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5月5日、男性スタッフのみで運航する「JAL こいのぼりフライト」便が羽田を離陸

2016年で8回目となる年に一度の特別便

2016年5月5日 運航

運航乗務員、CA(客室乗務員)、空港地上スタッフ、グランドハンドリング、整備士、機内食ケータリングスタッフなどスタッフ全員が男性で運航する「JAL こいのぼりフライト」

 JAL(日本航空)グループは5月5日、年に一度の特別便「JAL こいのぼりフライト」を運航した。

 社員有志が企画したという「こいのぼりフライト」は、乗員(パイロットとなる運航乗務員2名、CA[客室乗務員]8名)のほか、オペレーションスタッフ、空港地上スタッフ、グランドハンドリング、整備士、機内食ケータリングスタッフなど約30人の運航に携わる全員が男性という特別便。毎年、端午の節句である5月5日に開催されており、2016年で8回目となる。

 今回の運航便は羽田空港10時20分発~鹿児島空港12時10分着のJAL645便で、機材はボーイング 767-300型機(登録記号:JA658J)を用いていた。

「JAL こいのぼりフライト」の運航機材であるボーイング 767-300型機

 このフライトを実現するうえで難しい部分は、CAをすべて男性で揃えるところ。JALのCAは海外基地を合わせて約6000名。そのうち、男性は海外基地乗務員を合わせても約70名程度。つまり、JALの男性CAの1割以上がこのフライトに搭乗することになる。

なかなか8名揃うことのない男性CA
男性CAによる記念写真
兜も用意されていた
左は主に成田~フランクフルト線に乗務しているというドイツ人CAのアレン・マヌエル氏。右は空港地上スタッフから希望してCAとなった鈴木祐弥氏。いずれもこいのぼりフライトへの参加は初めて
機内で配布される柏餅

 8回目ともなると、「JAL こいのぼりフライト」は定番イベントとして定着し始めており、5月5日が誕生日という男の子は、JAL645便で鹿児島へ向かい、折り返し便となるJL646便で東京に戻ってくるとのこと。このJL646便も同じ乗員で運航するため「JAL こいのぼりフライト」と位置付けられているが、鹿児島空港では空港地上スタッフを男性で揃えることができないため、羽田空港発のJL645便の方が男性度がピュアになっている。

 ゴールデンウィークの終盤、羽田発の下り便ということで乗客は94名(うち4名は3歳未満などの無償搭乗客)と決して多くはないが、搭乗時には感謝カードの配布、機内では柏餅のサービスが用意されており、年に一度という特別感もあって満足度の高いフライトになったのではないだろうか。

こいのぼりフライトを行なった羽田空港 国内線第1ターミナル 9番搭乗口近くに設置された折り紙コーナー。兜を折ることができる
9番搭乗口近くには南キッズランドスペースがあり、そこではJALの制服体験を楽しめるようになっていた
お客さまの搭乗開始前に一礼
5月5日が誕生日という男の子。記念写真などを撮っていた
搭乗前に副機長とお話
男の子がパイロット志望と聞いて、準備を終えた機長が機内から登場
特別な挨拶を行なっていた
搭乗開始の案内。JALはこいのぼりフライトに若手男性社員を投入しているように思われる
日本航空株式会社 取締役 佐藤信博氏(左)も、JALスタッフの一人として感謝カードを手渡していた
「みんな積極的に!!」と、率先して感謝カードを手渡していた佐藤氏
感謝カードを受け取り、横断幕の掲げられたボーディングブリッジを抜けて機内へ
10時17分、すべての乗客が搭乗したため出発時刻の20分より早くブロックアウトしていくJAL645便
横断幕でお見送り
兜にはっぴとお祭り感が高い
5月5日の羽田空港は、とても暖かく南風。JAL645便は10時30分にA滑走路(16R)から離陸していった

 JAL645便が飛び立った後、JALスタッフの一人として感謝カードを手渡していたJAL 取締役 佐藤信博氏にお話をうかがったところ、「JAL こいのぼりフライトは8回目となり、スタッフの間にもお客さまにも定着してきている」とのこと。男性CAのやりくりが難しいのでは?との質問には、「特別なイベントとして社員が楽しんで調整している」と社員の自主的なイベントならではの積極性が出ているという。

 次回については、「もちろん来年もやります」とのことなので、2017年は5月3日~7日が5連休となるものの、子供とのフライトなど「JAL こいのぼりフライト」を検討してみるのもありだろう。

(編集部:谷川 潔)