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ジェットスター、セントレアから同社初の国際線 中部~台北(桃園)線を運航開始

12月24日以降は週3便から毎日運航に強化

2015年12月12日 運航開始

中部国際空港(セントレア)から台北(桃園国際空港)へ向けて飛び立つジェット・スタージャパンのエアバス A320(登録記号:JA18JJ)

 ジェットスター・ジャパンは12月12日、中部国際空港(セントレア)~台北(桃園国際空港)便の運航を開始した。当初は月木土の週3便で運航を開始し、12月24日以降は毎日運航に強化する。また、就航時の冬ダイヤでは7時25分発だが、2016年3月27日以降の夏ダイヤでは23時30分発となる。

2015年冬期運航スケジュール(2015年12月12日~2016年3月26日)

GK91便:中部(07時25分)発~桃園(09時50分)着
(12月12日~21日は月木土運航、12月26日~2016年3月26日は毎日運航)
GK92便:桃園(1時10分)発~中部(04時45分)着
(12月12日~21日は月木土運航、12月26日~2016年2月14日は毎日運航)
GK92便:桃園(1時55分)発~中部(5時30分)着
(2月15日よりGK92便は時刻変更、3月26日まで)

2016年夏期運航スケジュール(2016年3月27日~10月29日)

GK93便:中部(23時30分)発~桃園(09時30分/翌日)着
GK92便:桃園(1時55分)発~中部(5時30分)着
(2016年3月27日)
GK92便:桃園(2時30分)発~中部(6時20分)着
(2016年3月28日~10月29日)

 運賃については、燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)を2015年12月16日以降の予約・購入でかつ2016年4月1日以降の搭乗分より廃止。航空運賃と一体化した新運賃体系に移行する。現行運賃は6250円から(12月15日までの予約・購入で燃油サーチャージ1000円)、新運賃は7250円から。このほかに、片道650円の支払手数料、空港使用料、諸税が必要となるが、1万円程度でセントレアから台湾へ行くことが可能になった。

12月24日以降は毎日運航。運賃システムなどでほかのLCCと差別化

 初便となった7時25分発のGK91便では、セントレアの17番搭乗口に特設ゲートを設置。ジェットスター・ジャパン代表取締役会長 片岡優氏が同社のキャラクターであるジェッ太とともに初便の搭乗客に記念品を手渡していた。

初便向けの飾り付けが行なわれたセントレアの17番搭乗口
搭乗時刻近くになるとジェッ太が登場
ジェットスター・ジャパン株式会社 代表取締役会長 片岡優氏を中心にして記念写真
搭乗準備の進むGK91便
片岡会長から記念品をプレゼント
写真を頼まれカメラマンに。搭乗客には会長よりジェッ太が人気?
囲み取材も行なわれた

 初便搭乗客へのおもてなし終了後、片岡会長の囲み取材が実施された。片岡会長は「現在セントレアからは国内線を1日8便(新千歳、福岡、鹿児島、沖縄)運航しているのですが、それが国際線に広がりました。ますます中部地区を中心とした路線網の構築をしていきたいと思います。非常に興奮していますし、嬉しく思います。初便の搭乗は、180席のうち、179名搭乗いただく予定です。非常によいスタート切れていると思います。この先の予約を見ましても非常に好調で、平均で85%ほどの搭乗率となっており、それ以上の数字で推移できるのはと思っています」と、新路線に手応えを感じている様子。

 とくに今はインバウンド需要が強いものの、中部地区においては日本人と外国人の割合が半分ずつくらいで、非常にバランスのよい路線になっているという。

 今後セントレアでは、12月15日に台湾のLCC「V Air」が台北線(週4便)を開設、そして2016年にはエアアジアが国際線を就航することが予定されている。その点については、「私どもの一番の強みは、毎日低運賃をどこもよりも安く提供することです。そのために最低価格保証という制度を導入したり、とくに料金にセンシティブなお客さまのためにプライス・ウォッチというシステムを提供しています。そうした低料金を常に提供することで、ほかのLCCと差別化を図っていきたいと思っています。ただ、LCCの就航が増えて競争が激しくなることによって全体の需要を底上げできると思います。そういった意味では、長い目で見ると競争は非常に歓迎すべきことだと思っています」と、LCCとしてのシステムに自信を見せた。

 また、今後の予定としては、セントレアからさらに国際線を1本予定しているほか、国内線も増強していきたいとのこと。具体的にはこれからとなる。そのほか地元メディアからはMRJの導入について質問があったが、「現在LCCのモデルとしてエアバスA320 20機で統一して運航しています。今後の需要や経営状況、お客さまの要望によっては検討していきたいと思っていますが、具体的にはとくに導入の予定はありません」と答えた。

 今回のダイヤについては、台湾 桃園空港の発着枠が影響しているという。現在のダイヤは、昨日開設した関西国際空港~台北(桃園国際空港)便と密接に関係しており、関空→桃園→セントレア→桃園という運航形態になっているとのこと。セントレアからの初便となったGK91便には、登録記号JA18JJの機体が使われていたが、これは昨日関空から台北に飛び立った機材そのもだという。同じ機体がジェットスター・ジャパンの国際化を担っていたわけだ。

 GK91便は抜けるような青空のもと、セントレアから台北に飛び立っていった。

朝の光を浴びてセントレアを飛び立つGK91便

(編集部:谷川 潔)