駐し、4時間勤務8時間休憩を繰り返し、24時間体制で安全を見守っている。
続いてクルーズディレクターのウォーレン・スミス氏にも話を聞くことができた。南アフリカ・ダーバン出身のスミス氏は、ダンサーを経て演出する仕事に興味を持ち、2009年からプリンセス・クルーズの一員として世界中を航海しながら、ショープログラムの企画や演出を手掛けている。
「あらゆるサービスが1つとなってクルーズの楽しさを作る。マジックショーや生演奏も一流のアーティストによるショーで楽しめ、最終日のプリンセス・シアターでのショーはピンクのキャデラックが舞台に登場し、火の演出などもあり特に人気。エキサイティングな時間になると思います」。人を喜ばせ、驚かせるのが好きというスミス氏の遊び心が随所に盛り込まれたショーやパーティーが続く。
船内イベントのほか、カルチャースクールで教養や趣味を広げるのもクルーズならではの楽しみ。この日は「ナプキンのおしゃれなたたみ方教室」に参加。クルーがナプキンのマナーを説明し、デモンストレーションを見せながら、簡単なたたみ方から伝授する。
食事の際に必ずナプキンが出されるので上品にたためたら、クルーズ中もレストランに出かけるときも、ちょっと差をつけた振る舞いができそうだ。
次に足を運んだのがパシフィックダイニングルーム。ここでは船上でワインの購入を予約した人たちを対象にワインの試飲会が開催された(25ドル、約3000円)。味の比べ方のポイントなどを聞きながら、6種類のワインを嗜んだ。
ほかにもホイールハウス・バーで「ハワイアンフラ」や、クラブ・フュージョンで「マタリキ・オテアダンス」、エクスプローラーラウンジで「盆踊り」などの教室が開かれ、毎日続けて参加することができ、クルーズ中にメキメキと上達する人もいる。1回だけの参加も歓迎なので、幅広く体験する人も。
どの教室もまわりの人たちとも話やすい雰囲気になるので出会いも広がる。もちろん、黙々と練習するもヨシ。クルーズの後半では自由参加型の発表会があるので、短い期間ながら目標を持って取り組むことができるのも利点だろう。
夕方にはフィットネジム「ロータスフィットネス」へ。マシーンやフリーウエイトの筋力トレーニング、ランニングマシーンやバイク、ボートの有酸素運動、スタジオでのプログラムなどがあり、一般的なスポーツジムがそのまま船内にある印象。大きく違うのは、ほとんどのマシンが窓側に向いていてジムの中から大海原を望めること。30分ランニングをしたが、海の上を自分の足で進んでいるような気持ちよさがあった。
フィットネスレッスンでは腹筋、ストレッチクラスや腰痛改善セミナーなどが行なわれ自由に参加ができる。プロ格闘家でありリハビリの専門家として指導するブルックハーミーのレッスンは日本語も堪能で親しみやすい。有料(12ドル、約1500円)でボクシングやピラティイス、ヨガなどの専門クラスのほかパーソナルトレーニングも開催しているので、船上でも積極的に運動することができる。
運動後のディナーは格別。この日は1989年に就航した「スター・プリンセス」の命名者オードリー・ヘプバーンにあやかったオードリーメニュー。オードリー・ヘプバーンがスター・プリンセスでカリブ海を航海したときに出されたメニューを盛り込んでいる。
ディナーの後はアトリウムでパーティー。プリンセス・クルーズ恒例のバルーンドロップパーティーが盛大に行なわれた。今年は50周年を記念し、バルーンの色が特別ゴールドに。アトミックバンドの生演奏に合わせてレッツダンシング。
刺激的な夜の過ごし方はまだまだある。クルーズの醍醐味として上げられるのがカジノ。「この船でバカラをやるのを楽しみに、毎年1度乗船している」という60代のご婦人も。ドルも使えるが、クルーズカードで専用コインを買ったり、スロットマシーンにそのまま差し込んで使うこともできるので大きな現金を持ち歩かなくて済む。
1時間ほど遊び、少々浮いたお金でバーへ繰り出す。カジノ内のバーカウンターが満席だったので船の最上18階にあるスカイウォーカーズナイトクラブへ。船内にはバーやラウンジが9つあり、ここはDJもいてダンスクラブに近く深夜まで営業しているので若い世代にも人気。この日は深夜1時過ぎでも6組くらいのお客さんが楽しんでいた。
さて5日目を終え、気になるクルーズツアーの生活面にも触れておきたい。
船内の揺れが気になるという人もいるだろう。ときどき、どちらかに少し傾いているような、ゆったりとした揺れは感じられた。ダイヤモンド・プリンセスには珍しく、初日は荒波で揺れが大きかったとのこと。記者は念のため、酔い止めの薬を飲んだので気分がわるくなることはなかっただが、地上を歩いているときに、ふわりと軽い眩暈のような症状に時々襲われた。もっとも、これはすぐに収まるが。船内でも酔い止め薬は売っているが外国産なので、気になる人はあらかじめお守り代わりに買っておくとよいだろう。
今回のクルーズに乗船している子どもは300人以上いる。船内にはキッズセンターがあり、子どもたちのためのレクレーションやカルチャースクールなども充実しているので、それぞれ楽しむことができる。「万が一はぐれても、クルーズなら船の中にはいるという安心感がある」という親御さんの声もあった。
船内のモバイル環境は、陸地の近くで携帯電話の電波が入ればデザリング対応もできるが、寄港の前後以外はほぼ(国内用)電波が入らなかった。船内にインターネットセンターがあり、センターのパソコンや、船内ワイファイを利用し持参したノートパソコンも使えるが、15分8.99ドル(約1000~1100円)の料金がかかり、ページを開くまでやや時間がかかる。
何か問題が起こればインターネットセンターのマネージャーが対応してくれるが基本的に英語なので、やりとりに自信がない人は、海上でオフラインで作業しておき、寄港したときに一気にメール送信するなどのやり方がお勧めだ。
8月17日(6日目):船上夏祭り
6日目の朝には、残念なお知らせが船内アナウンスで流れた。この夜、熊野沖に停泊して鑑賞する予定だった熊野の大花火が悪天候により、この日は中止になったとのこと。クルーズでなくても自然相手の花火大会は中止、延期もあるので仕方ないが、船上の特等席からの花火を見てみたかった。
しかし、たとえ目的地に雨が降っていたとしても航路を変えてある程度雨を避けることができ、船内イベントを満喫できるのもクルーズの面白さ。この日の夜は露店や盆踊りで日本の夏祭りを楽しむことになる。
まずは、朝からプールサイドで開かれる「ズンバフィットネス教室」に参加。クルーズスタッフの動きに合わせ、空いているスペースで自由に踊ることができる。
豊富なスクールレッスンも魅力だが、日本生まれのこの船の最大の魅力とも言えるのは、洋上最大級の日本式展望浴場「泉の湯」があること。大海原の絶景を眺めながら、大きく天窓の空いた湯船につかることができる。屋外には水着着用のスパプールがあり、ジェット付のプールでくつろぐのも、潮風にあたり涼むのも贅沢だ。
洋上のおだやかなゆらぎを感じながら入る風呂は夢心地。海の上の浴場は、温泉地とは違うやすらぎがあり、全身の緊張がほどけていった。クルーズでは、食事やプール、ショーの鑑賞などツアー料金に含まれていてオプションを付けなくても十分満足できるが、「泉の湯」はぜひ体感してほしい。入浴料は90分15ドル(約1800円)で予約制。お得な回数券もある。
お風呂上りのランチは、趣向を変えサヴォイダイニングで「パブランチ」を。
さて、今日は「世界のお祭り」と題した船内カルチャースクールの発表会。アトリウムでそれぞれのクラスの成果を発表した。
発表後に「緊張したけど楽しかったわ」と、先生や生徒とハイタッチで喜び合う姿が印象的だった。
そして、船上はいつもと違う雰囲気。ちょうちんが飾られ、夏祭りを開催。浴衣に着替えた人が多く、出店が並ぶデッキが一層賑やかだ。
盆踊りも船上で行なう予定だったが、雨が降ってきてしまったため、船上からアトリウムに移動して仕切り直し。5階から7階まで人が埋め尽くし、各フロアにも自然と列ができ、右まわりで盆踊りを楽しんだ。
熊野の大花火は見られなかったが、船上で心行くまで日本の夏祭りを満喫できた。
8月18日(7日目):愛知県・名古屋港入港
朝6時、名古屋港・金城ふ頭に入港。船上からの景色ががらりと変わり、港の風景や工業地帯が辺りを囲む。ひと際目を引くのは、伊勢湾岸自動車道の東海IC(インターチェンジ)から飛島ICの間を繋ぐ3つの橋、通称「名港トリトン」。6車線もある海上斜張橋梁群で、長大斜張橋が三橋連なっているのは世界的にも珍しく、圧巻の姿だ。
入国審査の後、9時ころに下船ができ、夕方の出航まで自由に過ごすことができる。ツアーのオプションにもある名古屋港水族館へシャトルバスが出ているので、向かうことに。
名古屋港エリアはその名のとおり港に関するアミューズメントスポットが集まっている。名古屋海洋博物館の前には、1965年から18年間活動した南極観測船ふじが係留されている。
ここから名古屋港水族館へ。世界最大級の3000人を収容するメインプールでは迫力のあるイルカパフォーマンスが人気。シンクロナイズドスイミングのようなイルカの揃った動きや、縦回転とひねりを加えたスーパージャンプなど、ハイレベルなパフォーマンスに大人も釘づけに。
3万匹のマイワシに一斉給仕することでイワシが群れとなって動く「マイワシのトルネード」は光と音楽と合わせ、幻想的な世界を生み出す。
船に戻り出港を待つ。金城ふ頭では、武将隊ブームの先駆けとなった「名古屋おもてなし武将隊」が特別にパフォーマンスをし、ダイヤモンド・プリンセスを見送ってくれた。
デッキにはまぶしいくらいの西日が差す。中に入るのはもったいなく感じ、15階デッキにあるトレードウィンズバーでカクテルを注文。それぞれのバーで毎日定番メニュー以外に、趣向を凝らした「本日のカクテル」を用意している。この日はチェリーとオレンジと高知の特別純米酒「酔鯨」を使って夕日色に染めた「フジ・サンセット」(10ドル、約1200円)。デッキで味わう。
最後のディナーには、コックやクルーが感謝を込めてダイニングを行進して挨拶する「ベイクド・アラスカパレード」があり、同名のアイスデザートもメニューに盛り込まれていた。
クルーズの締めは、最後の夜にふさわしいプロダクトショー「ボーン・トゥ・ビー・ワイルド」をプリンセス・シアターで鑑賞。オフィスで働く男女が街を飛び出し、アメリカを旅するミュージカルだ。舞台上にピンクのキャデラックや生バンドも登場し、「ボーン・トゥ・ビー・ワイルド」や「アイラブ・ロックンロール」などの名曲に会場も沸く。
翌日は早朝に横浜に着き、クルーズを終えるのでお土産を購入。ダイヤモンド・プリンセスのオリジナル商品を販売している「カリプソ・コーヴ」へ。
お勧め商品をお土産に買い、下船の準備のため荷物を整理した。
8月18日(8日目):横浜港着
長いようであっという間に過ぎた8日間。刺激と癒しを繰り返すジェットコースターのようなクルーズも終わりを迎え、朝6時に横浜港に無事に到着した。
下船できる時間となったのだが、船から降りるのが名残惜しくなり、ラウンジでカプチーノを1杯味わってから、ゆっくりと船を降りた。
エンターテーメントのつまった巨大ホテルが洋上を移動していく旅。旅の前は8日間も船上にいて閉鎖間が感じられるのではないかとも思ったが、船には新しい世界が広がっていて8日では足りないくらいだった。
デッキにいるときに聞こえてきた乗客の会話を思い出す。
「陸よりも海の方が断然広いからね。行ったことないところばかりだ」
まだ知らない航路を通り、見たこともない景色を眺めながらゆっくり、ゆっくりと世界をまわるなんて最高の贅沢なのかもしれない。また船に帰りたい。そんな風に思える旅だった。
内容が盛りだくさんで書ききれないことばかりだ。興味を持った方はぜひダイヤモンド・プリンセスの旅を体感していただきたい。