週末駅弁

木更津駅「特製バーベキュー弁当」

高橋学

2021年10月8日 11:00

「特製バーベキュー弁当」

　木更津のお弁当といえば「チャー弁」「バー弁」。知る人ぞ知るこの2つのお弁当ですが、説明しますと「チャー弁」とは「チャーシュー弁当」、「バー弁」とは「バーベキュー弁当」のことで、どちらも調理方法こそ違うものの要はご飯の上に肉が乗っているだけのシンプルなお弁当です。

　今回紹介するのは木更津駅で販売されている吟米亭浜屋の「バーベキュー弁当」のボリュームアップ版「特製バーベキュー弁当」です。

シンプルな、いわゆる茶色弁当

“特製”だけあって肉のボリュームもたっぷり

　パッケージに描かれたちょっとかわいいたぬきのイラストは童謡たぬき囃子の歌詞「しょうしょうしょうじょうじしょうじょうじの庭はつつ月夜だみんな出てこいこいこい」に登場する證誠寺が木更津市内のお寺であることに由来しているのでしょう。ちなみに駅前にある吟米亭浜屋の店舗にも同じデザインの看板が掲げられています。

木更津駅の西口にある店舗の看板はお弁当のパッケージと同じデザイン

　さて、その中身ですが、主役の肉は国産豚肉を使用していて秘伝のタレで焼いているそうで、ほんのり甘めの味付けですが、わりとあっさりしていてタレの味に支配されることなく、ちゃんと肉を食べている満足感が得られます。パッケージなどには特に炭焼きという記載は見つかりませんでしたが、肉にはほのかに炭っぽい味もして、1枚1枚直火で焼いているということを舌で感じられるのは大きな特徴の一つだと思います。とても美味しいです。

　ご飯の上にかかったタレもほんのりとしたもので濃過ぎず、こちらもよい塩梅。よく見るとお米一粒一粒がとてもキレイです。付け合わせはジャガイモ、きんぴらごぼう、漬物とシンプルですが、どれも味付けはあっさりとしていて全体的に統一感があります。ジャガイモがコロコロと入っているのはちょっとめずらしいかもしれません。

タレのしみたご飯だけ食べてもちょうどよい味付け

ジャガイモがコロコロと入っています

　全体的に味の統一感がとれていて、付け合わせの一つ一つの味を吟味しながら楽しむというよりは一気に頬張りながら食べるタイプのお弁当だと感じます。

　ちなみにライバル（？）の「チャー弁」は木更津市内のほか千葉県内に多くの店舗を持つ「としまや」のものが有名ですが、こちらは木更津駅での販売はありません。