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インドネシア共和国観光クリエイティブエコノミー省 ウィスヌ総局長に聞くコロナ後の観光戦略

2022年9月23日 実施

インドネシア共和国観光クリエイティブエコノミー省 マーケティング総局アジアパシフィック担当総局長 ラデン・ウィスヌ・シンドゥトリスノ氏にお話を聞いた

 世界最大級の旅イベント「ツーリズムEXPOジャパン2022」が9月22日~25日の4日間にわたり、東京ビッグサイト(江東区有明)で開催されている。

 東4ホールでは、インドネシアのホテルやツアー会社、ガルーダ・インドネシア航空らが共同で「ワンダフルインドネシア」ブースを展開している。ガルーダ・インドネシア航空の成田~デンパサール(バリ島)線の再開が発表されたばかりということもあり、会場でもその点を大きくアピールしていた。

 この会期中に、インドネシア共和国観光クリエイティブエコノミー省 マーケティング総局アジアパシフィック担当総局長のラデン・ウィスヌ・シンドゥトリスノ(R. Wisnu Sindhutrisno)氏にお話を伺うことができた。ウィスヌ総局長は約10日前に就任したばかりとのことで、東京を訪れたのも初めてという。

――11月1日にガルーダ・インドネシア航空がデンパサール線を再開します。

ウィスヌ総局長:素晴らしいことで、興奮しています。就航をとても歓迎しています。

 4月6日に日本を含む43か国の外国人に対してVOA(Visa on arrival:到着時ビザ)の発給を再開しており、その後も対象国が徐々に増えるなど、規制が緩和されています。

――インドネシアには多くの離島がありますが、ジャカルタやデンパサールに到着してからの国内線について教えてください。

ウィスヌ総局長:いまインドネシアはオープンで、外国人旅行者でも複数回のワクチンを接種済みなら国内線を利用する場合もPCR検査などは必要なく、機内でのマスク着用も求められません。ちなみに、インドネシア国内は人口の約76%が2回目の接種を終えていて、感染者も少なくなっています。

――コロナ禍で観光業に従事する人出に変化はありましたか。

ウィスヌ総局長:コロナ禍の2年間ですべてが止まっていて、観光業からほかの業種に移る人もいましたが、今は海外旅行者の受け入れが再開して、バリやジャカルタ、ジョグジャカルタに観光客が戻ってきています。こうした地域については以前と変わらないサービスを提供できています。

――コロナ以前のプロモーションでは、バリ島やジャカルタ以外の新しいデスティネーション開発に力を入れていました。これからの状況を教えてください。

ウィスヌ総局長:まずロンボク島のマンダリカですが、ここでは2021年に国際サーキットが開業していて、MotoGPが開催されるなどスポーツイベントに力を入れています。ラブハン・バジョーやコモド島も以前のように稼働しています。

 世界遺産でもある仏教遺跡の残るボロブドゥールは、訪問者が増えたことで遺跡に与えるダメージの問題を以前から懸念していて、現在は最上部まで上がることができません。今後は入場料の改定なども視野に入れています。

 リクパンやトバ湖はまだ開発が続いていますが、施設は開いていて、観光客を受け入れています。

――日本では、10月11日から入国者数上限の撤廃やビザなし渡航の解禁、外国人旅行者の個人旅行の解禁などが行なわれます。

ウィスヌ総局長:日本の水際対策のポリシー変更を歓迎します。インドネシアから日本へ行きやすくなり、インドネシアに行った人も日本へ帰りやすくなります。インドネシアにとって、日本人旅行者は昔からの大きな市場であり、2wayツーリズムをサポートしていきたいと考えています。

――ありがとうございました。

 なお、現在の日本からインドネシアへの直行便スケジュールは以下のとおり。

JAL(2022年8月1日~10月29日)

JL725便: 成田(11時05分)発~ジャカルタ(16時50分)着、火・木・金・土・日曜運航
JL726便: ジャカルタ(21時55分)発~成田(翌07時25分)着、火・木・金・土・日曜運航
JL729便: 成田(18時05分)発~ジャカルタ(23時50分)着、毎日運航
JL720便: ジャカルタ(06時35分)発~成田(15時55分)着、毎日運航

ANA(~2022年10月29日)

NH835便: 成田(17時50分)発~ジャカルタ(23時45分)着、毎日運航
NH836便: ジャカルタ(06時20分)発~成田(15時55分)着、毎日運航
NH855便: 羽田(10時15分)発~ジャカルタ(15時55分)着、火・木・金・日曜運航
NH856便: ジャカルタ(23時30分)発~羽田(翌08時50分)着、火・木・金・日曜運航

ANA(2022年10月30日~2023年3月25日)

NH835便: 成田(17時50分)発~ジャカルタ(23時45分)着、毎日運航
NH836便: ジャカルタ(06時20分)発~成田(15時55分)着、毎日運航
NH855便: 羽田(10時15分)発~ジャカルタ(15時55分)着、毎日運航
NH856便: ジャカルタ(23時30分)発~羽田(翌08時50分)着、毎日運航

ガルーダ・インドネシア航空(~2022年10月29日)

GA875便: 羽田(11時45分)発~ジャカルタ(17時05分)着、木・土曜運航
GA874便: ジャカルタ(23時30分)発~羽田(翌08時50分)着、水・金曜運航

ガルーダ・インドネシア航空(2022年11月1日~)

GA875便: 羽田(11時45分)発~ジャカルタ(17時05分)着、木・土曜運航
GA874便: ジャカルタ(23時30分)発~羽田(翌08時50分)着、水・金曜運航
GA880便: デンパサール(00時25分)発~成田(08時40分)着、火・木・土曜運航
GA881便: 成田(11時00分)発~デンパサール(18時05分)着、火・木・土曜運航