ニュース

首都高大師橋の工事がついに完了! 10日朝5時に通行止め解除の現場を見てきた

2023年6月9日 公開

大師橋の工事が完了した

 首都高速道路は6月9日、橋梁更新工事が進行中の1号羽田線の大師橋(東京都大田区~神奈川県川崎市)の現場を報道公開した。

 1号羽田線は同工事のため「羽田線平和島出入口」「東海JCT」~「横羽線大師出入口」間において、5月27日5時から6月10日5時までの2週間の通行止めが行なわれており、本日は通行止め解除の前日。期間中、台風2号の接近など不安定な天候が続いていたが、過去記事でも紹介したように主要な作業はほぼ完了した状態となった。

 首都高速道路 更新・建設局 局長の諸橋雅之氏は、高速大師橋の架け替え作業について「予定どおりの作業を終え、明日午前5時に通行止めを解除する見込み」と工事がほぼ完了したことを報告。続けて「首都高ご利用のお客さまをはじめ、周辺街路お使いの方、あるいは周辺にお住まいの皆さまに大変なご不便とご迷惑をおかけしたことを、まずは深くお詫びを申し上げます」とコメントした。

首都高速道路株式会社 更新・建設局 局長 諸橋雅之氏

 続いて更新・建設局 事業推進部長(神奈川・埼玉地区)の野網孝之氏が工事実施状況について説明した。

首都高速道路株式会社 更新・建設局 事業推進部長(神奈川・埼玉地区) 野網孝之氏

 今回の工事では、27日の通行止め後に既設橋の両端部を切断してスライドさせる準備を行なったあと、29日早朝に2時間ほどかけて既設橋をスライド、同日午後に4時間かけて新設橋を移動。その後、位置合わせを行ない橋脚の溶接、既存部分との接続、舗装や区画線の施工を実施。6月8日には検査や点検を実施し、この9日には手直しや清掃などを行ないつつ解除に向けた段取りを進めていくと述べた。

 なお、工事に伴い2週間と長期の通行止めが行なわれたが、その影響としては「湾岸線を中心に渋滞が発生」しており、大黒JCT~浮島JCT間は40分程度(通常は30分程度)と予測していたものの実績では最大45分程度となったほか、逆方向となる葛西ICから空港中央ICは60分程度(通常は30分程度)の予測が50分程度を要したといい、一般道についても周辺の「産業道路や第1京浜(国道15号)において交通集中による渋滞の増加が見られた」と述べた。

通行止め期間中の施工状況
既設橋をスライド撤去した状態(5月29日)
通行止め期間中の渋滞状況
通行止め期間中の通過時間など

 また、今回の工事に伴う通行止めの終了について、首都高速道路 代表取締役社長 前田信弘氏もニュースリリースにおいてコメントを発表している。

「5月27日(土)から実施しておりました『高速大師橋架け替え工事』に伴う1号羽田線の通行止めは、架け替え工事が概ね完了し、予定通り6月10日(土)に通行止めを解除します。通行止め期間中は、首都高速道路及び通行止め区間周辺の一般道路で通常以上の渋滞・混雑が生じるなど、お客様及び通行止め区間周辺の一般道路をご利用されている皆様には大変ご迷惑をおかけしましたが、工事や渋滞緩和へのご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございました。

 今後も『首都高リニューアルプロジェクト』を進めるなど、お客様へ安心・安全な首都高速道路を提供し、首都圏のひと・まち・くらしを結び、豊かで快適な社会の創造に貢献してまいります」

出口看板から先が新設橋部分。新設橋は現行基準で製作されたため路肩が広くなっている
一般道の大師橋との間にスライド撤去された既設橋が残る
西行側
奥に見えるカラーコーンまでが新設橋部分
接続部分(横浜側)
新設橋の排水部
従来部分の排水部
左側が新しい舗装部分。どちらも水を通す高機能舗装だが粒状性がかなり異なっている

 これは随時最新技術を採り入れてアップデートしているためだという。新設橋部分は雨天時の走りやすさがアップしているハズだ

羽田側
羽田側から横浜側
区画線のチェックが行なわれていた
警察の管轄を示すサインも。行政区分より少し羽田寄りに貼られていた
スライドしたあとの既設橋
既設橋は2025年度末までに撤去される予定
内部構造がよく分かる
接合部などに補修跡が残っている
羽田側の切断部
渋滞中の一般道大師橋。明日からはもう少しスムーズに流れるはずだ