ニュース

ハンズ渋谷店は「訪れる図鑑」。旅支度から推し活グッズまで“迷う楽しさ”提案する創業50周年イベントに行ってきた

「ハンズ50周年に向けたメディア発表会」

2026年1月22日 発表
ハンズの高家会長、桜井社長を中心に、歴代ユニフォームをまとった店員らが創業50周年記念ロゴを披露

 ハンズは1月22日、同社渋谷店にて報道機関向けに「ハンズ50周年に向けたメディア発表会」を行なった。この発表会では2026年8月に創業50周年を迎えるハンズの、次への50年に向けたビジョンと新たに作成された創業50周年ロゴ、およびさまざまな記念の取り組みが紹介された。

 はじめに挨拶したハンズ 代表取締役会長 高家正行氏は、冒頭で東急不動産の新しい事業として1976年8月28日に藤沢店(神奈川県)に出店した1号店から今日までの沿革を紹介。70年代という大量消費、大量生産の時代に対するアンチテーゼとして「手の復権」をコンセプトに掲げ、手を通じて新しい生活文化を作る取り組みとして立ち上がったのが藤沢店だったと設立の経緯を説明した。

 その2年後には、今回の発表会が行なわれた渋谷店が開店。この渋谷店、オープン初日の来店客数は2万5000人で渋谷駅から人の列が絶えなかったという記録も残っていとのこと。ちなみに現在営業している68(FC店、海外店を含む)のハンズで最も古い店舗が渋谷店となる。

株式会社ハンズ 代表取締役会長 高家正行氏
1976年8月28日に出店したハンズの1号店(藤沢店)

 創業から20年後の1996年10月には新宿店が開店。新宿高島屋タイムズスクエアのグランドオープンに合わせる形でオープンした新宿店の初日は、渋谷を越える3万1000人という来店数を記録し、その後もインターネットの普及による暮らしや趣味の多様化に合わせながら今に至っているという。

 2022年、東急グループを離れカインズグループとなった際にもこれまで大切にしてきたハンズグリーンを変えずに屋号・ロゴを刷新した新生ハンズは、創業当時から掲げた「手の復権」を大切に守り続けた。創業50年という節目の年に、変わらない企業理念、変わらないコンセプトをこれからの時代にどういう形で伝えていくのかを広く発信していくための場が今回の発表会というわけだ。

人々のアタマとココロが情報で満たされ、手はスマホを握るだけの役割となりつつあるインターネット時代に「手」を再定義しようと、2022年に作られた新しいブランドロゴ。漢字の「手」をモチーフにした右肩上がりのデザインだ

 高家氏に続き登壇したのは、ハンズ 代表取締役社長 桜井悟氏。桜井氏からは今回作成された創業50周年記念ロゴが発表された。「過去を継承しながら次に繋げていく」というブランドメッセージを表現した記念ロゴは漢字の「手」をモチーフとした右肩上がりの現在のロゴと、創業当時から使われていたロゴの手のイラストがともに描かれている。

 懐かしい手のイラストは数字の「5」を置いているようにも見えるし、ひょいと持ち上げているようにも見え、これまでのハンズとこれからのハンズの両方を表現しているとのことで、数あるデザイン候補のなかから従業員の投票により圧倒的な支持を得て決定したそうだ。この記念ロゴは今後、各種キャンペーンやイベントを通じて活用していくという。

株式会社ハンズ 代表取締役社長 桜井悟氏
「過去を継承しながら次に繋げていく」というブランドメッセージを表現した創業50周年記念ロゴ

 続いては、現在渋谷店で開催されている「生活編集図鑑プロジェクト」について。こちらはハンズ 商品統括部 統括副部長でこのプロジェクトを担当する加藤裕司氏が紹介した。

 渋谷店は小売業には向かない坂道沿いに立地するため、高さが少しだけ違うA、B、Cという3種のフロアを組み合わせた計24の売り場からなるスキップフロアを採用した店舗となっている。この立地条件ゆえの個性的な空間は渋谷店ならではのものであり、ハンズといえば渋谷店をイメージする人も多いのではなかろうか。

 入社して初めての配属先が渋谷店だったという加藤氏によると現代はタイパという言葉が一般化し、最短で正確に目的に辿り着き、膨大なデータや口コミを駆使しながら失敗しない買い物が当たり前の時代だという。しかしながら、あえて時間をかけて、迷ったり、商品のストーリーを知ったり、生産者や販売者の想いを知って買い物を楽しむアナログ回帰の傾向も出てきたと感じているとのこと。

 見つけるまでの無駄を楽しみ、自分で見つけ、自分で決めた納得感は、リアル店舗ならではの価値であり、買い物体験の楽しさだという。まさに、ページをめくるたびに新しい何かに出会い、夢中になって、時間を忘れる図鑑の世界だ。ハンズの原点ともいえる渋谷店を、訪れる図鑑として体験するのが「生活編集図鑑プロジェクト」と企画意図を説明した。階段は全部で408段(もちろんエレベータもある)。独特のスキップフロアで迷いながら見つける過程そのものも楽しんでほしいと語った。

創業50周年を迎えるハンズの「創業50周年記念ロゴ」と画家の塩屋歩波さんによる「渋谷店の絵地図」
株式会社ハンズ 商品統括部 統括副部長 / 渋谷店「生活編集図鑑プロジェクト」担当 加藤裕司氏
渋谷店は“訪れる図鑑”と謳う「生活編集図鑑プロジェクト」
独特の高低差が特徴の渋谷店のフロアマップ
どこか独特の雰囲気をもつ渋谷店の店内

 今回はその渋谷店ならではのダンジョン感を可視化するための象徴的な取り組みとして、銭湯図鑑などで有名な画家の塩屋歩波さんに絵地図を依頼。単なるアイソメトリックのフロアマップにとどまらないアートとして、1階の入り口ほか各階の階段の壁面に展示している。

銭湯図鑑などで知られる画家・塩屋歩波さん
ディテールにもこだわる絵地図で見る店内風景が楽しい

 発表会当日、会場では報道関係者向けに「渋谷店ぐるぐる巡る」ツアーを開催した。バッグやトラベル用品を扱う1Cフロアは「生活編集図鑑 とことん試せるトラベルグッズ」コーナー。80種類ものトラベルピローはもちろん全ての商品を試しながら選ぶことができる。

 たたむと厚さ11.5cmと薄型になる40Lのスーツケース「FLEX LIGHT 40L」はハンズ渋谷店のみの先行販売だ。旅に最適なバッグ選びができる豊富な品揃えはもちろん、着脱バックルやベルトクリップ、リュクサック用胸ベルトなど、バッグ用の便利なパーツや補修パーツも充実している。人気のスーツケース用キャスターカバーもさまざまなカラーが選べるなど、とにかく細かいところに手が届く印象がある。

 フロアにはスーツケースを引いて歩けるスペースや、実際に中身を詰めてみることもできるコーナーがあり、まさにとことん試せる空間となっている。飛行機の利用時にいつも受託荷物の重量と格闘している筆者としては荷物の重量を測るラゲッジスケールながらメジャーが内蔵されサイズも測れ、かつこのメジャーを引くと発電するため電池不要という優れもの商品など、新たな発見があり楽しい時間であった。

1Cフロア「とことん試せるトラベルグッズ」
80種類ものトラベルピローはすべて試着可能
ゴロゴロとスーツケースを転がしてみるスペース
実際にスーツケースの中身を詰めてみるスペースも用意されている
たたむと厚さ11.5cmと薄型になる40Lのスーツケース「FLEX LIGHT 40L」はハンズ渋谷店のみの先行販売
バッグ用の便利パーツや補修パーツも充実していて、スーツケース用キャスターカバーは各色選べる
荷物の重量を測るラゲッジスケールは荷物のサイズも測れる。内臓のメジャーを出し入れすると発電され、電池不要という優れモノ

 ちなみに旅行に役立つグッズは、ステーショナリーのフロアやモバイル関連グッズのフロアなど多岐にわたって発見がある。たとえばヘルスケア(3A)の爪切りのラインナップは100種類。レインウェアや傘は1Aフロアという具合。発見を楽しむのもよし。

 トラベルグッズコーナーの店員にたずね、適切なフロアを紹介してもらったり、アドバイスを受けるのももちろんOK。また膨大すぎる商品群を前に迷ってしまう人には「バイヤーおすすめ」の商品も用意されているので参考にするのもよいだろう。

旅行に役立つグッズはもちろん各フロアで見つけることができる。ヘルスケアコーナに用意されている爪切りは100種類! 散歩やスポーツの快適さをサポートするインソールは200種類!
入浴剤は1000種類以上! ありすぎて混乱しちゃったら「バイヤーおすすめ」から探してみるのもアリ

 オープン時から電球だけで1000種類、彫刻刀は学童用からプロ用まで3000本もの品揃えだったという渋谷店。現在も関や燕三条、越前刃物など包丁だけで300種を揃えるなど、さまざまなジャンルにおいてエントリーモデルからプロ仕様の本格的な商品まで揃える専門店的な面をもつ。

 一方で、1970~90年代のカセットテープやラジカセが並ぶ「DESIGN UNDERGROUND SHIBUYA-BASE」(1B)、老舗の玩具メーカー「マルサン」や「ブルマァク」などさまざまなメーカーのソフビを400種類以上揃える「ソフビの世界」(2A)、推し活女子をターゲットにしたオンラインメディアを運営するOshicocoとのコラボを展開する「推し活☆パラダイス」(2B)、オリジナルの応援うちわを作成できる「推しうちわ工房」といった、遊び心を満たすフロアの充実ぶりもすごい。

 そのほか、デザインマンホールブームの仕掛け人であり、マンホールカードの生みの親 山田秀人氏監修の「HANDS マンホールベース 渋谷」コーナーでは、マンホール関連グッズを500種以上展開する。

アクリル絵の具などの画材、手帳やカレンダーなど多くのジャンルで豊富な品揃え。専門店がギュッとつまった感じがハンズ
オリジナルの応援うちわを作成できる「推しうちわ工房」
推しのアクスタやぬいぐるみと撮影できる「推し布教神社」は「推し活☆パラダイス」に設置されている
マルサン、ブルマァクのソフビからキューピーなどさまざま展開中の「ソフビの世界」
デザインマンホールブームの仕掛け人でマンホールカードの生みの親 山田秀人氏監修の「HANDS マンホールベース 渋谷」
渋谷店ならではの「シブヤラブハチ」コーナー

 現在、ダンジョン感とぎゅうぎゅう詰めのおもちゃ箱のような楽しさにあふれた渋谷店の24フロアを舞台に行なう周遊イベント「HANDS×NANICA『感情の塔』謎解きイベント』が開催されている(3月31日まで)。

 LINEと冊子を使ったこの謎解きイベントの参加キットはB2Cフロアで購入できる(本編2000円/外伝1500円)。また、50周年企画としてハンズとさまざまな企業との限定コラボレーション商品を予定していて、その数は100以上とのこと。

 そのほか、感謝キャンペーン情報はハンズのWebサイトやハンズ50周年記念サイトで順次公開されるとのこと。

24フロアを舞台に行なう周遊イベント「HANDS×NANICA『感情の塔』謎解きイベント」。参加キットはB2Cフロアで購入できる
ハンズの50周年を盛り上げる限定コラボ商品がこれから続々と登場予定

 ページをめくるたびに出会う新しい発見が楽しい図鑑のように、見つけるまでの無駄を楽しみ、自分で見つけ、自分で決めた納得感を味わえるようなアナログの手触りを感じる買い物体験を楽しんでみてはいかがだろうか。

屋号、ロゴを刷新しても変わらないハンズグリーンと「手の復権」を大切に守り続けた渋谷店は今も昔と変わらない佇まいをみせる