【ファンボロー航空ショー 2018】ボンバルディア、CRJ900型機の新キャビン「Atmosphere」公開。機体はデルタ航空塗装

ボンバルディアはリージョナルジェット「CRJ」シリーズの新しい客室デザイン「Atmosphere」実機を報道公開した

　イギリス・ファンボロー空港で7月16日から22日（現地時間）、世界最大規模の航空ショー「ファンボロー国際航空ショー（Farnborough International Airshow）2018」が開催されている。会期前半の16日から20日は航空業界向けのトレードショー、後半21日と22日は一般向け公開日となっている。会場では、民間向け/軍用の航空機の静的展示や展示飛行、カンファレンス、航空機購入についてのアナウンスなどが行なわれる。

　会期初日の16日、ボンバルディアはリージョナルジェット「CRJ」シリーズの新しい客室デザインである「Atmosphere」を搭載した実機を報道公開した。公開に先立ちボンバルディアのシャレー（建屋）で開いた会見で、ボンバルディア 民間航空機部門社長のフレッド・クロマー（Fred Cromer）氏は、Atomosphere仕様のキャビンについて「一言で説明するとしたら？」と問われ、「2つの言葉で“ゲームチェンジング”だ」と強い自信を覗かせた。

ボンバルディアのシャレーで会見を行なった。会見前にはAtmosphere（大気/大気圏）をイメージしたショーを披露

ボンバルディア 民間航空機部門社長 フレッド・クロマー（Fred Cromer）氏

　特徴的なのはビジネスクラスの仕様で、配列は1-2アブレストの12席。通路を中央からオフセットしており、かつ座席上のオーバーヘッドビン（手荷物収納棚）を2席側（右舷）のみに設けることで、各シートの居住性を高めつつ、収納棚の奥行きを深くとることができる。また、その前方に位置するラバトリーも2席分のスペースがあるため、非常にゆったりとしている。

　展示したデルタ航空塗装の機体はビジネスクラス、上位エコノミークラス（デルタ・コンフォートプラス）、エコノミークラスの3クラスで、シートピッチはそれぞれ37インチ、34インチ、31インチ。

　デルタ航空はAtomosphere仕様のCRJ900型機のローンチカスタマーとして20機発注しており、最初の引き渡しは9月を予定しているという。

デルタ航空塗装の機体が展示されている。客室のシートもデルタ仕様

通路をオフセットした1-2アブレストとすることで居住性を高めたビジネスクラス。オーバーヘッドビンは右舷側のみに備える

ビジネスクラスのシート

オーバーヘッドビンには高さ21インチ（約53m）の荷物が収納されていたが、深さがあるのでなんなく入る

ビジネスクラスを後方から

上位エコノミークラス（デルタ・コンフォートプラス）。ここから通路は中央を通り、配列は一般的な2-2アブレストになる。オーバーヘッドビンも両側にある

エコノミークラス

オーバーヘッドビンは奥に向かって傾斜が付いている

ビジネスクラスの右舷側前方にあるラバトリーはしっかりとした広さを確保した

CRJ900型機のコクピット