旅レポ

新春スペシャルフライト♪ ANAの「初日の出フライト」に乗ってみた!

間違いなく人生最高の初日の出です!

 新年あけましておめでとうございます。今年の元日は全国的に大きな天気の崩れもなく、各地で初日の出を拝めたようですね。私ゆきぴゅーはと言いますと、毎年元旦は日がだいぶ高くなった頃に起き出して、お屠蘇を飲みながら届いた年賀状を見てダラダラ過ごしていたのですが、今年はそんなぐ~たら元旦ではありませんでした! ANAの「初日の出フライト」に乗ってきたからですの。

初日の出フライトに搭乗したCA(客室乗務員)さん10名とグランドスタッフの方々

 この「初日の出フライト」は、毎年1月1日にANAが実施しているANAマイレージクラブ会員限定のフライトで、“初日の出”と“富士山”を上空から見ながら遊覧飛行するというもの。機内ではおせち料理と飲み物がふるまわれ、枡酒などのお土産も提供されるという素晴らしい内容のお値段はちなみに、窓側の席を含むプレミアムAコースで2人分が10万円! 一番リーズナブルな普通席利用のBコースでも6万円(2人分)と、けっしてお安くはないのですが、例年11月頃に販売され、あっという間に完売となる人気ツアーなのだそうです。同社では羽田コースと名古屋(セントレア)コースを実施。私は今回、羽田発着便に搭乗するという願ってもない機会をいただき、人生初の機上からの初日の出を拝んで参りました~!

華やかな振袖姿のグランドスタッフさん
全日本空輸株式会社の篠辺修代表取締役のご挨拶
便名は2017便。今年で17回目!
今年の飛行ルート。毎年違うそうですよ
乗客を見送る篠辺社長とグランドスタッフの皆さん
5時過ぎにいよいよ搭乗スタート
乗客一人一人をお見送り

 今回の機材はボーイング 777-300型機で、便名がNH2017便。搭乗ゲート前には早朝4時30分頃からぞくぞくと初日の出フライトの乗客が集まり、華やかな振袖姿のグランドスタッフさんらとの記念撮影タイムからスタートしました。

 その後、同社代表取締役である篠辺社長が登場し、「皆さま、あけましておめでとうございます。本日は天候も良好ということで、富士山越しに上がってくる初日の出を機内から存分にお楽しみいただけるかと思います」と挨拶。さらに「私どもANAは1952年創業ですので今年は65年目にあたります。ここまでこられたのも皆さまのおかげ。本年もどうぞよろしくお願い致します」と締めくくりました。さぁまもなく搭乗開始です。

2017年新春の空へ離陸!

 お土産を手渡された乗客は、篠辺社長やグランドスタッフさんたちに笑顔で見送られて機内へ。この日の搭乗人数は、年配のご夫婦や、お子さまを含むご家族連れ、カップルなど大人185名と幼児1名の合計186名。うちCA(客室乗務員)さんは10名で、皆さん胸元に愛媛県産のデルフィニウム“さくらひめ”のコサージュを付けての乗務でした。淡いピンク色の花はその名のとおり“サクラ”を思わせる新春にぴったりの装い。ちなみに花言葉は「希望」なんだそうです。

CAさんの胸元には愛媛産の“さくらひめ”のコサージュ
搭乗完了
今回のお土産(持ち帰り用)。和菓子や日本酒、記念品など。そして「初日の出フライト搭乗証明書」!

 まだ辺りが真っ暗な5時51分に羽田空港を離陸したNH2017便は、伊豆半島上空を通過後、進路を北西に向けて南アルプス上空を目指しました。

「皆さま、本日はANA初日の出フライトにご搭乗いただきましてありがとうございます。高度約4000mの上空から幻想的な地平線とご来光、世界遺産の富士山をご堪能ください」のアナウンスに否が応でも胸が高鳴ります。

おせちを配るCAさん
アルコールは日本酒とビールの用意がありました
飛行機の中でおせちという初体験

 ほどなくしてCAさんがおせち料理の入った2段重を配り始めてお食事タイムです。お腹空いたなぁ~中身はどんなかなぁ~? とちょっと気を取られているうちに、どんどん西に向かっていたNH2017便。ふと窓の外を見ると、青とオレンジのグラデーションに染まった水平線に富士山の美しいシルエットが見えて大興奮でした。機内あちこちでカメラやスマートフォンのシャッターが鳴り響きます。

東の地平線が明るくなって、富士山のシルエットが浮かび上がってきました
この美しい稜線に2017年最初の光が差すまであと少し
雲海の向こうに富士山というカッコいいシチュエーション

 飛行ルートによると、今年の初日の出鑑賞地点は、富士山から北西の位置にある長野県上伊那郡上空とのこと。ちょうど富士山の方角から初日の出が見えるように滞空して、左右どちらの窓からも初日の出が見えるように、機体は何度も旋回を繰り返しています。

 そして高度も約4000m(1万3000フィート)と、通常の国内線フライトの約1/3の高さで滞空しているそうで、これは低い方がより地上の景色がキレイに見えるということで特別に設定しているんだそうです。

 何度か旋回を繰り返しているうちに「皆さま、2017年初日の出まであと5分ほどです」とのアナウンス。いよいよ待ちに待った瞬間がやってきました。

あっ、そろそろかな!? うわ~、でも旋回しちゃう!
出ました、初日の出!
窓にカメラのレンズをぴったりくっつけないとうまく撮れません
ちょうど富士山のてっぺんに太陽がきた瞬間
その瞬間、機内はというと、窓にかじりつき状態
世界遺産レベルの素晴らしさ!
朝日に染まる南アルプスの山々
3000m級の山々の荘厳な姿も見ものでした
眼下に見えていたのはVの字をした駒ヶ根高原スキー場

 今まで初日の出をどこかに見に行こうなんて思ったことはなかった私なので、上空から、しかも富士山の向こうから上がる素晴らしい初日の出を見ることができて心から感動してしまいました。毎年販売開始と同時に完売するのも分かりますわ~!

 こうして初日の出を無事見届けた2017便は、進路を南に向けて浜名湖方面へ。その後伊豆半島、伊豆大島、房総半島上空を経て羽田空港へと戻ってきたのでした。

CAさんから「よろしかったらどうぞ」となにやらプレゼントが
手書きのお礼カードとANAポチ袋をいただきました(お年玉は入っていません)
三保の松原と富士山
駿河湾上空
伊豆半島上空
伊豆大島上空

 最後にゆきぴゅーの突撃インタビュー! 東京都在住の30代のご夫婦にお話を伺ったところ、この「初日の出フライト」はテレビなどで見て知っていて、いつか乗ってみたいなぁと思っていたそうで、今回はついに発売当日に即予約したとのこと。「おせちも美味しかったですし、初日の出の写真もバッチリ撮れてよかったです! ぜひまた来年も乗りたいですね」とお2人ともニコニコ顔。よい新年のスタートになりましたと話していました。

7時58分に着陸した2017便
降機したあともこのような温かいおもてなしに心がほっこり
この日の機長さんと副操縦士さん。ありがとうございました~!

「今年一年が皆さまにとって希望に満ちあふれた素敵な1年となりますようANA社員一同お祈りしております」というアナウンスと共に感動の初日の出フライトは終了となり、私にとっては胸いっぱい&お腹いっぱいの大満足の2017年スタートでした。しかも1年分の富士山を見たんじゃないかというくらい、いろいろな角度からさまざまな表情の富士山を堪能できたのがよかったです。

 そして、そして! こんなに朝から、これだけ充実した時を過ごしたのに、都内の自宅に戻ってもまだ朝の10時前という奇跡(笑)。元日をもう1日プレゼントしてもらったような、得した気分になれちゃいましたよ。間違いなく一生の思い出となった2017年の幕開け。ANAさんありがとうございました~!

家に戻って開けてみたお土産。京菓匠鶴屋吉信の和菓子や、石垣島八重山みんさー織りのブックカバー、高知菊水酒造の純米吟醸酒というラインアップ

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。