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東京モノレール、開業60年前を再現したラッピング列車お披露目。車内は“歴史写真館”に。9月15日から運行

2024年9月14日 公開

東京モノレールが開業60周年を記念したラッピング列車を運行開始

 東京モノレールは9月14日、開業60周年記念開業時塗色(ラッピング)列車を報道陣に公開した。

 9月17日に60周年を迎えるにあたり、1964年開業当時の車両塗色をイメージしてラッピングを施したもので、15日から今年度までを目途に6両1編成で運行する。先頭に青い車幅灯が搭載された最新型10000形を使用しており、赤い旧ロゴマークやアイボリー、水色、ダークブルーの3色構成が特徴。車体側面にあった換気口や、同社が採用しているモノレールの日立アルウェーグ式(HITACHI ALWEG)の文字まで、当時を忠実に再現した外観となっている。

 車内には、モノレールミュージアムと称して60年の歴史を振り返る写真も展示。各車両ごとに全30枚の写真を掲出しており、そのうち1枚はラッピング列車の外観を撮影したもの。過去の写真は主に、10年前に同社が発行した開業50年社誌から選定し、社員個人が所有している写真も何枚か使用されている。

 また、2020年に東京モノレールの新たなブランドコンセプトとして立ち上げた東京モノレールシアターのイメージ図、2029年開業予定で工事を進めている浜松駅の完成イメージ図など未来の東京モノレールの姿も楽しめる。

 1964年に撮られた写真のうち、浜松町駅開通式の様子は元々モノクロ写真であったものをAIを使ってカラー化。今では安全面の理由から行なわれていないが、昔はめでたいときに車両先頭に生花をあしらった「花電車」を走らせており、モノクロでは分かりにくい華々しい雰囲気を“おそらくこんな色だったろう”とAIが再現したという。車内ドア横には、同社総務部が作成した謝恩ポスターも掲出している。

 なお、車内に掲出している写真全30枚は、車両間を移動しなくても鑑賞できるよう各車両それぞれ同じ内容になっている。運転士の山西氏によれば、「車両を跨いで見る必要なく、1両で完結できるようにしました。時間帯や乗った列車によっては、普通列車は快速より比較的空いているので、走行中でもゆっくりとご覧いただけるのではないか」とのこと。

 明日15日には、羽田空港第2ターミナル駅2番線臨時ホーム(10時55分発・普通・浜松町行)で出発式を執り行なう。羽田空港第1ターミナル駅長 本郷大輔氏および社員らによる見送りのあと、沿線地域の品川区立八潮学園吹奏楽部の生徒たちによるミニコンサートを羽田空港第2ターミナル駅北口改札内で行なう予定。

 また同日10時より「東京モノレール開業60周年記念乗車券」(1セット1500円)を発売。D型硬券4枚と記念台紙がセットになっており、500セット限定となる。販売箇所は北口改札窓口で、初日のみ北口改札外に特設販売所を設置する。

ラッピング列車は東京モノレール 昭和島駅に併設される車両基地の昭和島総合センターで公開され、隣には50周年記念として2014年から運行している500形リバイバル塗装の1000形車両も並べられていた
東京モノレール開業60周年記念ラッピング列車の車内掲出写真