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見た目は自転車! HELLO CYCLINGが2輪座り乗り「電動サイクル」のシェアリングサービス開始。試乗会でちょっとだけ乗ってみた
2024年1月25日 15:18
- 2024年1月30日 開始
シェアサイクルプラットフォーム「HELLO CYCLING」を展開するOpenStreetは1月24日、自転車のように座って走行できる「電動サイクル」のシェアリングサービスを1月30日から開始すると発表し、同日報道向けに説明会を行なった。
“ペダルを漕がない”2輪座り乗りタイプのフル電動モビリティで、改正道路交通法の施行によって2023年7月に誕生した新車両区分「特定小型原動機付自転車」に分類される。都心でよく見かける電動キックボードと同じカテゴリーだ。
15分からの利用で、料金は15分ごとに200円、12時間まで最大4000円。
サービス開始当初は、千葉市やさいたま市などの一部地域で200台前後を投入する。以後、提供エリアやステーション数、車両台数を拡大して、2024年におよそ3000台を導入予定だ。
説明会には代表取締役社長 CEOの工藤智彰氏が登壇し、シェアリングサービス「HELLO CYCLING」や新車両「電動サイクル」の概要などを発表した。
また、電動サイクルを提供開始予定の千葉市とさいたま市の担当者も来席し、それぞれの自治体での取り組みなどを発表した。
工藤社長は冒頭、「今回の発表は、電動キックボードではなく、国内初の着座タイプの特定小型原付をシェアリングするサービスであることが一番のポイント」だと述べ、なぜこの形なのか?というポイントに焦点を当てながら市場背景や車体の説明などを行った。
また工藤社長は、今回の電動サイクルのシェアリングサービス開始にあたり、千葉市とさいたま市からの展開にした理由として、両市が自転車通行帯の整備計画や方針がしっかりしていることをなどを挙げている。
試乗会に参加して電動サイクルに乗ってみた
前述したとおり、電動サイクルは新しくできた「特定小型原付」という車両区分なので、16歳以上であれば運転免許不要で利用することができる。ヘルメット着用は努力義務だ。制限時速は、車道や自転車専用道は20km、道路標識で通行可能な歩道は6kmとなっている。
利用前の準備として必要なのは、交通ルールテストの全問正解と年齢確認書類の提出だ。確認書類は「運転免許証」「マイナンバーカード」「在留カード」「パスポート(日本国発行のもの)」のいずれかとなり、すべて「HELLO CYCLING」アプリ上で実施する。
試乗会が行なわれたのはクルマが走る公道ではなく、竹芝のベイエリアにある広場。実際に乗ってみると、まず走り出し時に少々戸惑ったというのが第一印象。自転車のように座って走行できると頭では分かっていても、バイク経験がほぼゼロな私は“足を置くだけ”というスタイルが新鮮なのだ。スクーターなどに乗り慣れている人なら抵抗ないのかもしれないが、なんというか、やっぱりペダルを漕ぎたくなる。
「走り出しは時速6kmの歩道可モードで」と言われ、右ハンドルのスロットルをひねると、ゆっくりと前進。時速6kmはさすがに慣れると遅いが、一旦停止して時速20km制限の車道モードにしてスロットルを操作すると、一気に寒風を感じる速さになった。ブレーキレバーの操作性はすんなり馴染めた印象。ちなみに歩道可モードと車道専用モードの切り替えは停止しているときしかできない仕様になっている。
着座式でふらつき感がなく体重を預けられる安定感は、立って乗るキックボードと比べて大きなメリットだと感じた。走り出しに少々緊張すると先述したが、慣れれば問題ないレベル。
なおバッテリーの大容量化で航続可能距離は40kmとのこと。およそ東京駅から八王子駅までの距離だ。個人的には、鎌倉や軽井沢などの観光地で利用できたら楽しくて便利なモビリティだと感じた。