【イベントレポート】

【パリ航空ショー2017】新型旅客機 ボーイング 737 MAX 9型機が華麗なデモフライト

2017年6月19日~25日(現地時間) 開催

パリ航空ショーでデモフライトを見せる新型旅客機 ボーイング 737 MAX 9型機

 米ボーイングは、最新鋭旅客機としてボーイング 787-10型機とともにボーイング 737 MAX 9型機をパリ航空ショーで展示している。その詳細は関連記事(ボーイング、「787-10」&「737 MAX 9」の飛行試験機内を公開)を見ていただきたいが、ボーイング 737 MAX 9についてはデモフライトを実施した。

 ボーイングはこのパリ航空ショーで、ボーイング 737 MAX 9の長胴型である737 MAX 10の正式発表(関連記事:ボーイング、737シリーズの最新鋭機737 MAX 10型機を正式発表)も行なっており、ボーイング 737 MAX 9のデモフライトは、今後の受注にも影響する大事なプログラムになる。

デモフライト前は地上展示を行ない、見込み客に最新鋭機の内部を見てもらう

 会期初日となる6月19日(現地時間)のデモフライトは、フランス マクロン大統領が会場を立ち去ったあとに実施。マクロン大統領の警備の関係でデモフライト時刻が若干ずれたものの、旅客機とは思えぬ急上昇や、大バンク角での旋回などを見せ、実績あるボーイング 737シリーズの最新鋭機らしく安定したフライトを実施した。

ボーイング 737 MAX 9は、ボーイング 737 MAXシリーズのなかでも長胴タイプ(座席数:180~215席、全長42.1m)となるため、バランスよく見える

 特筆すべきはデモフライト時の静かさで、バイパス比が9と高く設計されたCFM International製のLEAP-1Bエンジンの性能がうかがえる。CFMのLEAP-1シリーズは、LEAP-1Aがエアバス A320neoなどに採用が決まっており、世界の2大ベストセラー機である、ボーイング 737シリーズ、エアバス A320シリーズの後継機がいずれもLEAP-1シリーズを採用した(エアバス系はPW1100G-JMも選択可能)ことで、航空史上における大ベストセラーエンジンになるだろう。

離陸後旋回デモなど実施
この日の最大バンク角の旋回への進入。高度を不必要に失わないよう、いったん機首を引き上げつつ旋回に入っている
さすがに90度バンクでの旋回とはいかないが、旅客機としてはなかなか見られない旋回を行なっている
デモフライトを終え、無事着陸。乗客が乗っていないこともあるが、軽やかに飛んでいた
ボーイング 737 MAXシリーズのウリでもあるLEAP-1Bエンジン。787シリーズと同様にシェブロンノズルを備える