ニュース

高知よさこい祭りをOsmo Pocket 4Pで撮ってみた。片手サイズなのに取材カメラ並みのズーム機能が大活躍

2026年8月11日 取材
高知よさこい祭りをジンバルカメラ1台で撮影してみた

 日本の夏を彩る全国各地のお祭り。「よさこい」という言葉を聞いて、どんな風景を思い浮かべるだろうか。記者は北海道出身なので、札幌の「YOSAKOIソーラン祭り」を観に行ったり、運動会ではソーラン節を踊るのが定番だったり、「盆踊り」と同じくらい身近な存在だ。

 よさこい文化は、北海道だけでなく日本全国へと広まっているが、その原点は1954年に発足し、2026年で72年目を迎えた「高知よさこい祭り」にある。8月11日、記者はDJI JAPAN主催の「高知よさこい祭り」特別撮影ツアーに参加し、メイン会場の追手筋(おうてすじ)本部競演場を初めて訪れた。

 今回の取材で使用したのは、いつもの取材で使っているミラーレスカメラと望遠レンズではなく、DJIが6月末に発売した手のひらサイズのジンバルカメラ「Osmo Pocket 4P」。

 暗所に強い1インチセンサーと強力な手ブレ補正をはじめ、シリーズ初となる中望遠レンズ(60mm相当、デジタルズームで最大240mm相当)と広角レンズ(20mm相当)の2つのカメラを備えており、煌びやかな照明と陰のコントラストが際立つ「夜のよさこい祭り」でその真価を発揮するという。

高知よさこい祭りの開催規模と今回の観覧場所

「とらっくよさこい(ちふれ)」の地方車(じかたしゃ)。音響設備やボーカルを載せた先導車のことで、高知よさこい祭りに欠かせない要素の1つだ

 Osmo Pocket 4Pでの撮影例をお届けする前に、高知よさこい祭りの開催規模と、今回の撮影スポットについて紹介したい。

 高知よさこい祭りは、毎年8月9日〜12日の4日間にわたって開催され、2026年は高知県内外の197チーム・約1万8000人の踊り子が参加している。

 今回訪れた追手筋本部競演場は、JR高知駅から南へ徒歩15分。全長350m・南北2レーン(各2車線)に分かれており、南側と北側でパフォーマンスが次々と繰り広げられるのが特徴だ。

 また、ほかの会場では出演チームが流動的に入れ替わるのに対して、追手筋は出番表が用意されており、有料の桟敷席(指定席)チケットを購入すれば、座ってゆったりとよさこいを見ることができる。

追手筋本部競演場 案内図(参加チーム代表者説明会資料 第2巻より引用)。桟敷席は南北に設けられており、中央部がA席、スタート地点に近いエリアがB席とされている

 記者は夜の部(17時45分~21時30分、参加チーム85組)で、観客と同じ桟敷席の一般A席・南側と、地方車に乗るパフォーマーたちと同じ目線の「審査員席」(関係者限定のやぐら)の2か所から撮影を実施。

 この記事では、熱気あふれる各チームの演舞を記録したダイジェスト映像とともに、よさこい×動画撮影のポイントを紹介する。

※動画を高画質で確認したい場合は、歯車アイコンから解像度を変更してください

南側の桟敷席(A席)。屋根付きで、夜の部の当日券は売り切れ(前売り完売)となっていた
関係者限定の審査員席(やぐら)でも撮影する機会をいただいた

パターン1:縦型ショート動画で踊り子のはじける笑顔にクローズアップ

縦型ショート動画の撮影例

 会場を広く見渡せる桟敷席(有料指定席)から何より狙いたいのは、踊り子たちの生き生きとした表情。Osmo Pocket 4Pでは、本体画面に隠れているズームボタンとカスタムボタンを使うと、ズーム倍率を素早く切り替えることができる。

 今回は2つのボタンが使えるよう画面を横向きにしたまま、カメラ本体を90度左に傾けて(画面が縦長になるように)撮影。4K・60fpsで露出とホワイトバランスは自動、カラーモードは動画から静止画を切り出しやすいよう、編集が必要な「D-log」ではなく「ノーマル」を選択している。

 桟敷席の最上段でも、6~12倍(120~240mm相当)の中望遠レンズ×デジタルズームを使えば、1人の踊り子を画面いっぱいに納めることが可能。踊り子たちのエネルギーに満ちた表情やこだわりの衣装を切り取るのに、お勧めの撮影方法だ。

画面を横向きにしたまま本体の向きを変えることで、ズームボタンやカスタムボタンを利用しながら縦動画が撮影できる
踊り子との距離が近い場合は横位置での撮影がお勧め(別会場にて撮影)

パターン2:中望遠レンズの圧縮効果でダイナミックさを強調

中望遠レンズの圧縮効果を活用した撮影例

 今回メインで撮影した時刻は夜19時~20時ごろ。Osmo Pocket 4Pは、夜でもノイズを抑えてクリアに撮れる1インチ CMOSセンサー(中望遠レンズは1/1.28インチ CMOSセンサー)を搭載している。手ブレを強力に抑える3軸メカニカルジンバルのおかげで、夜間のズーム撮影であってもブレのないドラマチックな映像を残すことができた。

 さらに、望遠レンズ特有の「圧縮効果」を活用すれば、前後の踊り子が密集して見え、チーム全体の迫力やダイナミックさをより強調できる。

倍率を変更しながら撮影した様子(1.0倍→12.0倍、12.0倍→1.0倍)

おまけ:広角レンズやリモコンを使った撮影にも挑戦してみよう

 高知市内には追手筋以外にも複数の演舞場(競演場)があり、商店街などの会場では踊り子との距離が目と鼻の先になることも珍しくない。

 そうした至近距離の会場で撮影する場合は、別売りのアクセサリ「Osmo Pocket 4P 広角レンズ」(8800円)を併用するのもお勧めだ。

 装着すると本体レンズの0.75倍にあたる15mm相当の超広角となり、狭い場所でも画角を広く確保できる。目線よりも低い位置からあおるように構えると、パフォーマーの躍動感や衣装の広がりをよりダイナミックに捉えられるはず。

今回は踊り子との距離が離れていたため、広角レンズの出番はなかったが、アクセサリ類(広角レンズ、NDフィルター、ブラックミストフィルター)は簡単に着脱できる
別売りの広角レンズ(左)と標準レンズカバー(右)を並べた様子
別売りの広角レンズ(15mm相当)を使った撮影例

 さらにダイナミックな映像を撮りたい場合は、Osmo Pocket 4PのVlogコンボに付属する「Osmo FrameTap」リモコン(※)を活用してみよう。カメラの映像をミラーリングしてくれるので、本体の画面が見えない高い(低い)位置で構えることができる。

※スマホジンバル「Osmo Mobile 8P」にも付属、現時点では単品での購入不可

 リモコンと三脚と併用すれば、よさこいの観覧中だけでなく、大人数での記念撮影や自撮り(セルフィー)といったシーンでも役立つだろう。

Osmo Pocket 4PのVlogコンボに同梱されている「Osmo FrameTap」リモコンと充電ケーブル
リモコンはタッチスクリーンのほか、5Dジョイスティックと録画ボタンを搭載しており、単体でもトラッキングする人物の選択や画角の細かな調整が行なえる
「Osmo FrameTap」リモコンの活用例(俯瞰で撮影)
子供を撮影するときは目線の高さを合わせてみよう(別会場にて撮影)

手のひらサイズのジンバルカメラが活躍するシーンとは

 運動会や地元の祭りとは異なる、本場・高知のよさこい祭り。街全体を包み込む熱気や歓声は、実際に足を運んでこそ味わえる感動だった。

 そして狭い観覧席や移動中、限られたスペースでもすぐ構えられるOsmo Pocket 4Pは、軽くコンパクトな片手サイズにもかかわらず、夜間のズーム撮影でも人物の表情や衣装を鮮明に記録でき、旅を記録するのに強力な味方となってくれた。

 なお、東京では10月10日~11日の2日間、池袋周辺の複数会場で「第27回東京よさこい」を開催予定。高知の伝統的なよさこい節をはじめ、北海道のソーラン節など、「都市型よさこい祭り」としてさまざまなよさこい文化を楽しめるとのこと。

 よさこい祭りはもちろん、これからシーズンを迎える秋の紅葉や冬のイルミネーション、子供の行事や年末年始のお出かけ、テーマパークの撮影などに、Osmo Pocket 4Pの導入を検討してみてはいかがだろうか。

おおよそ画面内の人数が10人以下の状態をキープしている間は、アクティブトラック機能が使えた
今回の撮影時間は3時間超。本体+バッテリーハンドルを基本としつつ、撮影の合間にモバイルバッテリーで本体の充電を行なったが、急速充電に対応しているのでそれほどストレスには感じなかった