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ジェットスター、関空~台北(桃園)線を就航、グループで1日最大3便運航へ

燃料サーチャージ込みで片道5600円からの新運賃も予定

2015年12月11日 就航

 ジェットスター・ジャパンは12月11日、国際線4路線目となる関西国際空港(大阪)~桃園(台北)線」を就航した。同社の国内と台北を結ぶ路線は、先日11月27日に就航した「成田~桃園(台北)線」、および翌日12月12日に就航の「中部(セントレア)~桃園(台北)線」の3路線それぞれで週3便の運航が予定されている。

 グループ会社であるジェットスター・アジア航空では2010年から同路線(関空~桃園)を運航しており、この就航によりグループ全体で1日最大3往復となる。昨今の旺盛な訪日旅行客の需要に対応するべく運航を開始したとのことで、同社Webサイトでは両社の便を意識することなく運航確認・予約が可能だ。

 運賃も両社で区別はなく、12月16日以降の予約で2016年4月以降出発の便では、燃料サーチャージ込みの新運賃形態で5600円からの販売が予定されている(エコノミークラス「Starter」片道運賃。650円の支払い手数料のほか、空港使用料、諸税別途)。

2015年冬期運航スケジュール(2015年12月11日~2016年3月26日)

GK51便:関空(22時00分)発~桃園(00時10分/翌日)着
(12月11日~12月20日は水金日運航、12月23日~3月26日は毎日運航)
GK50便:桃園(10時40分)発~関空(14時05分)着
(12月12日~12月21日は月木土運航、12月24日~2月26日は毎日運航)

2015年夏期運航スケジュール(2016年3月27日~2016年10月29日)

GK51便:関空(23時10分)発~桃園(01時00分/翌日)着
(毎日運航)
GK50便:桃園(02時00分)発~関空(05時35分)着
(毎日運航)

初便出発2時間前(20時頃)の搭乗手続きカウンター。遅い時刻ということもあり、すでにこの時点で大半の乗客が手続きを済ませていた模様
定刻22時00分より15分前倒しの出発が見込まれていたが、最終的にブロックアウトタイムは22時08分だったとのこと

 同社では特定の空港間だけを繋ぐポイント・トゥ・ポイントではなく、JAL(日本航空)やカンタス航空グループなどとのコードシェア便も含めたネットワーク連係型の運航を行なっており、今回の就航もその一翼であるとのこと。国内各空港への中継点としても、関空の価値は高まっている。先日就航した成田~桃園便も好調とのことで、常に8割以上の搭乗率を達成しており、この日の初便も180席に対して171名とほぼ満席での出発となった。

ジェットスター・ジャパンの保有機体はすべてエアバス A320型機となっている。こちらは桃園便の直前に飛び立った国内線(成田行き)

 なお、この路線では「中部(セントレア)~桃園線」と合わせたVの字運航が予定されており、この日22時00分に関空を出発した初便(GK51便)も、0時10分に桃園到着後、1時10分にはセントレアへ出発。セントレアには夜明け前の4時45分に到着し、その後再び桃園を経由して14時05分に関空に戻る、といったフライトスケジュールになっている。同社広報課長の市野氏によると、夜間を積極的に活用したこうしたスケジュールがLCCとしての低価格化、黒字化には欠かせないという。

 従来から関空~桃園線での日本人と外国人利用比率は2:8程度で、圧倒的に訪日客の利用が多いとのことだが、金曜夜の台北行き便は関西からの週末弾丸旅行にもピッタリ。土曜の午前中をムダにせずに済むので、台南や高雄まで足を延ばすのも楽になる。距離的に石垣島に行くのと大きく変わらないフライト時間であるうえに、運賃も安いとなれば、国内旅行者にも人気の路線となりそうだ。

就航便搭乗者には記念品贈呈、ほぼ定刻どおりに出発

 就航便では、搭乗待合室で簡単なセレモニーが行なわれ、乗客には記念品が贈呈された。予定されていた同社CEOのジェリー・ターナー氏らは都合が付かず不参加となったものの、代わって同社のマスコットキャラクター、レッサーパンダの「ジェッ太」が登場。時間に余裕があったこともあり、搭乗までたっぷり30分近く、搭乗客、報道陣入り乱れての大撮影会となった。

 セレモニーというよりは、ジェッ太くん撮影会&ハイタッチ会と言った方がしっくり来る内容で、搭乗待合室は終始和やかな雰囲気に包まれていた

 12月11日は未明から全国的に強風が吹き荒れて、各交通機関に混乱が見られた1日であったが、このGK51便は無事に出発。機体は密度の高いスケジュールでの運航となるが、この新路線とともに活躍を祈りたい。

搭乗時に渡された記念品の中身は、搭乗証明証のほか、同社のサングラスやネームタグ、ブランケットなどで、かさ張らず、かつすぐ使えそうなものになっていたようだ
無事に出発したGK51便。この記事がアップされる頃、この機体は桃園からセントレアへ飛んで、再び桃園へ戻り、そこからまた関空へ戻っていることになる

(保坂陽一)