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9月11日15時、東北中央自動車道 福島JCT~福島大笹生ICが開通。開通式展開催
2017年度には福島~米沢区間が開通へ
2016年9月11日 20:47
- 2016年9月11日15時 開通
国土交通省 福島河川国道事務所と福島県、NEXCO東日本(東日本高速道路)は9月11日、東北中央自動車道 福島JCT(ジャンクション)~福島大笹生IC(ふくしまおおざそう・インターチェンジ)を15時に開通した。今後、2017年度には福島~米沢区間が開通予定となっている。
当日は、15時の開通に先立ち、9時からウォーキングイベントなどが地元関係者などに向けて実施され、10時からは福島県知事の内堀雅雄氏、福島市長の小林香氏らが出席する開通式が行なわれた。式典終了後、式典参加者などが乗った車両でパレードを実施した。
今回の開通区間は、総延長268kmとなる東北中央自動車道の一部。道路全体としては、福島県相馬市を起点として、福島市、米沢市、山形市などを経由して、秋田県横手市で秋田自動車道に連結することを目指して整備が進められており、福島県内で開通式が行なわれるのは今回が初めて。
また、新たに誕生した福島大笹生ICは、県道5号上名倉飯坂伊達線、通称「フルーツライン」に接続して、観光果樹園へのくだもの狩り、飯坂温泉、十六沼公園、ふくしまスカイパークといった観光地やスポーツ施設へのアクセスが向上するとしている。
今後、東北中央自動車道は福島~米沢区間が2017年度に開通予定。その先、福島市と山形市がダブルネットワークでつながることになる南陽高畠~山形上山区間が2018年度に開通予定となっている。
開通式で、福島県知事の内堀氏は「福島市と山形県米沢市を結ぶ道路は明治時代から萬世大路として、交流物流を支えるきわめて重要な役割を担ってきた。しかしながら県境の栗子峠は、急こう配や急カーブが続く交通の難所であり、幾度となく道路の改良が行なわれてきましたが、冬期間においては豪雪による通行止めや、路面凍結によるスリップ事故などが発生し、安全で円滑な交通に支障をきたしておりました」とこれまでの歴史を紹介。
内堀氏は「本日、東北中央自動車道として県内初めてとなる開通式を迎えることに喜びに堪えません。果樹園、温泉などへの観光地や工業団地へのアクセス性を向上させる観光や産業の振興に大きく寄与するものであり、福島復興への力強い追い風となる」と話し、続けて「県としては引き続き皆さんとの連携を密にして、東北中央自動車道の福島~米沢の整備促進に全力を尽くし、安全安心で活力に満ちた新制福島の創造に向けて、しっかりと取り組んでいきたい」と今後の意気込みを話した。
一方、地元の福島市長の小林氏は「福島~米沢間は、明治14年にときの三島通庸により整備された萬世大路にはじまり、現在の国道13号にいたるまで時代の変遷とともに拡張整備を重ねながら福島~山形を結ぶ重要路線として、地域経済の発展に大きな役割をはたしてまいりました。しかしながら、県境を越える区間は、冬期間、雪の影響受けやすいことから、その安全性の確保が求められており、来年度中に予定されている米沢市までの全線開通が待ち望まれるところ」と、知事と同じく福島~米沢間の開通に期待を寄せた。
また、新たに誕生した福島大笹生ICについて、小林氏は「このインターチェンジは、観光果樹園を走る通称フルーツラインとの結節点。福島市としてはインターチェンジのループの中に観光拠点として道の駅を整備してさらなる交流人口の拡大と地域経済の活性化を図り、福島県域の発展を目指してまいります」と明かし、「福島市民もとより県民の皆さまの長年の悲願である、東北中央自動車道 福島~米沢の全線開通にむけ、引き続きみなさんのご支援をたまわりたい」と挨拶した。