イベントレポート
【ツーリズムEXPO 2018】各国の観光大臣が勢ぞろいした観光大臣会合。田端浩観光庁長官、小池百合子都知事が出席
2018年9月27日 16:19
- 2018年9月20日~23日 開催
世界最大級の観光イベント「ツーリズムEXPOジャパン2018」が、日観振(日本観光振興協会)、JATA(日本旅行業協会)、JNTO(日本政府観光局)の共催で、9月20日~23日の4日間にわたり、東京ビッグサイトで開催された。
初日となった9月20日、ツーリズムEXPOジャパンの開催に合わせて来日した各国の観光大臣らが一同に集まり「第2回ツーリズムEXPOジャパン観光大臣会合」が行なわれた。
この観光大臣会合では、各国の観光大臣・長官・知事および国際観光機構の4団体のトップが出席し、自国の観光業などについて説明。またそれに先だって、「UNWTO 世界観光倫理憲章」への署名式が行なわれ、アサヒトラベルインターナショナル、東武トップツアーズの旅行代理店2社が改めて署名するセレモニーも行なわれた。
「UNWTO 世界観光倫理憲章」へアサヒトラベルインターナショナル、東武トップツアーズが署名
「UNWTO 世界観光倫理憲章」は1999年にUNWTO(国連世界観光機関)の全加盟国が受け入れて成立した、環境や文化遺産などへの悪影響を最小限にしながら観光の発展を最大限に引き出すことを目的にした憲章。観光の持続的な発展を実現するための規範となる。
UNWTOではその民間版の取り組みを行なっており、世界各国の企業に対して署名を呼びかけている。今回のツーリズムEXPOジャパンでは、アサヒトラベルインターナショナル、東武トップツアーズの旅行代理店2社が署名を決定し、セレモニーで憲章への署名を行なった。
セレモニーには、アサヒトラベルインターナショナル 代表取締役会長 福田叙久氏、東武トップツアーズ 代表取締役社長 坂巻伸昭氏、UNWTO本部 事務局長 ズラブ・ポロリカシュヴィリ氏、UNWTO駐日事務所代表 本保芳明氏、さらには観光庁長官の田端浩氏などが参加。最後に記念撮影が行なわれた。
2020年に訪日観光客を4000万人していきたいと田端観光庁長官、東京の観光地としての魅力をアピールした小池都知事
観光大臣会合では、日本の観光庁長官 田端浩氏や各国の観光大臣級の政治家などがスピーチを行なった。モデレーターを担当したのは、例年と同じくキャシェイ・コンサルティング 創設者 兼 代表取締役社長 アニータ・メンディラッタ氏。観光大臣以外にもUNWTOの事務局長など国際機関の代表、さらに地元東京都の小池百合子都知事も参加した。
田端観光庁長官は「日本は成長戦略の1つとして観光に力を入れている。昨年お迎えしたお客さまは2869万人で、この6~7年で約2000万人も増えた。2020年に4000万人という大きな目標を掲げている。日本の分野や自然、さらにはこの東京などの魅力をアピールして沢山のお客さまにお越しいただいているが、今後はこれまでゴールデンルートと呼んできた大都市圏だけでなくて、地方にもお客さまに行っていただくことが重要で、それが地方創生になる。
各地方が連携して多くの方に来訪していただき、かつ長く滞在していただくことを重視して取り組んでいく。欧米のお客さまは体験と滞在を重視しており、これまで日本が苦手としてきた部分。そこで、日本から海外に向かう観光客にも体験を重視してもらうことで、日本が海外からのお客さまを迎える素材として磨き上げていく必要があると考えている」と述べ、特に欧米の観光客が重視する体験型、滞在型の観光商品を提供していくことが重要だと指摘した。
小池東京都知事は「来年には、アジアで初めてとなるラグビーワールドカップが開催され、2020年の東京オリンピックまでは673日となった。まさに世界中の目が東京に降り注ぐ状況だ。東京への観光客も増加しており、実に1300万人ものお客さまが東京を訪れ、東京のファンになっていただいている。
東京のアイコンとなる渋谷交差点のTシャツを作るなどの取り組みを行なっており、さまざまなアピールを行なっている。東京のウォーターフロントや高層ビルも1面ではあるが、東京の郊外を見れば水や緑豊かな渓谷が広がっており、11の島から構成される島しょ群もあり、さまざまな顔を持っている。そうした魅力を今後もアピールしていきたい。
特に2020年にはパラリンピックを世界で初めて2回目を開始する都市となる。それに向けて道路や鉄道などをバリフリーにして共生社会を目指していきたい。また、今回来られたお客さまも外国語の案内がなくて歯がゆい思いをされたこともあるかもしれないがそれも改善していきたい。今後も東京は持続可能な観光と成長を実現していく」と述べ、東京の観光地としての魅力や今後の取り組みなどに関して説明した。