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「28年間ありがとう!」乗客、スタッフ、ファンが別れを惜しんだデルタ航空ジャンボの日米路線ラストフライト
2017年10月31日 14:17
- 2017年10月30日 実施
デルタ航空は10月30日、「ジャンボジェット」「空の女王」などの愛称を持つボーイング 747-400型機を、成田~デトロイト線のDL276便をもって退役させた。一部の航空会社ではまだ747型機を運用しているが、日米路線ではこれがラストフライト。当日は多くの航空ファン、空港関係者、デルタ航空スタッフが集まり、ジャンボとの別れを惜しんだ。
到着が遅れたジャンボは16時30分過ぎに成田へ到着。17時過ぎに搭乗口の26番ゲートでセレモニーを開催した。このフライトで機長を務める2人のうち、代表してスピーチを行なったラッセル・ブリス(Russell Bliss)氏は、「合併前のノースウエスト航空を含めてデルタ航空の太平洋路線を支えたのはボーイング 747型機である」として、就航した28年間はダグラス DC-3型機に並び歴史に残る偉業であると賛辞を送った。
また、これが往路となる乗客に対しては、復路は導入したばかりのエアバス A350-900型機になるとして、ブリス氏らもA350型機のパイロットとなるべく機材変更の訓練に入るという。「慣れ親しんだ747型機を思い返すこともあるだろうが、それ以上に最新鋭機を操縦して、快適なフライトをお届けできることを楽しみにしている」と新しい機材への意欲を見せた。
そしてブリス氏は、747型機に特別な思い入れのある同僚がいると副操縦士のテリー・プレスリー(Terry Presley)氏を紹介。プレスリー氏は約30年前に成田~シカゴ線のフライトで1人の女性CA(客室乗務員)と出会い、24年前の10月に成田~デトロイト線の747型機の機内で婚約したと明かし、さらにこのDL276便のフライトをもってデルタ航空のパイロットを引退するという。すると、自身もラストフライトにスタッフとして搭乗するプレスリー氏の奥さんが飛び出し、ハグとキス。映画のワンシーンのような光景に、大きな拍手が起こった。
17時50分発のDL276便は、かなり余裕を持って17時に搭乗を始めた。同じころ、747型機が駐機する26番スポットにはスタッフやデルタ航空「Thank You 747-400」プロジェクトのフォトコンテストに入選したファンが集まり、最後の勇姿をカメラに収めていた。DL276便は18時22分にプッシュバックを開始、滑走路へ向かった。
【お詫びと訂正】初出時、最終便の便名を誤って記載している箇所がありました。お詫びして訂正いたします。