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日本空港ビルデングとビックカメラが羽田空港における免税販売の検討を推進する合弁会社を設立
羽田空港国際線到着ロビーに100坪程度の展開
(2015/12/17 22:18)
- 2015年12月17日 発表
日本空港ビルデング(以下、日本空港ビル)は12月16日の取締役会において、ビックカメラは12月17日の取締役会において、それぞれ羽田空港及び国内外の空港等における家電製品等の消費税免税販売、並びにその他の合弁事業の検討を推進するための合弁会社を設立することに基本合意し、12月17日に共同記者発表会を行なった。日本空港ビルデング 代表取締役社長 鷹城勲氏、ビックカメラ 代表取締役社長 宮嶋宏幸氏が出席した。
日本空港ビルデング 鷹城社長は、両社の合弁会社設立の理由について「日本空港ビルは1953年(昭和28年)設立、羽田空港で国内線旅客ターミナルビルの建設、管理運営を行ないながら、日本で最初の免税事業を開始し、羽田空港、成田国際空港、関西国際空港などの空港を中心とした免税事業を展開し、収益力の拡大と航空旅客の利便性向上に努めてきたが、近年、訪日外国人客数は増加を続け、昨年よりも600万人も増えている。消費税免税制度の拡充もあることから、市中における量販店などによる多くの消費税免税店などが展開されている。日本空港ビルは、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催はもちろん、さらにその先を見据え、これまでの免税事業で培ったノウハウを活かし、本年度内に免税事業の発展と観光立国推進の一環として、市中に日本初の空港型免税店を開業する予定」と説明した。
またビックカメラは「国内大都市の駅前の好立地に大型店舗を展開し、量販店としての売上は国内第2位。テレビ、パソコン、白物家電やデジタルカメラ等の家電製品に加え、時計、医薬品、日用雑貨、玩具、スポーツ用品、メガネ・コンタクト、酒類を販売するなど、取扱商品は多岐にわたっているが、ビックカメラの店舗は訪日外国人のニーズを満たす豊富な品揃えに加え、接客や免税対応などが支持され、訪日外国人への売上拡大が続いている」とのこと。
そして両社は、これまで培ってきた免税事業に関するノウハウ、商品調達力など、それぞれの有する経営資源を融合することで、今後も拡大が見込まれる訪日外国人の国内消費を取り込み、多様なニーズを満たし、同時に他空港との差別化および航空旅客の利便性向上を目的に、羽田空港などの国内の空港での免税事業に加え、未定としながらも国外での展開を視野に入れた空港型の家電製品を中心としたセレクトショップの展開を推進するために、共同出資による合弁会社を設立すると説明した。
合弁会社の概要については、出資比率が日本空港ビル51%、ビックカメラ49%。代表者は日本空港ビルより選任することなどが両社で合意されているが、設立会社名や所在地は未定、出資金も1億~5億円の範囲とされており、まだ確定ではない。12月17日付けで合弁会社設立に関する基本合意書の締結はされているが、合弁会社設立予定は2016年春を予定しており、今後の両社間での調整により確定する見込みとのことだった。
日本空港ビル 鷹城社長は「春から夏前にはオープンしたい。店舗名称は確定ではないが、訪日外国人にはビックカメラのネームバリューがあるので考慮しながら決めようと思っている」「国際線2階到着ロビーで、確定ではないが100坪程度の展開を考えている」と説明。どのくらいの商品を揃えるかの問いに対してビックカメラ宮嶋社長は「数百から1000アイテムを取り揃えようと思うが、狭い場所を有効に使うのもビックカメラのノウハウを応用する」と話し、「100坪のお店であれば、1坪当たり月間100万円売ればと考えているので1億円が目安。つまり年間では12~15億」とコメントした。