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JR旅客各社、2016年ゴールデンウィークの利用状況を発表

2016年5月9日 発表

 JR旅客各社は5月9日、2016年のゴールデンウィーク期間(4月28日~5月8日)の利用状況を発表した。JR九州(九州旅客鉄道)を除く旅客5社は概ね前年並みとなり、JR九州についても新幹線で前年対比の数字を落としたものの、在来線特急は前年並みとなった。

 JR北海道(北海道旅客鉄道)は北海道新幹線の開業により、新青森駅~新函館北斗駅間の輸送実績が前年の在来線に比べて193%と倍近くに増えた。一方、札幌駅~岩見沢駅、南千歳駅~トマム駅の輸送実績は前年比92~94%とわずかに落ち、東室蘭駅~苫小牧駅を含めたJR北海道の主要4区間の合計では前年比117%。駅の利用実績では札幌駅が前年比95%となった一方で、新千歳空港駅が前年比105%となった。

 JR東日本(東日本旅客鉄道)は5月4日と5月7日に新幹線にトラブルがあったものの、期間中の新幹線、特急、急行列車の利用状況は416.3万人、前年比約100%と前年並みになった。線区別では盛岡駅~八戸駅間の東北新幹線が前年比114%と増加したものの、北陸新幹線を含む上越新幹線は97%と下げた。

 JR東海(東海旅客鉄道)は東海道新幹線は339万1000人で前年比101%、在来線特急も17万2000人の101%と微増。合計では356万2000人で前年比101%となった。利用ピークは新幹線の下りが4月29日、上りが5月5日、在来線特急が下りが5月3日、上りが5月5日となった。

 JR西日本(西日本旅客鉄道)は山陽新幹線の期間中の利用者が154.4万人で前年比101%となる一方で、北陸新幹線は31.7万人で前年比96%、在来線特急は71万人で102%、新幹線と在来線特急の合計で257万1000人で前年比101%となった。利用はゴールデンウィークの前半(4月28日~5月1日)に偏っている。

 JR四国(四国旅客鉄道)は、強風のために5月3日と4日に瀬戸大橋線・予讃線で44本の列車の運休があったことなどから、瀬戸大橋線の利用状況は前年比98%となる27万1700人、そのほかのJR四国の主要3線区は前年比99%となる13万800人で、前年を下回った。

 JR九州は平成28年熊本地震の影響を大きく受け、運転を見合わせていた九州新幹線、特に熊本駅から鹿児島中央駅の区間で前年比55%と大幅に利用者を減らした。また、博多駅~熊本駅は前年比82%となった。その一方で長崎線や日豊線の在来線特急は「概ね順調」としており、前年比101~99%、在来線特急の合計では前年比100%となった。

(編集部:正田拓也)