JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
JAL×JR四国、観光列車「伊予灘ものがたり」に両社のアテンダントが乗車するコラボツアーを企画
2023年1月13日 06:00
全国旅行支援の実施によって、改めて国内旅行に注目が集まっている。
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、地方の取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、愛媛県大洲市とJR四国の観光列車コラボツアーの企画に携わるJALふるさとアンバサダーの木村淳子さん。
――取り組みについて教えてください。
大洲市は木造復元天守に泊まる日本初の城泊を実現し、これまで観る対象であった城を利用することで、城を保全し後世に残す取り組みを行なっています。また、城下町全体に点在する歴史的邸宅や町屋をホテルや店舗に改修し、収益を生み出しながら町並みを保全していく取り組みが評価され、世界からも注目されています。
私は愛媛県出身で大洲市に母の実家があることから、幼少の頃から遊びに来ていました。大洲市は、夏は「大洲のうかい」、春から秋は古きよき町並みや歴史的な邸宅を改修した店舗の散策により観光客で賑わいますが、冬は閑散期にあたるため、新たなコンテンツを創出し、地域の課題解決に貢献したいと考えました。
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
JR四国さまへ企画をプレゼンし、企画内容を協議しました。観光列車「伊予灘ものがたり」にJALふるさと応援隊(客室乗務員)が乗車し、列車アテンダントとのコラボレーションを提案するとともに、アテンダントの乗車前ブリーフィングにも参加し、舞台裏からも何かできることはないか模索しました。
ツアーを催行するだけでなく、JALふるさと応援隊と伊予灘ものがたり列車のアテンダント、地元の皆さまとともにおもてなしについて学ぶ機会をつくるなど、地元の皆さまとの交流も行なっています。
伊予灘ものがたり貸切乗車を楽しむ2・3日間
催行日: 2023年2月8日、9日、15日、16日
Webサイト: ツアー申し込み
――今後の展開・展望について教えてください。
今後はさらに大洲に多くのお客さまを呼び込めるよう、大洲市、地元の観光に携わる方々とともに話し合いながら、観光コンテンツの磨き上げと魅力の発信に取り組みます。大洲市の豊かな自然と伝統文化を守っていくために、将来的にはこの看板商品を日本航空が保有する世界中のネットワークを活用し、新たな旅の価値を創造してまいります。
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
観光列車「伊予灘ものがたり」の車窓からの景色は、次々に繰り出される無数の絵のようです。それは、日本の田園風景、キラキラと輝く伊予灘、肱川で遊ぶ子供たちや庭先のおばあちゃんなど、たくさんの人たちが列車に向けて笑顔で手を振っている沿線のおもてなしです。心温まる地元の皆様のおもてなしもぜひご満喫ください。
また、海を眼下に見る下灘駅では鮮やかなブルーの瀬戸内海と美しい朱色の列車とともに記念撮影ができます。非日常の列車に乗り、伊予の小京都大洲にて、タイムスリップしたかのような時間をお楽しみください。