トラベルアプリレビュー

5つの画面で複数ルートを同時に検索、地図表示も充実した高速料金検索アプリ

「高速料金ナビ」

アプリ名:
高速料金ナビ
開発者:
Masaki Sato
価格:
無料(2015年9月24日時点)
対応OS:
iOS 7.0以降/Android 4.0以降

「高速料金ナビ」は、出発IC(インターチェンジ)および到着ICを指定することで、高速道路のルートおよび料金を検索できるアプリだ。地図アプリとの連携により、地図からICを検索したり、ルートを地図上で表示できるほか、5つの画面を切り替えつつ複数のルートを同時に検索できることが特徴だ。今回はiOS版を用いて紹介するが、Android版も用意されている。原稿執筆時点での最新バージョンは「1.1」。

 使い方は、多くの高速料金検索アプリと同様で、まず出発/到着地のICを指定。続いて車種を選んだのち、検索結果の並び順を「時間」「距離」「料金」のいずれかから選び、検索を実行。これにより、条件に合致した複数のルートと時間、距離、料金が表示されるという流れだ。

 本アプリの特徴は、この検索方法の多彩さだ。例えばICの指定は、フリーワードでの検索はもちろん、都道府県名からの検索、さらには地図を呼び出して、現在地から最寄りのICを指定する機能も用意されている。

 旅行先で付近に土地勘がない場合、ICの名前が分からず探すのに四苦八苦することがあるが、本アプリなら地図上にマッピングされたアイコンからICを探せるため、こうした心配も無用だ。もちろん過去に選択したIC名を履歴から選ぶ機能も備える。

ホーム画面。左右スワイプで5つの画面を切り替えられるので、検索結果を保持したまま別画面で新規に検索を行なうことが可能
まずは出発/到着のICを検索。地図から調べられるので最寄りのICの場所や名前を知らなくてもすぐに探せる
リストから探す場合は、都道府県名から詳細なIC名を探す。IC名を把握している場合はこちらの方が便利だろう。もちろんIC名を直接入力しての検索や、履歴からの検索にも対応する
出発/到着のICを指定したら車種および検索結果の並び順を選んで「検索」を実行
検索結果が指定した並び順で表示された。同種アプリに比べるとテキスト中心のややシンプルな表示で、出発日時を指定して割引料金を表示する機能はない
タップするとルートの詳細およびETC料金や深夜/休日割引の料金が表示される

 また、外部の地図アプリと連携し、地図上にピンを立ててルートを表示することもできる。同種アプリではテキスト表示しかできないことも多いなか、本アプリは直感的にルートを把握できるので重宝する。位置情報をオンにしていれば、出発ICから到着ICだけでなく、現在地から出発ICを経由して到着ICまでのルートを表示することも可能だ。

 さらに本アプリならではのユニークな機能として、左右スワイプで5つの検索画面を切り替えられることが挙げられる。これにより、検索結果を保持したまま、別のルートを検索することができる。別のICを使用した場合との料金や時間などの比較も簡単に行なえるというわけだ。ちょっとした工夫だが、ありそうでない便利な機能だ。

 一方、同種のアプリにあって本アプリにない機能としては、日時を指定しての検索が挙げられる。日時を指定できるアプリでは、深夜割引や休日割引を考慮した料金を表示できるが、本アプリでは常に通常料金での結果が表示され、その先の詳細画面で、深夜割引や休日割引を適用した場合の料金、およびETC利用時の料金が表示される仕組みになっている。料金で基準にルートを選ぼうとする場合は、これらの割引の有無で最適ルートが変わることもあり得るので、気をつけた方がよさそうだ。

 高速道路の料金を検索できるアプリは多数あるが、その中でも本アプリは地図アプリとの連携などカユいところに手が届く機能を取り揃えている。また画面のデザインや操作性も洗練されており、ストレスが溜まりにくい。あえてマイナスを探すとすれば、前述の日時指定ができないことと、広告がやや目立つことだろうか。特に、iOS版に比べてAndroid版では画面に占める広告の面積が広く、機種によっては表示がかなり狭くなるので、広告なしの有料版も提供してほしいと思う。

Googleマップと連携し、ルートを地図上に表示する機能も備える
このほか別アプリと連携して渋滞情報やコンビニ、ガソリンスタンドなども表示できる

(山口真弘)