【イベントレポート】ツーリズムEXPOジャパン2015

地域色豊かな伝統の祭りに演舞の披露、ご当地PR大使が集結の日本ステージ(その1)

2015年9月24日~27日 開催

Japanステージでは高知のよさこいなど地域色豊かな演舞などを披露

 9月24日より世界最大級の旅の祭典「ツーリズムEXPO ジャパン」が東京ビックサイトで開幕。9月24日、25日は商談などのビジネス/業界デーだったが、一般参加者向けの9月25日、26日には日本、海外の観光PRのために3カ所のステージを用意。熱気溢れるなか、各ステージでイベントが行なわれた。本稿では26日に行なわれたJapan(日本)ステージの4セッションの模様をお届けする。

出かけよう!せとうちへ ~丸山莉子Special mini LIVE~

 Japanステージのトップバッターは、瀬戸内。高松ゆめ大使の栗原清華さんが瀬戸内ならではの観光名所などをたっぷり紹介したあと、シンガーソングライターの丸本莉子さんが登場し、瀬戸内ブランドCMソング「たどりつく場所」を披露。バックに瀬戸内海の豊かな風景と、土地に住らす人々の映像が映し出されるなか、柔らかでクリアな歌声で客席を魅了した。

 丸本さんは「瀬戸内海の眺めは向こう側に人々の暮らす島などが見え、この土地ならではの美しさがある」とPR。旅をイメージして制作したという「ガンバレ乙女」、そして大切な人を思い生まれた「やさしいうた」の3曲を熱唱した。

丸本さんのバッグのスクリーンには、瀬戸内海の映像が流れ、海峡を渡る船や観光地、豊かな自然とその場所に生きる人々の笑顔が映し出されていた
瀬戸内ファンになってほしいと高松ゆめ大使の栗原清華さん、鳴門うずしお大使の丸山満璃華さん、そしてゆるキャラの本州四国連絡橋のシンボルキャラクター「わたる」もステージに。なお丸山さんは「大鳴門橋が30周年なので、ぜひ遊びにきてください」とアピールした

高知 よさこい踊り

 戦争と震災の痛手から復興するために高知で生まれた“よさこい祭”も今年で62回目。よさこいの力で世の人を笑顔にするために全国でさまざまなよさこいが生まれたと説明。

 そんな人々に力を与えるよさこいを、2015年のよさこい大賞受賞チームである“ほにや”が演舞。「ほにやよさこい踊らにゃそんそん」のフレーズとともに2015年版の最新バージョンから、基本である「正調よさこい」まで力強く、そしてしなやかに舞い踊った。また、会場の観客もエア鳴子で参加。祭の持つ独特の熱気が充満していた。

観客席のすぐ横より登場。観客との一体感を入場から生み出す工夫も
鳴子を両手にリズミカルに打ち鳴らしながら、さまざまなポーズと踊りでステージを華やかにしていた。また鳴子の他に扇子を使ったパフォーマンスも

安芸ひろしま武将隊演舞

 広島城の二の丸で週末にパフォーマンスを行なっている「安芸ひろしま武将隊演舞」からは、毛利家の歴代武将である毛利元就、毛利隆元、毛利輝元がステージに上がり、自己紹介のあとには観客からの声援も。

 市内には6つの川が流れ水と緑が豊かな土地であり、厳島神社などの見どころに、お好み焼きにもみじ饅頭、新名物の汁なし担々麺などの食文化も含め広島の魅力を紹介した。

 ロックナンバー「SAMURAI PRIDE」や「天下一~TENGA-ICHI~」で歌声を響かせ、武将らしく太刀さばきも披露、そしてラストは広島東洋カープ公認応援ソングの「常昇魂~RED DREAM~」と野球ファンの心もガッチリ掴む、バラエティ豊かなパフォーマンスだった。

「SAMURAI PRAIDE」の後には毛利元就を筆頭に見事な太刀さばきを見せてくれた
「広島!」「百万一心」「皆の者出陣じゃ!」と会場の観客たちと勝鬨を上げ士気を高めた。「百万一心」とは“皆で力を合わせれば何事もなし得る”という意味を持ち石碑にも彫られている言葉
毛利元就
毛利隆元
毛利輝元

盛岡さんさ踊り&岩手まるごとおもてなし隊

「岩手まるごとおもてなし隊」のパフォーマンス。「わんこそばのうた」のダンスでは、座っても踊れるバージョンも併せて紹介。マジカル河童ちゃんを中心にパワー溢れるステージを繰り広げた

 26日ステージ前半のラストは、「岩手まるごとおもてなし隊」と東北の代表的な祭である「盛岡さんさ踊り」の演舞となった。

 岩手まるおごとおもてなし隊は「さんさ」「海女」「座敷わらし」「河童」「弁慶」に扮した5人が「岩手の愛をもっとさしあげます」と岩手の魅力を猛アピール。5人の息のあった掛け合いも楽しめ、「わんこきょうだいのうた」では岩手のおもてなしの精神と魅力をたっぷり紹介してくれた。

“さんさの舞姫”サクラ凛
“三陸のマーメイド~北海の海女”リアス渚
“秘密のベールに包まれた~幸運を呼ぶ~座敷わらし”めんこいワラシ
“岩手に生まれた河童ちゃん”マジカル河童ちゃん
“おもてなし隊を支える岩手男児~弁慶~”岩男

 続いて、東北を代表する夏祭り「盛岡さんさ踊り」の演舞。6拍子のリズムと共にしなやかさと優美さを持つ踊りとが刻まれ、一気に岩手の夏が訪れたような雰囲気に会場全体が包まれる。「ミスさんさ踊り」とともに牡丹の花笠をかぶり五色の腰帯がひらめく華麗な衣装をまとった締太鼓を打つ「ミス太鼓」が現れ、漢字で書くと「幸呼来(サッコラー:幸せを呼び、来る)」のかけ声と見事な太鼓さばきで鮮やかに舞っていた。

「ミス太鼓」の女性らが纏う色彩豊かな衣装は、前からも後ろからどこから見ても美しい。5色の腰帯は踊ることで揺れ、より魅力が増す
「ミスさんさ踊り」の艶やかな舞をたっぷり堪能。ステージ上でサークル状になるなどフォーメーションも変えさまざまな角度から贅沢に舞いが楽しめた
(相川真由美)