ニュース

琉球エアーコミューター、新機材ボンバルディア「Q400CC」を4月15日就航

貨物室を大きくカスタムし物資輸送力をアップ

2016年3月30日 式典実施

2016年4月15日 就航

RACが導入したボンバルディア「Q400 カーゴ・コンビ」

 沖縄県那覇市に本社を置くRAC(琉球エアーコミューター)は、新機材としてカナダ・ボンバルディア「Q400 カーゴ・コンビ(Cargo Combi)」(以下、Q400CC)を世界で初めて導入した。同機は4月15日に就航する。

 現在RACでは、ボンバルディア Q100を4台、Q300を1台、計5台を就航させている。今回の第1号を皮切りに2017年までに全機種をQ400CCに入れ換える予定。

 Q400CCは従来機に比べ全長が長くなっており、標準では100席ほど設置できるが、RACでは座席を50席にし、貨物室を大きくする特別仕様を採用した。それにより貨物室容積はQ100に比べ3倍近く(8.5m3→23.4m3)に大幅にアップしていることが最大の特徴。人はもちろん、物資の輸送ツールとしても従来以上の活躍が期待される。

標準では貨物エリアが2カ所だが、4カ所に増やし容積をアップした
座席数は50席(Q100は39席)。座席間のピッチもより広くなり、快適性がアップした
ボディのデザインも一新。尾翼にはJALの鶴丸マークが

 3月30日には多くの関係者、来賓を迎えQ400CCお披露目式典が行なわれた。

 RACの伊礼恭社長は挨拶で、「新しい機材を迎え、いっそう安全運航を図り沖縄の観光、離島の農水産業の発展に貢献していきたい」と意欲を語った。

 貨物積載量が増えたことにより、離島からの物資輸送を増やすことができ、沖縄本島、さらには県外への出荷量アップが図れる。観光面では、ダイビング、釣り、サイクリングなどを楽しむ観光客の誘致にも力を入れていきたいとのこと。

 このほか来賓祝辞には、那覇空港長 近藤氏、在日カナダ大使館 アルン氏が登壇。また翁長沖縄県知事からの祝辞が浦崎副知事代読で贈られた。

琉球エアーコミューター株式会社 代表取締役社長 伊礼恭氏。Q400CC導入までの歩みや機材到着後の訓練の話なども交え、喜びと感謝を語った
国土交通省 大阪航空局 那覇空港事務所 那覇空港事務所長 近藤尚樹氏
在日カナダ大使館 公使(商務担当) アルン・アレグザンダー氏
沖縄県副知事 浦崎唯昭氏

 続いてボンバルディアのアンディー・ソレム氏が登壇。「ハイサイ」とうちなーぐち(沖縄方言)で挨拶し場を和ませ、「美しいRACカラーのQ400を披露できてうれしい。RACとボンバルディアの20年来の関係がさらに強化する一歩になる」と語った。

ボンバルディア 中国北アジア営業担当 アンディー・ソレム氏
RAC副社長・片野氏による閉会の辞
記念品贈呈
テープカットにはRAC取締役でもある南大東村長 仲田建匠氏、北大東村長 宮城光正氏も登壇

 多くの島しょから成る沖縄は、島間の交通インフラが地域発展の鍵でもある。RACの運航している路線は、観光はもちろん郵便物や生活物資なども運ぶ生活路線である。Q400CCの就航により、島民生活の利便性も向上するだろう。

 なお、4月15日からのQ400CC使用路線は、那覇~久米島(2往復4便)、那覇~奄美(1往復2便)、那覇~石垣島(1往復2便)、石垣~与那国島(1往復2便)の計10便。

(大城和歌子)