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デルタ航空のボーイング 747-400初号機が退役、2016年からデルタ航空博物館で展示

2015年9月9日(現地時間)発表

ラストフライトとなったデルタ航空のボーイング 747-400型機、シップナンバー「6601」

 デルタ航空は9月9日(現地時間)、ボーイング 747-400型機の初号機がホノルル発~アトランタ着のDL836便をもって退役したことを発表した。同社Webサイトではラストフライトの動画や、初号機のロールアウトセレモニーの写真などを掲載している。

 ボーイング 747-400型機は、“ジャンボ”の愛称で知られるボーイング 747をベースに、グラスコックピットのハイテク化などを行なった改良型で、主要航空会社が運航するボーイング 747は多くがこの-400型機となる。

 この初号機は、ローンチカスタマーとなった当時のノースウエスト航空が1989年12月に運航を開始。2010年にデルタ航空と経営統合後は、デルタ航空のシップナンバー「6301」として運航されていた。登録記号は「N661US」。欧州、アジア、日本など、長距離線を中心に26年間運航された。

 ラストフライトは、ハワイ・ホノルル国際空港(16時19分)発~アトランタ国際空港(6時32分/翌日)着のDL836便。ほぼスケジュールどおり、9月9日(現地時間)の朝6時30分ごろにアトランタ国際空港に到着し、ラストフライトを終えた。

 同機の飛行距離は通算6100万マイル(約9817万km)で、地球と月を(片道)250回以上の移動できる距離に相当する。ノースウエスト航空時代には、デトロイト発~成田着の便が、垂直尾翼のラダーに問題が発生してアラスカのアンカレジ空港に緊急着陸するというインシデントも起き、これをきっかけに構造の見直しと全機の保守が行なわれ、今日の安全性向上に繋げている。

 ラストフライトを終えた同機は、2016年初期よりアトランタの「デルタ航空博物館」で展示される予定になっている。

 デルタ航空の機材計画では、太平洋路線で使用する機材の小型化を進めており、残る12機のボーイング 747-400型機も2017年までにすべて退役させる予定。燃費効率のよい機材の導入で、アジア市場を中心に、より広範なネットワーク構築が可能になるとしている。

(編集部:多和田新也)