旅レポ

現地のオススメ観光地がランキングで分かる「Trip.Best」。タイ・バンコクで王室ゆかりの地にあるホテルに泊まってみた

Trip.Bestがオススメするバンコクの人気ホテルや観光スポットを体験してみた

 スマートフォンの普及とともに旅行の予約スタイルも変化してきた。現在ではネットで旅行の予約や支払いを行なう「OTA(Online Travel Agent)」がなくてはならない存在になっており、人々の旅に大きく関わっている。その大手の一つが「Trip.com」だ。

 Webサイトを通じて、39か国・24言語と35の現地通貨でサービスを提供しており、もちろん日本でもWebとスマホアプリを使って利用できる。また、フライト予約で便利なSkyscannerをグループに持っているのも強みとしている。

ホテル、飛行機、列車、レンタカー、アクティビティの予約など、旅の計画に便利なTrip.com。日本にもサポートオフィスがあり、トラブル時には24時間365日体制で対応してくれるのも心強い

 今回のタイ・バンコク プレスツアーは、Trip.comの機能の一つである「Trip.Best」で人気のあるホテルやレストラン、アクティビティを体験するというものだ。Trip.Bestとは、AIキュレーションによるオススメの旅行先や施設などをランキングしたもので、1億件以上のユーザーレビューやそのほかのデータを分析し、月単位で情報を更新している。ランキングは「宿泊」「観光」「ナイトライフ」「レストラン」の4つに大きく分けられており、そのなかでさらに「ファミリー向け」「ラグジュアリー」「インスタ映え」といったテーマごとに分類されているので目的の情報が探しやすくなっている。

スマホ用のアプリ(Android/iOS)も用意している。Trip.Bestを使えば滞在先の人気観光スポットもスピーディに探せる

王女が住んでいた跡地に建つ人気のラグジュアリーホテル

 最初に紹介するのは、バンコク滞在で宿泊した「アテネ ホテル,ラグジュアリー コレクション ホテル,バンコク(The Athenee Hotel, a Luxury Collection Hotel, Bangkok)」だ。

 バンコクには高級ホテルが数多くあるが、アテネホテルはTrip.Bestの「ホテル・現地体験部門」のオススメ13選にランクインする施設。特徴は何と言っても、タイ王室にゆかりのある立地と伝統を随所に取り入れた優雅さだ。

 ラーマ5世の娘であるワラヤ・アロンコーン王女のカンダヴァス宮殿があった場所に立地し、マリオット・インターナショナルの高級ブランドであるラグジュアリーコレクションの“その土地ならではの魅力を伝える”をコンセプトにしたデザインとサービスでゲストを迎えてくれる。

29階建てのアテネホテル。BTSスカイトレインのプルンチット駅から徒歩で5分ほどの距離にある
ロビーラウンジ。カンダヴァス宮殿の装飾を取り入れたデザインがなんとも優雅で、ロイヤルな雰囲気がそこかしこに漂う
都会の真ん中にあるプールは隠れ家的な特別感がスゴイ。手入れが行き届いている緑豊かな庭園ものんびりするには最適

 アテネホテルにはコンシェルジュが企画監修する無料プログラム「Destination Discoveries」が用意されている。花を使った作品作り、宮殿の歴史やホテルデザインを学ぶ館内ツアー、蓮の花を使った軽食、タイの国民的スポーツであるムエタイ教室など、文化体験を満喫できるのも特徴の一つだ。

文化体験にムエタイがあるのも驚き。なまっている体に活を入れるために参加を少しだけ考えたが日時が合わなかった。残念!(少しホッとしている)

アユタヤ王朝をイメージしたスイートルーム

 館内では特別な部屋もいくつか見せていただいたので紹介しよう。最初に紹介するのは「ルエン タイ スイート」と名付けられているスイートルーム。

 客室に入った瞬間にほかの部屋と一線を画す違いが、圧倒的なまでの木材の使用率。上質な木材に囲まれた部屋は、なんだか懐かしいようでいて高貴な印象を受ける。この部屋はアユタヤ王朝時代の内装をテーマにデザインしており、当時の住宅スタイルを受け継ぎつつ、エキゾチックで豪華な作りになっている。部屋の広さは190m2あり、ベッドルームが2つあるのも特徴だ。

壁や天井、床、調度品にいたるまでふんだんに木材が使用されている「ルエン タイ スイート」
ベッドルームその1はツインタイプ
ベッドルームその2はキングサイズ
大理石で作られたバスタブ。シャワーブースも別にある

欧風とオリエンタルが融合したスイートルーム

 次に紹介するのが「ヴィマーン サイアム スイート」だ。こちらは先ほどのルエン タイとはまた違う内装で、ラーマ5世の夏の宮殿の建築要素を取り入れた特別な客室だ。

 テーマは19世紀のヨーロッパと東洋の融合で、絵画や彫刻といった芸術作品を多く飾っている。こちらも190m2のスペースにベッドルームが2つ、ダイニングルームにリビングルームが用意されているのでとにかく広い。

 また、アテネホテルでは、スイートルームや高層階のロイヤルルームの使用者向けにラウンジを用意しているので、限られた人数のなかでゆっくりと過ごすことができる。

白を基調としたヨーロピアンテイストの「ヴィマーン サイアム スイート」
絵画が飾られたダイニングルーム
王侯貴族の気分に浸れるベッドルーム
特別感が漂うバスルームとバスタブ

行き届いた設備とサービスが身にしみる客室

 宿泊したスタンダードな「アテネ」ルームを紹介しよう。38m2の広さにキングサイズのベッドが1台(ダブルベッド2台の部屋もある)、バスタブとシャワーが独立したバスルームを持つ部屋だ。

 20階の部屋だったので、バンコク市内が見渡せるのがとてもよかった。普段は見れない景色というのは何か特別感を与えてくれる。白を基調とした内装と清潔感あふれる部屋は何も考えずにリラックスするにはもってこいだ。

 バスタブは足を伸ばして浸かれる広さがあり、蛇口をひねるとすぐにお湯が出てくるのもホテルの格式の高さならではと言える。もちろん、十分な広さのデスクとWi-Fiや有線LANも備えているので、その気になれば仕事もできてしまうのが悩ましい部分ではある(笑)。

最大3人まで宿泊可能なアテネ ルーム
ゆったりとしたソファは油断すると寝てしまうほど快適だった
高層階だったからか窓からの景色も素晴らしい。新しくて個性的なビルが次々に建つバンコクの今を感じられる
ユニバーサル対応のACコンセントは変換プラグを使わずに済むのでとても便利。インターネットの速度も快適
外出先から戻って来るとタイのフラワーアートが置かれていた。なんとも粋な心遣いにホテルの格式を感じる瞬間だ
バスルームは清潔感があって使いやすい。基本的なアメニティからボディタオルやバスソルトも備え付けられていた。環境保護のために飲料水はペットではなく、ガラスボトルを使用

ホテル内のタイ料理の名店で洗練された現地食を味わう

 ホテルの3階には、和食、中華、フレンチ、タイ料理の4つのレストランがあるが、そのなかのタイ料理を提供する「ザ ハウス オブ スムース カリー(The house of smooth curry)」を紹介しよう。

 こちらのお店はTrip.Bestで「バンコクのファインダイニングトップ20」にランキングされている人気のタイ料理レストランだ。アテネホテルと同じように内装はカンダヴァス宮殿の伝統的な装飾などを反映した作りになっており、落ち着いたなかにも高貴な雰囲気が漂う。

本格的なタイ料理レストランとして人気のある「ザ ハウス オブ スムース カリー」

 提供する料理は伝統的なタイ料理のほか、王室のメニューにしか載っていなかったあまり知られていない料理も提供している。食材の80%はオーガニックな材料を用いており、農産物のほとんどはタイ産というこだわり。

 前菜で目を引いたのはハスの花びらに干しエビやライム、唐辛子、生姜、エシャロットなどを乗せた「ミエン ブア ルアン」。美しさとココナッツと酸味が効いたさわやかなテイストで、シャリシャリとした食感が印象的だった。スープとして提供された「トム カー ガイ メッド カーヌーン」は、チキンとココナッツにレモングラスなどのハーブをふんだんに使ったピリ辛でコクのある味。なんともクセになりそうで、筆者イチオシの一皿として記憶に残った。

 メインディッシュはアラカルトの人気料理を特別に少量ずつ提供していただいた。スパイシーソースで食べる豚のスペアリブや白身魚のフライ、ナスと挽肉の炒め物など、素材のよさが口の中に広がる至福の時間だった。見たことや食べたことがある料理に関しても、素材を吟味し、洗練された調理法で仕上げているので、思わず「うまっ!」と口に出してしまうこと請け合いだ。

ハスの花びらを使った「ミエン ブア ルアン」
「トム カー ガイ メッド カーヌーン」はジャックフルーツの種が隠し味。器もシャレているし、とにかく美味。レモングラスが丸ごと入っているので食べないように注意
メインは人気のメニューを少量ずついただいた。どれも甲乙付け難い味わい

 次回はタイのシルク王と呼ばれたジム・トンプソン・ハウス博物館や観光客に大人気のワット・アルン、人気レストランとして名高いブルーエレファントのランチや料理教室の様子などをお伝えする。どれもが初めての訪問だったので非常に興味深い体験だった。

野村シンヤ

IT系出版社で雑誌や書籍編集に携わった後、現在はフリーのライター・エディターとして活動中。PCやスマートフォン、デジタルカメラを中心に雑誌やWeb媒体での執筆や編集を行なっている。気ままにバイク旅をしたいなと思う今日この頃。