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バスタ新宿、1カ月で延べ約58万人が利用

国道20号四谷方向の渋滞長がゼロに

2016年5月23日 発表

オープン後1カ月の利用者数の推移

 国土交通省道路局は5月23日、4月4日に新宿駅前にオープンしたバスターミナル「バスタ新宿」の利用状況について発表した。それによると1日平均で2万人が利用し、1カ月で延べ約58万人が利用、乗り換え時間の短縮、タクシー乗り場もバスタ新宿に集約したことによる国道20号の渋滞緩和などの効果があったという。

 オープン日の4月4日から5月3日までは延べ約58万人が利用、1日平均で約2万人、1200便が発着し、1便あたり約20日が乗車していることになる。これは、成田空港の国内線利用客に匹敵する人数だという。また、今後、夏休みのお盆時期までには1625便が発着予定で、ピーク時には1日約4万人が利用する見込みだという。

 乗り換え時間の短縮では、JR新宿駅から高速バス停への乗り換え時間が、以前は駅から離れた発着場所は最大約14分かかっていたものが、バスタ新宿は駅の真上となったため約1分まで短縮された。

 バスタ新宿にはタクシーの乗降場も含んでいるため、国道20号でタクシーの待機がなくなり、国道20号の渋滞が大幅に緩和となる効果があった。具体的には四谷方面に向かう西新宿一丁目交差点の渋滞長がオープン前は140mであったものがゼロになり、反対向き八王子方面に向かう新宿4丁目交差点は560mから340mに渋滞が減るなど、周辺道路環境の改善もあったという。

 また、利用者の声として乗り換えがスムーズになったことや分かりやすくなったと概ね満足していることが紹介される一方で、バスタ内のベンチの不足や、売店や軽食がとれる場所がない点を指摘する声も紹介された。

 地域別の利用者は、山梨・長野、富士山方面、関東が多い。インバウンド向けの高速バスの充実もあり、富士河口湖観光総合案内所の外国人利用客数が2015年4月約1.6万人に対して2016年4月約2.3万人に増加しているという。

赤丸がバスタ新宿へ移行、青丸が乗車のみ移行したバス停
渋滞が緩和された新宿南口前の国道20号線

(編集部:正田拓也)