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ユニクロ、4大ニットの違いを解説! カシミヤセーターは据え置き9990円、2025年秋冬コレクションを見てきた

メリノ/カシミヤ/スフレヤーン/ウォッシャブルミラノ

2025年9月17日 発表
メリノ、カシミヤ、スフレヤーン、ミラノリブ? ユニクロの4大ニットと2025年秋冬新商品を紹介

 ユニクロは9月17日、2025年秋冬シーズンの最新ニットコレクションを紹介するメディア向け展示会を開催した。東京・代官山の会場で、季節の変わり目や着用シーンに合わせてより自由に楽しめる多彩なラインアップを披露。また、ユニクロ グローバル マーチャンダイザー部 ウィメンズ 部長の中野正海氏が「ニット=通年人気」というトレンドの背景や着こなしポイントを解説した。

 これまでニットと言えば「秋冬の定番」というイメージが強かったが、最近では夏が長く冬が短くなっていることもあり、半袖ニットやポロタイプの人気が高まっている。Tシャツのような気軽さで1枚で決まるうえに、オフィスから休日のお出かけまで活用できる利便性が支持され、暑かったこの春夏も半袖ニットの売れ行きは好調だった。新たに秋冬からは、ウィメンズの「メリノポロセーター」やメンズの「メリノニットポロシャツ」などが加わっている。

2025年秋冬シーズンのニットタイプ一覧(※画像クリックで拡大表示)
今シーズンは「赤」がトレンドと語る、株式会社ユニクロ グローバル マーチャンダイザー部 ウィメンズ 部長の中野正海氏。メリノやスフレヤーン、カシミヤなど、それぞれのニットに合う「赤」を揃えたという
ヨーロッパではシーズン問わずニットを着るのが定番になってきており、日本でも2025年春夏には半袖ニットやポロタイプが売れた

 また、一般的に「ニット=手入れが大変」という印象もあるが、ユニクロのニットは自分で洗える「手入れのしやすさ」が特徴だ。中野氏によれば、海外、特にヨーロッパではニットを日本でいうTシャツのように一年中、男性・女性・子供を問わず“日常着”として愛用するファッションが定着しており、それが世界的にも広がっているという。

 定番アイテムでは「カーディガン」が根強い人気。例えばクルーネックのニットカーディガンは古くからある商品だが、今季はこのクラシックなアイテムにバギーデニムやダメージデニムといったボリュームのある旬のボトムスを合わせるなど、「クラシック×旬のアイテム」をミックスさせた着こなしがオススメであると中野氏。秋冬の新作では、そんな旬のボトムスに合わせやすいよう短い着丈に仕上げたウィメンズの「カシミヤクルーネックショートカーディガン」や「メリノリブクルーネックショートカーディガン」、「スフレヤーンフルジップカーディガン」が登場している。

ニットコーデの一例
カシミヤは今年も30色以上のカラバリ

 ところで、ユニクロのニットには「メリノ」「カシミヤ」「スフレヤーン」「ミラノリブ」という大きく4タイプの主力商品がある。それぞれの特徴を整理してみよう。

定番「メリノ」

 メリノウール100%を使ったメリノニットは、通常よりも極細の糸(髪の毛の4分の1程度)を使用することで生まれる光沢と色の深み、さらに洗濯機で洗える扱いやすさが特徴。

 薄手の生地でさらりと着られるので、アウターで着ぶくれしがちな秋冬のインナーとして、あるいは春夏に肌寒いときの羽織り物として、1枚あると便利な素材。

 クルーネックやタートルネック、新作のポロセーターにショート丈のカーディガンまで男女計14型あり、45色というカラバリの豊富さも魅力となっている。価格は半袖2990円~長袖3990円。

メリノウール100%を使ったメリノニットは、さらりと着られる素材感がポイント。縫い目のない「3Dニット」製法のメリノニットもある

チクチクしない独自開発の「スフレヤーン」

 スフレヤーンは、ニットの“チクチク感"をなくすためにユニクロが研究開発を重ねて完成させたオリジナル商品。4種類の糸をブレンドしたいわゆる混合繊維で、特に冬場に活躍する厚手の生地が特徴だが、ニットらしいふわっとした形と、まったくチクチクしないソフトな肌触りを実現している。

 かつては天然素材が好まれていたヨーロッパでもユニクロのスフレヤーンが受け入れられ、今では新しい定番になりつつあるという。

 ラインアップは、ざっくりとしたビッグシルエットが人気のクルーネックセーターに加え、新商品のフルジップカーディガンやモックネックセーターなど男女計7型。価格はいずれも3990円で、26色を展開する。手洗いが可能。

スフレヤーンは、秋冬らしい厚手の生地。チクチクせず、ふわっと着られる素材で、いわゆる“ざっくりニット”の定番型

高品質と安さを誇る「カシミヤ」

 カシミヤニットはユニクロを代表するアイテムのひとつで、一般的には数万円する100%カシミヤセーターが、9990円(昨年と変わらず据え置き)という価格で手に入るがウリ。

 素材となる羊がどこの牧場でどういう状態で飼育されたかなど、原料の調達から縫製に至るまで一貫した仕入れ・管理・製造を行なうことで品質と低価格を維持している。

 ラインアップは男女計7型。定番クルーネックセーターやVネックセーターが各9990円で、タートルネックセーターやハーフジップセーター、新作クルーネックショートカーディガンが1万2900円。

 カラバリは、カシミヤの美しい風合いを楽しめるよう、30色以上を用意している。手洗いもOK。

ウィメンズのカシミヤは、セーターに加えてショート丈カーディガンが新登場
メンズのカシミヤは、クルーネックやタートルネックが根強い人気

スウェット感覚で着られる「ミラノリブ」

 ニットだが生地に少し張りがあり、爽やかな肌触りとスウェットのように気軽に着られる素材感がポイント。販売するのはメンズの「ウォッシャブルミラノリブニットセーター」1型のみで10色展開。価格は3990円。

 こちらも、いくつかの糸を複合したユニクロ独自開発のニットで、洗濯機で洗えるアイテムとなっている。

 例えばTシャツの上にこれを着てパンツを合わせる。ニットコーデらしく襟付きシャツと合わせるなど、カジュアルにもきれいめにも対応できる。ユニセックス感覚の1枚で、女性が着ても楽しめるという。

スウェット感覚で着られるミラノリブニット。メンズのみだが男女兼用OK

 以上がユニクロ4大ニット。同じニットでも、素材によって肌触りや生地の厚み、着こなしスタイルも変わってくる。秋冬シーズン向けにはニットのマフラーやビーニーといった小物も発売しているので、ぜひ店頭で手に取って試してみてほしい。