旅レポ
知られざるイスラエルの旅。テルアビブで息を飲む美しさに出会う
2023年7月25日 11:00
世界有数の観光地、イスラエルへ
イスラエル観光省主催のプレスツアーに参加してきました、フォトグラファーの深澤明です。イスラエル訪問は初めてです。日本人にとって“イスラエル=観光地”というイメージがあまりないかもしれません。複雑な歴史的かつ宗教的背景があり、得体の知れない国とさえ感じる方もいるかもしれません。
イスラエル旅行のお勧めポイントを5つ挙げると、
1. ユダヤ教やキリスト教、イスラム教のそれぞれの聖地と呼ばれる場所がたくさんあり、歴史的遺跡も豊富で見応えがある
2. イスラエルの国土は日本の四国に匹敵する大きさなので、移動が楽なうえに南北に長く、気候もまちまちで風景も多彩
3. 比較的英語が通じるので言葉の心配が少ない
4. グルメも豊富
5. 治安がよい
です。
今回イスラエルには実質6日間滞在しましたので、その様子を豊富な写真とともにお届けし、「イスラエル、すごいぞ~!」ということが少しでも伝わればと思っております。
日本からイスラエルへは、エルアル イスラエル航空の直行便で行くことができます。現在、日本・成田発は木・日曜、イスラエル・テルアビブ発は水・土曜の週2便を運航しており、成田空港からイスラエルのテルアビブ(ベン・グリオン国際空港)までは12時間半ほどのフライトです。2023年10月31日からは週3便に増便されるほか、2024年春ごろをめどにANAとのコードシェアが実施される予定です。
テルアビブの「Shalom Hotel」にチェックインを済ませると、現地時間で時計の針は午前4時をまわっていました。今回のプレスツアーのガイドの方とは11時にホテルフロントで待ち合わせ。少しは眠らないと、とベッドに横になりました。
案外早くに目が覚めました。7時前に起きて朝食を済ませて、スマートフォンの地図アプリで現在地を見ていたら、なんと! 地中海がすぐそこであることが判明。カメラを片手に急いでホテルを飛び出しました。
気持ちよく晴れ渡った空に、地中海の波の音が耳に心地よく響いてきます。風も爽やかです。ランニングをしたり、ビーチで戯れていたり、会話を楽しんだりして多くの人が活き活きとしています。「なんて素敵なロケーションなんだろう」と思わず呟いてしまいました。深夜到着の疲れも吹き飛びます。
テルアビブのビーチはナショナルジオグラフィック誌の世界ベストビーチ10選にも選ばれたことがあるのだとか。どうりで美しいはずです。テルアビブの夏は長くて、4月中旬から10月中旬ごろまで海で泳ぐことができるそうです。また「テルアビブの白い都市」は世界文化遺産に登録されています。
おしゃれスポット! ヤッフォ旧市街を散策
さて、ここからが今回のツアーのスタートです。4000年以上前の古代都市からの歴史があるという、地中海に面した港町「ヤッフォ」(Yafo:ヘブライ語)を散策しました。テルアビブでは最も歴史のある地域です。
旧市街を歩くと、燦々と輝く太陽の光と建物の影とのコントラストが見事で目を奪われました。まるで迷路のような石畳の道を歩くと、「異国の地に来たんだなぁ」という実感と時空を超えたような錯覚になり、のっけからワクワクが止まりません。
少し開けたところへ出ると、スプーン曲げで日本でも有名なユリ・ゲラー氏(テルアビブ出身)にちなんだ大きな曲げられたスプーンのモニュメントがありました。長さ16m、重さ11トンでユリ・ゲラー博物館の前にあたります。さらに歩を進めると、大階段がありました。奥には聖ペテロ教会の時計塔が見えています。周辺にはショップやレストランなどが並んでいますが、建物の外観の色遣いや質感が統一されていることもあって、どこを向いても絵になります。
聖ペテロ教会はイエスが亡くなったあと、イエスの弟子であったペテロが、ここヤッフォを起点に布教を始めたことを記念して建造されたもの。1654年に教会が建てられて、二度崩壊したそうですが、現在の建物への改修は1903年に行なわれたそうです。聖ペテロ教会をあとにして見晴らしのよいスポットには「TEL AVIV - YAFO ♥ YOU」と書かれたフォトフレームがあり、テルアビブの街と美しいビーチを一望できます。
ヤッフォの街のシンボルとなっている時計塔は、イスラエルで最初に作られた時計だと言われています。その通りに面したショップが入った建物は以前、キリスト教巡礼者が宿泊するホテルだったそう。さらにヤッフォの“のみの市”も有名で、金曜(アラブ人のお休み)と土曜(ユダヤ人のお休み)には大勢の人でにぎわうといいます。
美しいテルアビブの街を歩く
テルアビブは1909年に開拓されてから急速に発展した街です。その前は砂漠だったそうです。モダンなヨーロッパの雰囲気とエキゾチックな中東の雰囲気をあわせ持ったイスラエル経済の中心地です。
1920年代から栄えるカルメル市場へ潜入
先ほど訪れたヤッフォ旧市街から出てユダヤ人が街を作りはじめた頃、その人たちへ食料を販売するために発展してきたのがカルメル市場です。いまでもテルアビブ市民にとってはかけがえのない場所であり、観光スポットしても注目されています。
南側の入口からカルメル市場へ入ると、まずは野菜や果物を販売しているゾーンが続きます。新鮮な果物が豊富に並んでいました。カルメル市場の真ん中あたりは食べ物の屋台ゾーンで、人々の活気が渦巻いています。イスラエル料理や地中海料理だけでなく、タイ料理やメキシコ料理などいろいろ食べ歩きできます。その先の北側は洋服や小物、土産物などが充実しています。
夕暮れ時のビーチを歩く
初日から万歩計は1万歩をゆうに超えていますが、興味深い街並みに疲れを知りません。再びビーチへと来てみました。朝の雰囲気とはまた違って、それぞれの人がそれぞれのときをゆったりと楽しんでいる様子が見て取れました。