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JR西日本、2016年4月29日オープンの「京都鉄道博物館」を公開

磨き上げられた収蔵車両や準備が進む館内を見てきた

2015年12月1日 実施

2016年4月29日にオープンする京都鉄道博物館

 JR西日本(西日本旅客鉄道)は12月1日、2016年4月29日のオープンを予定している京都鉄道博物館(京都市下京区)の一部を報道陣に公開した。

 同博物館は梅小路蒸気機関車館をリニューアル。「見る、さわる、体験する」をテーマに、SL(蒸気機関車)から新幹線まで53両を展示する日本最大級の鉄道博物館。入館料は一般1200円、大学生・高校生1000円、中学生・小学生500円、幼児(3歳以上)200円。開館時間は10時00分〜17時30分で水曜日が休館日となる。

 公開されたのは「プロムナード」「トワイライトプラザ」「本館1階」「本館2階」「スカイテラス」の5カ所。建物自体はほぼ完成しているものの、展示は車両のみといった状態。建物の引き渡しが済み次第、交通科学館の収蔵品などを移設、完成に向けた作業が行なわれるという。

入り口となるエントランスホール。梅小路蒸気機関車館の入口だった旧二条駅舎は出口になる
取材時は看板の設置工事中だった

プロムナード

 博物館の入り口となるエントランスホールを抜けて最初の展示となるのがここ。本館までの約100mがプラットフォームをイメージした空間になっており、「0系新幹線」をはじめ「80系電車」「C62型SL」など12両が並ぶ。ちなみに、このうち8両が車両番号が1番の“トップナンバー車”となっている。また、展示車両には「0系新幹線」などの食堂車が含まれており、駅弁の販売も検討しているという。

エントランスホールと本館を結ぶプロムナードには12両を展示
0系新幹線は博多側先頭車「0系21形」、グリーン車「0系16形」、ビュッフェ「0系35形」、東京側先頭車「0系22形」の4両。すべてトップナンバー車
80系電車は「クハ86形」「モハ80形」の2両。現存する80系電車はこの2両のみだという
昭和23年(1948年)製の「C62 26」。扇形車庫にも「C62 1」「C62 2」の2両がある
本館側にあるDL(ディーゼル機関車)「DD54 33」
「クハ103系」のトップナンバー車も

トワイライトプラザ

 大正3年(1913年)に建設された2代目京都駅のホーム上屋を再利用。2015年春に惜しまれつつ引退したトワイライトエクスプレスの車両などを展示する。

トワイライト色の「EF81 103」とその後ろには「スシ24形」「スロネフ25形」客車。前面の小窓が特徴の「EF58 150」の後ろには「オロネ24形」客車と「EF65 1」が並ぶ

本館1階

 鉄道の歴史と変遷を紹介する「鉄道のあゆみ」、実車やパーツで車両の仕組みや構造を見ることができる「鉄道のしくみ」、踏切や信号、トンネルといった鉄道の施設を紹介する「鉄道の施設」、車両工場を再現したスペースなどを用意。現役の鉄道マンによる解説も予定されているという。

本館入口から見た館内
「500系」新幹線、「581系」寝台電車、「489系」電車の先頭車がお出迎え
エヴァ新幹線でも話題となった「500系521形」のトップナンバー車
2両とも国鉄時代の代表的な特急型車両
現存する最古の国産蒸気機関車「230形」233号機
トーマス・ニューコメンの発明したSLへと繋がる蒸気機関
1階後方の展示車両
運転台の展示用カットモデル
国産初の特急用ディーゼルカー「キハ81形」と、奥に「100系」新幹線
「ワム3500形」貨車
コンテナ特急「たから」で使用された車掌車「ヨ5000形」
レール部分は操車場に設置され、貨車の「突放入換」に使用されたブレーキ装置「カーリターダー」
EL(電気機関車)「EF66 35」とDL「DD51 756」はかさ上げ展示され、下回りも見学できるようになっている
軌道自転車を体験できる専用線が設けられている
各種パンタグラフの展示
奥には車両の保守点検を行なう工場を再現したコーナーがあり、通路から屋根部分を見ることができる
車両工場の引き込み線は外部の営業線と繋がっており(中央)入れ替えが可能。オープン時はトワイライトエクスプレスの車両が展示される予定

本館2階

 1階の展示車両を吹き抜けから俯瞰で見ることが可能な本館2階には、各種展示や体験コーナーが用意される。目玉となる幅約30m、奥行き約10mの鉄道模型「HOゲージ」のジオラマのほか、体験コーナーとして「運転シミュレータ」、指令所の仕事を体験できる「複数の列車をコントロールする」、模型を使った運転体験で学べる「列車を安全に走らせよう」を設置。また、鉄道を学ぶことができる「鉄道と文化」「物を運ぶ」「列車に乗ろう」「関西の鉄道」の各コーナーもある。

吹き抜けからは1階の展示車両を見ることができる
3階のスカイテラスへと続く廊下は新幹線風のデザイン。この下が大型ジオラマが設置されるスペース
列車を安全に走らせる仕組みが学べるジオラマ
車両はカメラ付きで運転台でその映像を見ることができる
在来線には「ATS(自動列車停止装置)」、新幹線には「ATC(自動列車制御装置)」を模した制御が加えられている
子供はジオラマ下をくぐって中央から眺めることができるような遊び心も

スカイテラス

 3階建てとなる京都鉄道博物館の屋上に作られる展望施設。地上12.5m(デッキ部分からだと13.1m)のテラスからは、左手に京都タワー、右手には世界遺産となる東寺五重塔など京都の東側を一望することができる。また「五山の送り火」の大文字山を望めることから、閉館後に観賞会のようなイベントも検討中という。もちろん、新幹線をはじめ京都線、嵯峨野線などを行き交うさまざまな列車の走行シーンを楽しむことも可能だ。

スカイテラス全景
ウッドデッキ部分はかさ上げと植栽により柵の高さが低く眺めは抜群
ウッドデッキのない部分の柵は150cm
ウッドデッキへはスロープも用意
開放感のあるウッドデッキ
大文字山が見える
扇形車庫は改修中のため蒸気機関車は屋外に留置されている

 このほかにも「扇形車庫」や、蒸気機関車の修理や点検を見ることができる「SL第2検修庫」など、今回は見ることができなかった施設や展示が盛りだくさん。2016年春のオープンが楽しみだ。

(安田 剛)