旅レポ

東急リゾートタウン蓼科で“もりぐらし”を体験! クラシカルな純洋館の高原リゾート、蓼科東急ホテルに宿泊してきた

ホテルのラウンジにある大きな円錐の暖炉は蓼科東急ホテルのシンボル

 東急リゾートタウン蓼科主催のプレスツアーに参加してきました。場所は長野県茅野市。八ヶ岳を間近に臨む標高1000m超えの蓼科高原に到着すると、東京を出発したときの猛暑はどこへやら。じめじめ感がない、爽やかな空気が漂っていました。

新宿から特急あずさで約2時間、茅野駅に到着。茅野市役所は標高801mと日本の市役所のなかで最も標高の高い場所にあるのだそう

 今回は、そんな蓼科の自然を楽しみながら滞在するだけではなく、東急リゾートタウン蓼科がウェルネス&サステナブルリゾートを目指して取り組んでいる「もりぐらし」というプロジェクトも学んできました。

ビーナスライン(県道192号線)で、この看板のところを左折します

東急リゾートタウン蓼科は、自然豊かな山岳高原リゾート地

 茅野駅から無料シャトルバスで約40分。到着したのはクラシックな雰囲気が漂う「蓼科東急ホテル」(長野県茅野市北山鹿山4026-2)です。660ヘクタールという広大な敷地に約2400戸の戸建て別荘やリゾートマンションがある東急リゾートタウン蓼科には、この蓼科東急ホテルのほかに、「東急ハーヴェストクラブ蓼科」と「東急ハーヴェストクラブ アネックス」(ともに会員制)の計3館の宿泊施設があります。

2021年7月に開業40周年を迎えたという蓼科東急ホテル
建物に入ってまず目に飛び込んでくるのは、風格あって木のぬくもりが感じられるこの光景
ロビー階から見下ろしたラウンジ「アゼリア」
ライブラリーコーナー
フロント横には売店も

泊まったお部屋をご紹介! 美しいガーデンも散歩してみた

3階のスタンダードツイン。33m2とゆとりの広さです

 利用したのは最上階3階のスタンダードツインのお部屋。落ち着いたダークカラーのインテリアで統一されていて、少し張り出した窓からは、美しい木々がまるで絵画のように鑑賞できました。日がな一日、ここで本を読んだりごろごろしたりして過ごしたら幸せだろうな~と思わずため息。山が紅葉で色づく秋もよさそうです。

この窓辺のソファエリアがお気に入り
窓枠が額縁みたい
カップやグラスはミニ戸棚に
バスルーム。反対側にはバスタブも
自然と調和した素敵なゲストルーム

 プライベートガーデンを下ったところにはカラマツ池と呼ばれる池があって、そこからの景色も素晴らしいと聞いたので、さっそく外へ。キレイに整えられたガーデンはとても静かで、聴こえるのは鳥のさえずりだけ。ベンチに座ってくつろぐ人や、お散歩を楽しんでいるご夫婦など、ゆったりした高原時間が流れていました。この静けさといい、涼しさといい、別世界に来てしまったかのような感じ!

ヨーロッパの山岳リゾートみたい
ガーデンにはチャペルもあります
ところどころにベンチも
見上げたこちらが宿泊棟
カラマツ池のほとりにある見晴台
翌朝撮った1枚。八ヶ岳連峰がくっきりと
池は1周できます
蓼科東急ホテルにはコテージタイプも。ペット可のコテージもあります

タウン内の森のなかでは、さまざまなアクティビティが楽しめます

敷地内には釣りを楽しめる渓流も。この水遊び場は小さなお子さんも楽しめるスポット

 東急リゾートタウン蓼科の敷地内には、ゴルフコースをはじめ、テニスコート、卓球、室内温泉プール、釣り堀、トレッキングコース、なんとスキー場まであります。今回のプレスツアーでは、そのなかのいくつかを体験することができました。ということで、まずは釣りから。釣り堀と渓流釣りから選べますが、今回は初心者でも気軽に楽しめる釣り堀で!

釣りに挑戦です
覗き込むとニジマスやイワナがたくさん
エサはイクラ

 受付でつり竿とエサを受け取って、釣り糸を垂れたら、ほんの数秒で竿に手応えが! 「え、早っ!」と思わず言ってしまったくらい簡単に釣れました(笑)。釣った魚は魚焼きコーナーで調理して食べることも可能(有料)。自分で釣った魚は美味しさもひとしおでした。今度は渓流釣りにも挑戦してみたいな~。

結構大きいのが釣れました
魚に興味津々のチビっ子
やっぱり塩焼きが美味しい

 続いての体験コンテンツは、フランス発の自然共生型アウトドアパーク「フォレストアドベンチャー」です。日本全国に約40か所以上展開しているので、ご存じの方も多いはず。

 ここ「フォレストアドベンチャー・蓼科」では、森の特徴を活かしたダイナミックで難易度の高い「アドベンチャーコース」と、お子さんでも安心の「キャノピーコース」、さらに小さなお子さん向けの「キッズコース」の3コースを用意しています。

最初にハーネスの使い方などの安全講習を受けたら、あとは自分で樹の上にのぼって、渡って、滑り降ります
“大人は子供に、子供は大人に”なるのがフォレストアドベンチャー

 お次はトレッキング。東急リゾートタウン蓼科には、蓼科山と霧ヶ峰の間に位置する「八子ヶ峰(やしがみね)」を目指すトレッキングコースがいくつかあるそうですが、今回はすずらん峠園地駐車場から、笹の生い茂る森を20分ほど歩くプチトレッキングを楽しみました。ロングコースだと5~6時間、尾根伝いを歩く3時間のショートコースなどもあるようです。体力に合わせて選べるのはいいですね。山の上はさらに涼しくて、トンボがたくさん飛んでいました。

片道20分ほどのプチトレッキング。 日本百名山の蓼科山(標高2530m)が目の前に。反対側の稜線は白樺湖方面

 トレッキングのあとは、蓼科東急ホテルから歩いて2分のところにある「スパリゾート鹿山の湯」で汗を流すのがオススメ。疲労回復や関節痛に効果のある鹿山の湯には、打たせ湯、サウナ、露天風呂も。蓼科東急ホテル宿泊者は無料で利用できますよ。

注目コンテンツ、森のテントサウナをプレ体験。水風呂ならぬ川風呂が激冷だった!

コテージ前に設置されたテントサウナ

 この秋以降に展開予定だというテントサウナの体験をすることができました。コテージエリアの一角に設置されたテントサウナは3~4人が入ることができる大きさで、まわりにはととのいチェアやハンモックも。カラマツエキスのアロマを含んだセルフロウリュが楽しめました。

寝転びチェアやハンモックも用意
本場フィンランドのサウナに欠かせないヴィヒタも。肌を叩くことによって血行・発汗の促進を高めます
蒸気からはカラマツのアロマのいい香り

 サウナ後ですが、ここではなんと目の前を流れる川に入ってクールダウン。正確な水温は分かりませんが、足を入れた瞬間「ぎゃあああ!」と叫んでしまったほどの冷たさでした。なんとか身体を倒して全身浸かり、再びテントサウナへ。2セットやりましたがこれが病みつきに。時間があればもっと長く体験したかった森のなかの極上サウナでした。秋には水風呂を整備予定だそうで、正式リリースが楽しみです。

この渓流でクールダウン! 敷地内を流れている本物の川です
川は浅いので、腰をおろしてゆっくりと横になります。頭や首に川の流れを受けていると次第に無の境地に
サウナ後の水分補給にレモネード。これがめちゃくちゃ美味しかった!

“森で働く”ワークプレイスもあるのでテレワークも可能

ワークラボもりぐらし

 宿泊した蓼科東急ホテルはWi-Fi完備なので、もちろん客室をテレワークの場として使うことができますが、ファミリー滞在だとなかなか仕事に集中できない、ベッドがあるとつい横になっちゃうなんてことも。

 そんな人に最適なのがコワーキング専用施設「ワークラボもりぐらし」です。フリースペースのほか、会議室や個室ブース(有料)も。PC画面から目を離すと、緑いっぱいの目に優しい景色が飛び込んできますよ。

無料のフリースペースは室内18席、テラス5席
会議室や個室も用意(有料)
こちらはワークラボもりぐらしの近くにあるコンビニ「サムシング」。お土産コーナーも充実

「グラマラスダイニング蓼科」でアウトドアクッキング。タウン内にはレストラン7施設

16ブースある大屋根の「THE ROOF」

 東急リゾートタウン蓼科内には、ホテルのレストランはもちろん、焚き火を囲むBBQ、テナントで入っているインド料理店や欧風料理店など、レストランも充実しています。そのうちの1つ「グラマラスダイニング蓼科」は、昼と夜好きな時間帯で使える森のダイニング。ホテル連泊の際に、気分を変えてランチまたはディナーで訪れるのがよさそう。

 今回利用した「THE ROOF」のほかに、プライベートテラスの「THE DECK」や持ち込み専用サイト「SELF DECK」など施設は4種類。フードのセットメニューを選べるので、その組み合わせで利用料金が決まります。ガスオーブングリルやまな板、包丁などの備品は用意されていて、もちろん日帰りでここだけの利用も可能です。

1ブース6名定員でランチまたはディナーで利用可能
メニューの一例。豊富な食材に大満足できます
グラマラスダイニングの入り口で鹿を発見。タウン内ではよく見かける光景なのだとか

蓼科東急ホテル内のレストラン「フレグラント」でコースディナー

クラシックな雰囲気のなか美食を楽しめるレストラン「フレグラント」

 この日の夕食は、ホテル内のレストラン「フレグラント」で洋食コースをいただきました。アミューズブーシュにはじまって、本日のお楽しみデザートまで全7品の「ブロー(Bouleau)」というコース。どれも美味しくてワインとともに残さずいただきましたが、なかでも「パプリカの冷製スープ マンゴーを添えて」が見た目も夏らしくて絶品でした。料理の内容は2か月ごとに変わるそうです。

アミューズブーシュの「信州サーモンのムースとマイクロハーブのサラダ仕立て」
こちらがマンゴーの甘味が絶妙にマッチして美味しかったパプリカの冷製スープ
お肉料理は和牛フィレ肉のロティと彩夏野菜 野沢菜とアンチョビのソース

森で迎えた清々しい朝、新聞配布サービスが新鮮! 朝食バイキングにはおやきも

新聞を読みながら朝のコーヒーが最高でした(なぜか早起き5時50分)

 蓼科東急ホテルでは、朝、入り口ドアの下から新聞の配布サービスがありました。このようなサービスをしてくれるホテルに泊まる機会はなかなかないのでとっても新鮮! コーヒーを飲みながら、ゆっくりと新聞を読んだ朝時間がこの夏のいい思い出です。

タウン内を巡回するシャトルバスに乗って、東急ハーヴェストクラブ蓼科へ

 朝食は、東急ハーヴェストクラブ蓼科内にあるイタリアンレストラン「ラコルタ」へ。蓼科東急ホテルからさらに標高の高い1366mに位置し、八ヶ岳を一望できる展望レストランです。ここではビュッフェ形式の朝食がいただけます。

八ヶ岳が一望できる一面のガラス窓が圧巻
レストラン「ラコルタ」。夜は本格的なイタリア料理
新鮮野菜のサラダ、お蕎麦とおやきという信州の名物をチョイス
かわいらしいサイズのおやきでした

間伐で森をまもり、できた木材を活用してさまざまな取り組みも

 冒頭でご紹介した「もりぐらし」という、東急リゾートタウン蓼科が取り組むプロジェクトについて最後にご紹介しましょう。

森を「まもる」間伐

「間伐」とは、樹木の一部を伐採して過密となった林内密度を調整する作業のこと。間伐を行なうことによって日光が地表に届き、下草が茂って樹木の根も強くなります。タウン内では2019年~2022年の4年間で東京ドーム4.5個分の間伐を終えたのだそう。

間伐したカラマツ林。地盤が強くなることでがけ崩れなどの自然災害対策にもつながります
間伐したカラマツからエキスを抽出したオリジナルアロマディフューザー。タウン内のコンビニ「サムシング」で販売していました

森を「つかう」バイオマスボイラー

 東急リゾートタウン蓼科では、間伐した材木をウッドチップに加工して、バイオマスボイラーのエネルギー燃料として使っています。2021年に導入したそうですが、年間110トンの二酸化炭素排出を軽減できているのだとか。なんと25mプール110個分!

森のバイオマスボイラーを見学
従来の化石燃料と比べて二酸化炭素の排出を抑えることができる
地球にやさしいカーボンニュートラル燃料

水を「まもる」タウンの水道

 続いて「水」です。独自の浄水場を完備してタウン全体の水道水をまかなっている東急リゾートタウン蓼科。実は今回利用した客室内にはミネラルウォーターがありませんでした。そのわけは、タウン内の水道水がミネラルウォーター並みに美味しいから! 実際にお部屋の水道から出る水はびっくりするほど冷たくて美味しく、コーヒーやお茶をいれても風味を損なわずにすっきり飲めましたよ。

水質管理施設を見学。タウン内の水はpH7.4と身体との相性がよく吸収率が高い軟水
水質管理は水槽に入れた魚でも。元気に泳いでいました

「まもる、つかう、つなぐ」食循環

 最後は「食循環」です。バイオ式生ごみ処理機を導入して、良質な堆肥に。その堆肥を提携農家さんに提供して野菜を作ってもらい、その収穫野菜をレストランで提供するという食循環が成り立っています。今回は実際に提携農家さんの畑に行って、夏野菜の収穫を楽しんできました。これもテントサウナ同様に今後の体験コンテンツとして計画中とのことです。

バイオ式生ごみ処理機。ここに投入した生ごみは、9割が水と空気に分解され、残りの1割が堆肥になるのだそう
茅野市内の提携農家さんの畑へ
子供の食育体験にもなりますね
新鮮キュウリにはイボイボがたくさん。ミニトマトやハーブ類の収穫体験ができました

 爽やかな空気、冷たくて美味しい水、川でのクールダウンが特に印象的だった今回のツアー。次回は蓼科東急ホテルのラウンジの暖炉に火が入る季節に訪れて、静かな高原リゾートの秋を堪能したいな~と思っています。ぜひ皆さまも東急リゾートタウン蓼科でさまざまな“もりぐらし”を体験してみては?

ホテルの方いわく、ラウンジ「アゼリア」のテラスにあるデッキチェアでビールを飲むのが最高の贅沢だそうですよ
空室・料金チェック
ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。