特集

観光地からのメッセージ:宝塚市立文化芸術センター

 新型コロナウイルスの影響により、旅行に出かけられない日々が続いています。本誌では、日本や世界の観光地からのメッセージをお届けしていきます。

宝塚市立文化芸術センター

宝塚市立文化芸術センター 館長の加藤義夫氏

「宝塚市立文化芸術センター」は、宝塚ファミリーランド、宝塚ガーデンフィールズが存在した地に誕生したアートセンターです。

 4月19日にグランドオープンを予定しておりましたが、新型コロナウィルスの感染拡大による緊急事態宣言の発令を受けオープン日が未定となってしまいました。ただ、地元の方をはじめ、多くの方にご覧いただきたいという想いから、5月1日よりWeb上でセンター内部や、展覧会を無料で見ることができるオンライン開館をスタートしました。

 展覧会は、開館記念展「宝塚の祝祭I」と同時開催「ウィルキンソンの歴史」を無料で公開していますが、今日は「ウィルキンソンと宝塚の歴史」をご紹介します。

 宝塚市にゆかりのある炭酸飲料のウィルキンソンは、2011年にペットボトルとしての販売が開始され、瞬く間に、炭酸水をそのまま飲むというスタイルが定着しました。明治22年頃、英国人のジョン・クリフォード・ウィルキンソンが狩猟中に、兵庫県の宝塚で優良な炭酸鉱泉に出会い、紅葉谷に瓶詰工場を設けて、明治23年に炭酸水の販売が開始されました。会社設立したのは、明治37(1904)年ですが、「ウィルキンソンタンサン」のルーツは130年前のここ宝塚にあります。

 「宝塚温泉」の石碑とともに、宝来橋の南詰にあった「天然たんさん水 この下にあり」の道標が、宝塚駅近くのホテル若水に隣接して設置されています。宝塚市にお越しの際には、ウィルキンソン発祥の地を散策してください。

宝塚市立文化芸術センターの外観(©VR革新機構提供:宝塚市立文化芸術センター)
紅葉谷工場(鈴木博所蔵)
ウィルキンソンファミリー(アサヒ飲料株式会社所蔵)