イスラエルの北部へGO!!
イスラエル観光省主催のプレスツアーに参加してきました、フォトグラファーの深澤明です。今回は2日目の様子をお伝えします。
テルアビブをあとにして、この日は北部へと向かいました。1時間半ほどクルマで移動すると、カルメル山麓にあるハイファの街に着きました。ハイファはイスラエル建国以前からの大規模な港があり坂道も多いことから、日本でいうところの函館や長崎のイメージに近いというと想像つきますでしょうか。港を背に坂道を登ると、バハーイー教の聖地である緑豊かなバーブ廟の庭園が目を惹きます。
港を背にしてバハイ教神殿のガーデンテラス「バハーイー庭園」を望む 坂と港。日本の函館のような、長崎のような。港町の雰囲気って似ているものだなと レバノンとの国境にあるロッシュ・ハニクラ洞窟へ
ハイファから少しクルマを走らせるとレバノンとの国境に辿り着きます。ロッシュ・ハニクラ洞窟へはロープウェイで降りるのですが、乗り場へのアプローチから見渡す地中海の美しいこと。
ロープウェイを降りて石灰岩の洞窟へと入ります。波が岩を洗い流し、トンネルや洞窟が何千年もかけて作られた、地質学的にも興味深いであろう絶景がそこにはありました。イスラエル版“青の洞窟”とも呼ばれていますが、イスラエルで最も美しい自然観光スポットだということです。
ロッシュ・ハニクラ洞窟へと向かうためのロープウェイ乗り場へと続くアプローチ。ここからの地中海の眺めがすでに絶景 ロープウェイはとても短いが世界で最も急勾配の60度。人気観光地だけあって大勢の人たちが訪れていた イスラエルの最も美しい自然観光スポットであり、イスラエル版“青の洞窟”とも呼ばれる 石灰岩が侵食してできた造形美。地元では“象”と呼んでいるのだとか。確かによく見ると“象”っぽい ロッシュ・ハニクラ洞窟はまさにレバノンとの国境に位置する。現在はとても穏やかで治安もよいという 地下に広がる十字軍の街、アッコ
イスラエル北部の西ガリラヤ地方にある街、アッコ(アクレ)。5000年に渡る歴史がある街といわれてもピンときませんが、古くから重要な港として、聖地エルサレムへの玄関口として栄えたそうです。
現在の街は18世紀から19世紀にかけてオスマン帝国が築いたものだといいます。地下には12世紀に十字軍が築いた要塞があり、当時の街もそっくりそのまま地下に眠っているそうです。積み重ねられてきている歴史が時間的にも物理的にも深過ぎてすべてを理解することはできませんが、見て感じることの大切さはとてもよく分かりました。
地中に埋まっていた遺跡の発掘作業の様子。塗り重ねられてきた歴史が蘇るかのよう 十字軍の中庭。ここもすっぽりと土のなかに埋められていた。時空を超えて蘇った場所だと思うと感慨深い ザ・コムラス・ホール(クルセイダー食堂)、要塞の食堂だった場所。ここでどんな人たちがどんな食事をしていたのだろう。思いめぐらせるだけでも刺激的 クルセイダーマーケットストリート。十字軍の首都だった頃の実際の地面がそのまま残っている スクリプトリウムという写字室で写字者や画家によって絵画版聖書の写本を制作した 騎士たちが過ごしたであろう北方ナイツホール。当時の雰囲気に思いを馳せる 高度に彫刻された切り石と壁に設置されたアーチ型の窓で作られている「美しいホール」はアッコを訪れる巡礼者のための公共休憩所として使用されたと考えられている 緑のモスクと呼ばれるジャッザール・モスク。オスマン時代のとても美しいモスクだ 十字軍の要塞の一部にあるバスハウス。スチーム式の当時の浴場の様子が窺い知れる アッコにあるイスラエル料理のモアリムレストランでランチを。どれを食べても美味しい 高品質なワインと社会貢献の両立を目指すチューリップワイナリーへ
チューリップワイナリーはロイ・イルシャーキさんが2003年に立ち上げたワイナリーです。場所はクファー・ティクヴァ村。この村は発達障害を持つ人のための村で、ロイさんはそれらの人の自立を目指すという社会貢献も兼ねてこの地で高品質なワインを作り続けています。今や、イスラエル最大のブティック・ワイナリーに発展しています。
チューリップワイナリーのワインの一部は、実は日本でも購入ができます。コストコで販売されているとのことで、興味のある方はぜひとも飲んでみてください。特に白ワインである「ホワイトフランク2022」はスッキリとした飲み口で爽やかな風味が広がります。
イスラエル最大のブティックワイナリーであるチューリップワイナリー チューリップワイナリーを立ち上げたロイ・イルシャーキさん。社会貢献と高品質なワイン製造の両立を果たしている カベルネ・フランとソーヴェニヨン・ブランの完璧な組み合わせのホワイトフランク2022。爽やかな風味が広がった ビジターセンターでは素朴な雰囲気のなかでテイスティングができる。庭園に吹き抜ける風が気持ちいい ワインについて深く知ることができるワークショップなども開かれている。アットホームな雰囲気で味わうワインの世界も素晴らしい 海抜マイナス213mのガリラヤ湖
ガリラヤ湖の周辺はイエス・キリストの聖地といってよいと思います。イエスの布教活動のほとんどがこのガリラヤ湖周辺で行なわれていたそうです。現在ガリラヤ湖畔は観光地としてにぎわっているうえに、巡礼者も多く訪れる地として注目されています。
イエス・キリストゆかりの場所として多くの巡礼者も訪れるガリラヤ湖。対岸はゴラン高原だ この日の宿泊はガリラヤ湖の景観が素晴らしいスコッツ・ホテル バルコニーのソファに身を委ねて静かなときを過ごした 夕食はガリラヤ湖畔の雰囲気のよいオープンレストランで。地中海で獲れたというマグロ料理にびっくり。寿司まで!!