荒木麻美のパリ生活
トレッキングクラブに入会! パリ近郊のナポレオンが滞在した城などを見学
2022年2月19日 08:00
歩くのが大好きで、2021年にはトレッキングクラブに入ってしまいました。
このクラブ、日本でいう国土地理院のようなところで働いていた人たちが定年後に作ったクラブなのですが、メンバーはさすが元地図作りの専門家集団。毎回よく練られたコースで楽しい!
毎月2回くらい、15kmから25kmくらいを歩いています。今回はそのなかから、秋から冬にかけて楽しんだコース2つを紹介しますね。
1つ目はパリから東に電車で30分くらいのところにある、ノアジー=ル=グラン・モン・デスト駅(Noisy-le-Grand Mont d'Est)から出発です。
市役所の裏を下って行くと、木の天井部分が美しいサン=シュルピス・エ・ノートル=ダム教会(Saint-Sulpice et Notre-Dame)に。教会を出てさらに下って行くと、ため池のあるかわいらしい公園に。ここまでは町中なのにずっと小川が通っていて、水の多い町だな、という印象。
そのあとは第二次世界大戦中、レジスタンスが隠れていた家などを通り過ぎながらマルヌ川に沿って歩いて行くと、グルネー=シュル=マルヌ(Gournay-sur-Marne)市役所に到着。役所の建物を見て元地図を作っていたメンバーたちが盛り上がっていたのが、高度を示すというマーク。
本来であればこのマークのどこかに高度を示す数字があるそうなのですが、残念ながら消えてしまったようです。このマークにはいろいろな種類があるそうなので、ほかのタイプも見てみたいですね。
さらにシェル運河に沿って進むと、昔の石膏切り出し場に到着です。ここで採れた石膏の多くはパリに運ばれていたようですが、1950年代には採掘が終了。そのあとはキノコの栽培場として使われていたときもあったものの、長らく放置されていました。ただ今後は、この辺一帯の再開発が予定されているとのことでした。
最後はモン・ギシェ地域自然保護区(Mont Guichet)を通り、シュネ・ガニー駅(Chenay Gagny)でこの日は終了。約20kmの行程でした。
2つ目は、パリから西に電車で20分くらいのところにあるリュエイユ=マルメゾン駅(Rueil-Malmaison)から出発するコースです。
セーヌ川沿いを歩いて行くと、マルメゾン城(Chateau de Malmaison)に到着です。ここはナポレオン1世の妻ジョゼフィーヌが購入し、亡くなるまで過ごした城。ナポレオンもときどき滞在しており、いろいろあったのちにナポレオンと離婚したあとも、ジョゼフィーヌはナポレオンの部屋をそのままにしていたとか。今回は時間がなくて城の中を見学できませんでしたが、いつかゆっくり訪ねてみたいです。
城をあとにさらに先を進むと、ボワ・プレオ公園(Bois-Preau)に入ります。ここもジョゼフィーヌが買い足したところなので、園内にはジョゼフィーヌの像があります。
ボワ・プレオ公園の先にあるマルメゾンの森(Foret domaniale de la Malmaison)を抜けると、遠目からでも巨大な白い建物が見えてきます。
これはラファイエット・エスカドリーユ記念墓地(Lafayette Escadrille Memorial Cemetery)。ラファイエット・エスカドリーユは、第一次世界大戦中にアメリカ人兵士で編成された飛行隊のこと。アメリカがまだ参戦を決めかねていた時期に、外人部隊としてフランス空軍に志願入隊したアメリカ人たちです。記念墓地は、戦時中に亡くなった67人の兵士たちを称えるために作られました。
記念碑をあとにさらに先に進むと、サン=クルー公園(Domaine national de Saint-Cloud)に到着。ブローニュの森の近くにある広大な公園で、ここからはパリを一望できます。
というわけで今回はここで終了。約18kmの行程でした。
今もあちこち歩いているのですが、よいところがたくさんあります。またそのうちご紹介しますね!