旅レポ

何度でも行きたいモルディブ極上旅。飛行機を乗り継ぎ、玄関口・マレからリゾートへ“ダイレクトイン”

飛行機と船を乗り継ぎ「アマリ・ハヴォダ・モルディブ(Amari Havodda Maldives)」に到着

 世界中のハネムーナーに人気のモルディブ。インド洋に浮かぶ26の自然環礁と約1200もの島々からなっており、「真珠の首飾り」とも呼ばれている。1島1リゾートスタイルが主流で、都会の喧騒を離れて自然に囲まれた水上コテージでゆったり海を眺めたり、周囲に広がるラグーンでシュノーケルやダイビングを体験したりなど、自分のスタイルでバケーションを過ごすことができる。

 日本からの直行便は就航しておらず、訪れるためにはシンガポールやスリランカ、香港をはじめとするアジア諸国の経由が必須。そのため乗り継ぎの時間を使って経由地でスーベニア探しやローカルグルメを楽しむことができる。

 今回利用したのは香港航空で、成田国際空港からHX611便で香港国際空港へ向かい、香港でHX791便に乗り継ぎ、モルディブの首都マレ・ヴェラナ国際空港へ向かうルートだ。さらに、マレに1泊せずに、そのまま国内線に乗り継いでホテルへ直行するスケジュール。深夜便でホテルに到着、翌朝窓を開けると美しい海が広がるというちょっとしたサプライズ付きだ。

 ホテルへの到着が深夜になると「ほぼ寝るだけ」でも部屋代は1泊分なので、ほとんどの場合、経由地やマレで一晩過ごしてからリゾートへ向かうプランが基本。しかし、今回宿泊するファイブスターリゾートの「アマリ・ハヴォダ・モルディブ(Amari Havodda Maldives)」はモルディブで唯一、深夜にホテルへ直行する「ダイレクトイン」と呼ばれるプランを採用している。到着日の宿泊代は通常よりもリーズナブルに設定してあり、万一飛行機の遅延で乗り継ぎできなくても、空港かマレのホテルを無料で用意してくれる。

 まずは成田9時40分発~香港13時30分着のHX611便に搭乗。使用機材はエアバス A330-200型機。長旅の場合は追加料金を支払って「EXTRA Legroom SEAT」を選ぶのもいい。距離により240香港ドル(約3360円、1香港ドル=約14円換算)、520香港ドル(約7280円)、940香港ドル(約13160円)と価格が変わる。

Fカウンターで搭乗手続きを行なう
成田国際空港から香港航空のHX611便で香港へ出発
エアバス A330-200型機のエコノミークラスは2-4-2のシート配列
タッチパネル式のシートモニター下にはUSBポートとイヤフォンジャック
往路はまさに朝食な機内食。ソーセージをチョイス
復路はトマトパスタと青島ビールをオーダー。デザートの豆花がアジアらしい

 約4時間で香港国際空港に到着。沖止めのため専用バスで乗り継ぎ口に。なお、乗り継ぎで迷ったときは、空港のあちこちで見かける「Find Boarding Gate」と表示されているマシンに航空券のバーコードをスキャン。乗り換えのためのTransfer Deskの番号や行くべきゲートが表示されるので活用しよう。

香港国際空港に到着した
迷ったら「Find Boarding Gate」と表示されているマシンに航空券のバーコードをスキャン

 乗り継ぎ便の出発までは5時間ほどあるため7階ミッドフィールドコンコースのVIPラウンジ「Club Autus」を利用することに。ラウンジは落ち着きのある木調を基本にしつつ、西洋と東洋が混じり合う独特の雰囲気を表現。展望ゾーンで駐機場を眺めながら、ホッと一息。アツアツ&ピリ辛「Laksa with Rice Noodle」や、夏限定のカクテル「Hong Kong Sky」を味わった。ヌードル系が全5種類。シグネチャーカクテルを含む4種類のほか、各種アルコール類が楽しめる。もちろん、軽食も充実。春巻にサモサ、サンドイッチ。スイーツなどよりどりみどり。

 一押しは12時以降にオーダー可能な「エッグパフ」。チョコレートとオリジナルの2種類があり、オリジナルはさっくりふわふわ。チョコレートはややどっしりめで濃厚な味わいがポイント。香港で人気のストリートスイーツを並ぶことなく味わえるのはありがたい。

「Club Autus」のレセプションエリアは香港の夕べをイメージしたデザイン
静かなラウンジで、旅の疲れを癒すことができる
展望ゾーンからは駐機場などを眺めながらランチ
ずらりと並んだ軽食。洋食と中華系がメイン
バーも完備。カクテルとソフトドリンクがオーダーできる
人気の「Laksa with Rice Noodle」を注文
ココナッツミルクとパイナップルで爽やかに仕上げた「Hong Kong Sky」
香港のストリートスイーツとして人気の「エッグパフ」も頬張れる

 さらに次のフライトのために、ここでシャワールームの利用をお勧めしたい。シックな雰囲気のシャワールームにはロクシタンのヘアケア&ボディ製品を用意。さっぱりとした洗い上がりで気分もスッキリ。長時間フライト前後に重宝する。

落ち着いた雰囲気のシャワールーム。タオル一式とドライヤー。歯ブラシセットなどを用意
ロクシタンのヘアケア製品とシャワージェル。ボディローションなども揃っていた
2段階のシャワーはミスト系なども選べて心地よい

 ラウンジでくつろいだあとは、香港17時30分発~マレ・ヴェラナ国際空港20時40分着のHX791便で再び空の旅へ出発。使用機材はエアバス A330-300型機。エコノミークラスは同じく2-4-2の座席配列で、シートにはピローとブランケットを用意。足元にはユニバーサル仕様のAC電源。機内食が1回提供され、約6時間のフライトで現地時刻の21時前に到着した。

香港17時30分発~ヴェラナ国際空港20時40分着のHX791便
エアバス A330-300型機のエコノミークラスは2-4-2のシート配列
ロゴ入りのブランケットとピローを用意
シートモニターの下にはコントローラ
足元にはユニバーサル仕様のAC電源
機内食は餡のかかったチキンメニューを選択。復路は春雨&シュウマイの中華だった
ヴェラナ国際空港に到着。沖止めのため、徒歩で到着ゲートまで向かう
1~2分でゲートに到着
観光地ならではの顔出しボードが出迎えてくれた

マレでの乗り継ぎはリゾート専用ラウンジで! マレ市内でちょっとした観光も楽しい

 フライトや待ち時間などを合わせて成田国際空港から約17時間かけてヴェラナ国際空港へ到着。通常ならば、空港近くのホテルや、空港から直結のフェリー乗り場からドーニーでマレ市内へ移動し、1泊してからリゾートへ向かうが、今回はそのまま夜のうちにリゾートへ向かう。

 入国審査を通過し、早速国内線への乗り継ぎ手続きへ。今回は、モルディビアン航空を利用した。荷物の重さとともに搭乗する本人も一緒に測量。

 チケット発券後、Q2 148便のカアーデドゥー(Kaadedhdhoo)行き23時出発までリゾート利用者専用のラウンジ「Moonimaa Lounge」で過ごすことに。冷房が心地よく効いたラウンジ内には、麺類やピラフなどの軽食、ケーキなどが無料で提供されている。滞在するリゾートのスタッフが搭乗時刻近くになると声をかけてくれるのもありがたい。

国際線ターミナルから歩いてすぐの国内線ターミナルへ
チェックイン時には預ける荷物と手荷物&自分自身の体重も計測した
カアーデドゥー(Kaadedhdhoo)行き23時出発のQ2 148便を利用
リゾート宿泊者が利用できる「Moonimaa Lounge」
広々したラウンジ。最終フライトのため利用者もまばらだった
軽食からちょっとした甘いものまでが揃っていた
コーヒーや紅茶なども一通り並んでいる

 なお、待ち時間が長い場合などはフェリーを使ってマレ市内へ散策に出かけるのがお勧め。チケット売り場で乗車券1ドル(約112円、1ドル=約112円換算)を購入し、ドーニー乗り場へ。10分ほどで対岸の首都マレへと簡単に行くことができる。運航は10分間隔で24時間体制。深夜帯になると価格と運航間隔が若干変わるのでチェックを忘れずに。

空港側のチケット売り場でドーニー乗船のためのチケットを購入
マレ市内側のチケットブース
チケットは乗車時にスタッフに渡す。その後船内部へ
出発直前の船には大勢乗っているので、どれに乗るべきかは一目瞭然
整備された船内。動き始めると電気が消える

 マレ市内に到着したならば、バイクに気を付けつつ街歩き。モルディブ最大のモスクが壮観の「イスラミック・センター」や「ビクトリー・モニュメント」。そして活気あふれる野菜市場やフィッシュマーケットなどを見学。

モルディブ最大のモスクが見学できる「イスラミック・センター」
1988年のクーデターでの犠牲者を悼む「ビクトリー・モニュメント」

 市場ではココナッツと砂糖で作った伝統的なお菓子「ボンディ」や「マスカーシ」と呼ばれる伝統料理に使われるモルディブ生まれの元祖鰹節「モルディブフィッシュ」なども販売。試食を楽しんだりショッピングが楽しめる。さらに地元っ子の追い唐辛子には欠かせない「ギデオミルス」などの激辛唐辛子などがずらり。

野菜を扱う市場では、地元っ子気分で散策が楽しめる
多くの店舗に「ギデオミルス」が山のように積まれていた
バナナの陳列もダイナミック
ココナッツと砂糖またはハニーで作った「ボンディ」。ほろほろ食感で懐かしい甘さ

 また、スーパーマーケット「STO Supermart」もお勧め。サクッと食感が癖になる「パパダム」や、マグロをたっぷり使った「TUNA CHUNKS IN OIL」なども。デオドラントアイテムも長時間効果が持続するタイプが多く選ぶのも楽しい。

 なお、モルディブはイスラム教を信仰している。そのため祈りの時間はスーパーなどが一時閉店する。訪れる時間帯はしっかり確認しておこう。

地元民から観光客まで御用たちの「STO Supermart」
おすすめ「TUNA CHUNKS IN OIL」
油で揚げるとえびせんのような食感になる「パパダム」
48時間効果が持続するデオドラント系も買いたいアイテムの一つ

 街歩き中の一休みに訪れるならば、コーヒーが美味しいと評判の「Meraki Coffee Roasters」へ。宗教上アルコールが禁止されているため、コーヒー文化が発達しているモルディブ。1日に2~3回はコーヒーを味わうという。さらにお酒の代わりに仕事上がりにもカフェへ。23時までオープンしている店がほとんどで、多くの人々がカフェに集っていた。

「Meraki Coffee Roasters」
「カフェラテ」(4ドル:約448円)

国内線でKaadedhdhooへひとっ飛び。スピードボートでリゾートに到着!

 出発時刻ちょっと前の22時45分ごろにゲートへ向かい、Q2 148便へ搭乗。使用機材はボンバルディア Dash 8-300型機。ヴェラナ国際空港から約55分のフライトだ。夜遅くのフライトながら、月明かりでうっすらサンゴ礁が見える。

 機内ではおしぼりとドリンク1杯が提供された。アットホームな雰囲気のなか、うつらうつらしていると、あっという間に到着した。

国内線の搭乗口へ
Q2 148便へ乗り込む
2-2の配列でシートが並ぶ
おしぼりが最初に配られる
機体が安定してからドリンクの提供が始まった
カアーデドゥー空港に到着。歩いて到着ゲートに向かう

 この日の目的地である「アマリ・ハヴォダ・モルディブ」の案内ボードを持ったスタッフと合流し、スーツケースが出てくるのを待っているとロゴ入りのカートが。これに乗り、船着場まで先に移動。ライフベスト着用後に専用のスピードボートで約10分ほど走り、ついにアマリ・ハヴォダ・モルディブに到着した。

リゾートのスタッフに導かれて船着場まで専用カートで移動
スピードボートで約10分ほど先の島が目的地

 波の音が静かに聞こえるなか、スタッフに案内されて、ウェルカムドリンクをゴクリ。最終便利用のゲスト限定で部屋に夜食が用意されるなど、いたれりつくせりの対応もうれしい限り。チェックイン終了後にスムーズに部屋に案内され、移動の1日が終了した。

今回宿泊する「アマリ・ハヴォダ・モルディブ」の船着場が見えてきた
チェックインの前にはウェルカムドリンクが提供された。ストローはもちろん紙製
最終便での到着ゲスト限定で夜食のサービスも

相川真由美

フリーライター/鉄鋼業やIT系やエンタメ関連の雑誌やWeb媒体の編集者を経て、フリーの記者として活動中。海外は一人旅がほとんど。趣味は世界のディズニーのパーク&リゾート巡り。最近は年間パスポート片手に日々舞浜通い。うなぎとチョコレートが好物で、旅の基本は“出されたものは全部食べる”。激辛とうがらしから謎の木の実まで挑戦するのがモットー。