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ピーチが宮崎~関空(大阪)線に8月28日就航、宮崎空港でセレモニー実施

マスコットキャラクターと客室乗務員がコラボして「ひなたダンス」で祝福

2015年8月28日 就航

 ピーチ(Peach Aviation)は8月28日、宮崎空港~関西国際空港線に就航した。就航に合わせて、宮崎ブーゲンビリア空港で就航セレモニーが実施された。その様子をレポートする。

 当路線は1日1往復の運航で、ダイヤは下記のとおり。

MM189便:関空(18時25分)発→宮崎(19時30分)着
MM190便:宮崎(20時00分)発→関空(21時05分)着

 宮崎ブーゲンビリア空港内の1階には、就航に際してチェックインカウンターを新設。隣にはソラシド エア、さらに隣はANAが並ぶ。3基の自動チェックイン機が目印だ。

宮崎ブーゲンビリア空港
就航とともに新設されたチェックインカウンター
カウンターの場所はJR宮崎空港駅側の入り口のすぐ目の前

就航セレモニーにはCEOのほか県知事など宮崎県関係者が祝辞を述べる

 宮崎発のMM190初便の出発予定時刻が20時00分ちょうどであるため、セレモニーは19時よりスタート。式典終了後に、先んじて関西国際空港を飛び立ち宮崎空港に向かうMM189初便(そのままMM190初便に振替え)を迎え入れるスタイル。

 セレモニーは、ピーチ代表取締役CEOの井上慎一氏の挨拶からスタート。

「宮崎県に来たくても、なかなか来られなかった関西の人を、安く安全に来てもらえる役割を担えてうれしい。宮崎県は豊かな観光資源や、サーフィンなどのレジャースポットとして大変魅力ある土地。いまライフスタイルは急激に変化を遂げており、ピーチを使って、博多へ花火を観に行ったり、アイドルのライブを全国行脚したりする人が増えた。ピーチを“空飛ぶ電車”として気軽に、かつ安全に利用していただければ。また宮崎県民の皆様にも、気軽に関西へ遊びに来ていただけるようになったと思う。お手軽な運賃でライフスタイルを、よりよく変えていけるのではないか」

 続いて、河野俊嗣宮崎県知事は、「リーズナブルに関西に行ける手段ができて、双方の関係がますます深くなっていくと実感。そして、ピーチさんのおかげで宮崎県の魅力を発信する力がよりいっそう高まり、受け入れる体制が強化されてうれしく思う」と、語った。

 最後に、宮崎県議会議長の星原透氏からも、「こうしてピーチさんが宮崎便を就航していただけたりと最近になって宮崎県への交通網の整備が進んでいる。魅力ある観光資源を、よりアピールできる環境を整えるための大事な一日となりました。本当に感謝いたします」と、来賓を代表して挨拶を締めくくった。

8番ゲート前にセレモニー会場が設営されていた
セレモニーの最初に代表取締役CEOの井上慎一氏が挨拶
宮崎県知事の河野俊嗣氏もセレモニーに駆けつけ、初便に搭乗する乗客とのハイタッチにも参加
宮崎県議会議長の星原透氏は「交通網の整備が著しく進歩を遂げている」と挨拶
右側から河野俊嗣宮崎県知事、星原透宮崎県議会議長、戸敷正宮崎市長、国土交通省宮崎空港事務所空港長 里見泰三氏、宮崎市観光協会会長 菊池克賴氏、宮崎空港ビル代表取締役社長 長濵保廣氏、宮崎県焼香会議所連合会常務理事 安田宏士氏、みやざき観光コンベンション協会専務理事 豊島美敏氏らが参列した
宮崎県のマスコットキャラクターたちもセレモニーを盛り上げる。左から「みやざき犬」のひぃくん、むぅちゃんが登場、さらに観光イメージキャラクターのミッシちゃんも出席

CAも一緒になってダンス! マスコットキャラたちとセレモニーを盛り上げる

 来賓の挨拶が終了後、マスコットキャラクターとピーチのCA(客室乗務員)がコラボして「ひなたダンス」を披露。会場全体からの大きな手拍子に、井上CEOも驚きの表情を見せ、セレモニー後には「参加していただいた方々のリーダーシップ力がすごい。率先して受け入れる体制が出来上がっている。宮崎便が就航して、こんなに地元の方々から祝福されるとは思いもよらなかった」とうれしさを隠せない様子。

 無事、ダンスが終了しフォトセッションが終わると、MM189便の到着を待つことに。

マスコットキャラクターとCAのコラボによる「ひなたダンス」

 なお、初便であるMM189便、MM190便ともに予約で満席。宮崎空港に向かうMM189便は、18時25分関空発の予定が、空港混雑により18時44分に出発。180席の満席となった予約のうち、実際は169名(幼児1名含む)が搭乗し、宮崎空港に定刻より14分遅れて19時44分に到着した。

 8番ゲートに入ってきたMM189便は放水アーチでお出迎え。大阪からの初便に搭乗した乗客が降りてくると、スタッフや宮崎県関係者が出迎えて記念品を手渡した。最後の乗客が搭乗ゲートから出てくると、すぐさま大阪へ折り返すMM190便の搭乗手続きのためのスタンバイが慌ただしく始まった。

 関空に向かう宮崎発の初便となるMM190便(MM189便と同機材)の機内への案内は20時05分に始まり、出発は20時20分と定刻より20分遅れの出発となった。搭乗が始まり、ゲートの向こうではピーチ初便恒例のハイタッチと記念品の贈呈が行なわれ、乗客は機内へ進んだ。

 今回の記念品は、泉州透かし織のタオルと宮崎を意識したビーチサンダル、そして就航日時の刺繍が入ったキーホルダー。この便には172名(幼児2名含む)が搭乗し、関空へ飛び立った。関空へは定刻より16分遅れの21時21分に到着した。

放水アーチで出迎えられるMM189便
MM189便から降りてくる乗客を待つピーチスタッフと宮崎県の関係者
降りてきた乗客に宮崎県の記念品が手渡される
すべての乗客がゲートを出ると、すぐさま大阪(関西)行きの準備がはじまった
20時05分、MM190便の搭乗受付けがはじまった。ハイタッチと記念品の贈呈が行なわれた
記念品はビーチサンダル、泉州透かし織タオル、就航日時が入ったキーホルダーの3種類。ビーチサンダルは足あとに飛行機が砂浜に残る工夫が

 MM190便を見送りセレモニーが終了したあとに、井上CEOの囲み取材が行なわれた。

 当日の印象として、「土地柄か今日は女性のお客様が目立っていましたね。逆に背広の方は少ない印象でした。これは、ピーチがテーマとして掲げている女性の方に気軽に利用していただきたい、という願いと合致しており、狙いどおりの初便となりました。この路線では潜在需要の掘り起こしができれば、とも思っています。これまで来たくても来れなかった人に、安く乗ってもらえる。やはり観光資源の豊かな宮崎県ですから、我々としても人の行き来を活発化させたい。“空飛ぶ電車”の感覚で、安くてもちゃんと安全に飛ぶ、という面もアピールしていきます」と、満足のいく初便となったようだ。

 福岡県など北部九州からは陸路移動が遠い印象の強い宮崎県だが、九州各地以外の関西からの人の移動が増えるとなると、俄然さらなる魅力を増す宮崎県。南部九州への観光客の流入がさらに増加する予感がするセレモニーとなった。

宮崎サンシャインレディーらもセレモニーに華を添えた
フォトセッションではお約束のピーチマーク

(赤坂太一)