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海外でコロナ陽性に。でも旅行保険とHISの現地サポートで安心・前向きに過ごせた!

海外旅行でコロナ陽性(無症状)に。渡航先でのサポートについてレポートします

 6月12日から米国入国時の新型コロナウイルス陰性証明書の提示が廃止になり、日本出国前にPCR検査を行なわずとも、渡航できるようになりました。夏休みの海外旅行がより現実的なものとなり、「早速計画を立て出した!」なんて人もいると思います。

 もちろん米国行き飛行機の搭乗前に、ワクチン接種を完了した証明を提示することはまだ必要で、渡航前のPCR検査が推奨されていますが、旅行へのハードルが下がったのは間違いありません。そんななか、気になるのは“もし海外で陽性になってしまったら?”ということではないでしょうか。

 今回ハワイ旅行中に新型コロナ陽性(無症状)となった筆者が、現地でのサポートや入っておいてよかった旅行保険、さらに必要だった物資など、陽性判明後の隔離から帰国までの一連の流れをまとめてお伝えします。

陽性判明→ホテルのキーは無効化。まずは周囲に報告&丸5日分食料&水の確保を!

 多くの人にとって、海外旅行先でPCR検査を受けるタイミングは、日本への帰国のときです。出国前72時間以内に実施した新型コロナウイルスの検査で陰性だった証明が必要で、これがないと現在日本への入国ができません。フライト2日前の実施が推奨されており、筆者は帰国予定2日前の午後に「ワイキキPCR検査センター」で「鼻腔ぬぐい液PCR通常検査(12時間以内)」を受診しました。

今回PCR検査を実施した「ワイキキPCR検査センター」
「ロイヤル・ハワイアン・センター」目の前の「ワイキキ ショッピング プラザ」4階に検査場があります
予約はオンラインが便利。検査時間は8時から17時まで(最終受付16時30分)

 夜にメールで陽性判定が届き、事態が一変。検査証明書にはハワイ州保健局(DOH)による「家庭内隔離と検疫のガイダンス -5日間の隔離と検疫-」が付属しています。無症状のため、指示に沿って自主隔離を始めました。隔離は陽性判定が出た日を0日目として翌日から丸5日間。そして6日目に再度PCR検査を受けるというスケジュールです。

メールでPCR結果のURLが届くのでアクセスしてPDFをダウンロード
検査証明書はPDFで送られてきます
陽性(Positive 入国不可 No entry into Japan)にチェックが入っています
英語版も付属。そちらも確認を。陽性の場合はDetected(検出された)と記載
ハワイ州保健局(DOH)による「家庭内隔離と検疫のガイダンス -5日間の隔離と検疫-」

 ホテルに対しては、自身または旅行会社から陽性であることを連絡しなければなりません。滞在中の部屋での隔離になるため、ホテルや客室は変更できません。また、一度ホテルに戻ると、部屋のカードキーは無効化されるため、外出できなくなります。エレベーターの利用にカードキーが必要な場合は、エレベーターも使えなくなります。

 今回結果を知ったのは夜でしたが、もし1人での渡航で外出先ならば、なるべく短い滞在時間(15分以内)でスーパーなどで5日分の食料を購入し、ホテルへ即戻ることをお勧めします。友人や家族と一緒ならば、買い物をお願いして、自身はすみやかに隔離へ移行しましょう。なお、陽性者本人にもDOHより連絡が入ります(隔離条件が発表済みのため、連絡がない場合もあります。その場合は隔離条件を自分でチェックしましょう)。

食料確保は、友人や現地でお世話になっている方々が届けてくれました。やわらかいパンやヨーグルト、日本食などいろいろ
あったかいスープやカップ麺、のど飴にお水、さらに生活必需品がありがたかったです

陽性判明→隔離0日目まとめ

・陽性判明後は翌日から丸5日間の隔離
・ホテルのキーは無効化
・食料・水は同行者に頼むか、1人旅の場合は5日分を手早く買い込む

5日間の隔離スタート。連絡の順番は、旅行会社→航空会社→海外旅行保険会社がベスト

 海外での新型コロナ感染・陽性判定は、初めての人がほとんどのはず。不安な気持ちもありますが、まずは「自分は陽性だった」ことを各所に伝えることが大事。帰国日が近づいているため、一時もムダにできません。

 最初に自分が航空券やホテルを予約した旅行会社の現地窓口へ連絡して、情報を共有します。今回はホノルルのHIS「LeaLea ラウンジ」へ電話しました。

 現在HISでは「ハワイ自由旅行 あんしんパック」を提供中で、陽性判定時の初期対応や帰国までの隔離・入院サポート、24時間電話対応などを行なっています。サポート内容はプランによって異なり、ハワイ行き航空券やホテルなどを予約すると無料で付帯する「エコノミー」から、PCR検査費用・予約サポートや空港間送迎までがセットになった有料の「デラックス」まで4種類を用意しています。

 今回はフルサービスの「デラックスA」(2万7000円)でしたが、こちらから電話をかけるとホテルの内線に折り返し電話をくれ、連絡後すぐに隔離期間の延泊手配(延泊費自体は含まず)や「体温計、水(2本)、宿泊待機【隔離】資料お届け」の3点セットを届けてくれたので、安心度がグッとアップしました。

「ハワイ自由旅行 あんしんパック」を提供中
4種類うちいずれかを選択可能
陽性時の初期対応として袋入りの必要アイテムが部屋に届きます
中身はこちら。「体温計、水(2本)、宿泊待機【隔離】資料」の3点セット
「宿泊待機【隔離】資料」には隔離条件や各社連絡先、サポート内容が書かれていました

「帰国日までにきっと陰性になるんじゃない?」なんて楽観は禁物。即連絡が鉄則で、指示を仰ぐのがベスト。

 HISでフライトの手配を行なっている場合は、変更手続きをサポートしてくれますが、個人手配の場合は、次に連絡するのは航空会社。フライトは翌日に迫っているので、「予定どおりに帰国ができないこと」をまずは伝えましょう。陰性証明書が手に入り、帰国が決まったら再度連絡することを話します。券種によって、フライト変更ができない場合もあるのでご注意を。さらに変更ができたとしても「Doctor's Note(医師の診断書)」の提出が条件となる場合もあるので用意すべきかも聞きましょう。

 なお、なかなか変更の電話がつながらないことが多いので、1日つぶすことも覚悟で挑むこと! また、基本的なことですがスマホの回線がきちんと通じるかも事前チェックを。

隔離1日目午前中まとめ

・旅行会社を利用している場合は、現地窓口に即連絡(今回は「LeaLea ラウンジ」)
・ホテルの延泊手配
・航空会社に「乗れない」旨を連絡し変更手続き
・医師の診断書が必要かを確認
・「LeaLea ラウンジ」から3点セットが届く

 以上のことが済んだら、海外旅行保険のカスタマーサポートに連絡。最近は保険に入っていない日本人旅行者が多く、医療費やホテル代が高額になり困窮する例も多いそう。必ず日本出国前の加入をお勧めします。数千円で現地での“もしものとき”の安心が買えるならば、安いもの。コロナ禍ならばなおのこと入っておくべきです。

 今回は日本語で24時間対応の現地カスタマーセンターに連絡し、陽性申告と保険適用のための資料について質問。ちなみに筆者の場合は、「隔離期間中のホテル延泊代の領収書」「コロナ陽性の証明書」「コロナ陰性の証明書」「医師の診断書(隔離期間記載あり)」「診察費の領収書」「帰国前のPCR検査の領収書」「フライトのeチケット控え+帰国便の差額が分かるもの」などを用意しました。

 状況や保険会社によって準備する書類が異なるので、しっかりと確認を。そうこうしているうちに、隔離1日目が終了しました。

隔離1日目午後まとめ

・海外旅行保険会社に連絡(陽性を申告、必要な書類を聞く)

隔離2日目は生活必需品手配とPCR検査の予約を忘れずに!

 隔離2日目は検温からスタート。36.1℃で平熱。コロナの自覚症状は特になかったのですが、困ったのが生活必需品の不足。「ハワイ自由旅行 あんしんパック」の「LeaLeaサポート」に含まれる「生活必需品手配」(有料:配達料15ドル~、チップ代・製品購入代別)を利用することにしました。

 毎日体調確認のため電話をかけてくれるのですが、その際に「必要なものは?」と聞いてくれるので、迷わずお願い。急な場合は直接問い合わせ先に連絡してもOKです。ちなみに隔離や陽性によるストレスかは明確ではないけれど、女性は「生理が来る」確率が高いそうなので、時期的に必要はないと思っても、絶対に手配しておくのが吉。普通の日用、夜用や多い日用に個数と種類をきちんと具体的に言うのがよいです。男性陣は気を利かせて一緒に手配してあげる心配りを!

 トイレットペーパーやシャンプーなどのアメニティは、フロントに連絡すればドアの前に予備を置いてくれます。

体温計で、朝昼晩と3回計測して体調をチェックします
女性は生理用品を「生活必需品手配」で物資とともにお願いしておくと絶対に安心(現地調達のため、メーカーは選べません)
トイレットペーパーやアメニティはフロントに連絡すれば予備を持ってきてもらえます

 ちなみに食事関連では「LeaLea デリバリーサービス」(有料:配達料20ドル~+商品代金)も宿泊場所により可能。「ロイヤル・ハワイアン・センター」近くのホテルならば、スタッフが館内のレストランやフードコートの出来立てメニューを届けてくれます。日本でもおなじみの「つるとんたん」「サブウェイ」から、タイ料理にバーガー系までいろいろ。隔離時の食生活のアクセントに使ってみてはいかがでしょうか。ほかにもUber EatsやDOORDASH、Grubhubなどを個人で活用し、フロントから部屋に届けてもらう方法もあります。

 なお、2日目にしておきたいことは隔離後のPCR検査予約。先日利用した「ワイキキPCR検査センター」を再度予約しましたが、ここで気にしておきたいことが1つ。それは“予約時間”。現在日本へ入国が可能なのは1日2万人に制限されています。人数制限のなかで、希望日時のフライトチケットを手配するのはなかなか難しいのが現状。さらに陰性が証明できてから帰国便に乗るまで72時間のタイムリミットもあるため、狙ったフライトに合わせた検査時間を予約しなくてはなならないのです。

PCR検査は帰国便を考えて予約を
「鼻腔ぬぐい液PCR優先検査(1~2時間)」を選びました

 例えば、12時から13時台のフライトに乗りたい場合、午前中に検査をすると、予約のスタートダッシュは早いけれど、予約できる日数が1日短くなり、午後の検査の場合は予約できる範囲は広がる半面、スタートが遅くなり帰国日が延びる可能性も。筆者はすぐに予約へと動けるよう2時間以内に結果が出る「鼻腔ぬぐい液PCR優先検査(1~2時間)」を利用することにしました。

隔離2日目まとめ

・「LeaLea デリバリーサービス」は生活必需品の入手に便利
・フードデリバリーサービスを活用するのもあり
・トイレットペーパーやアメニティは足りなくなったらフロントに連絡
・隔離完了後のPCR検査予約はフライトと72時間を考慮して予約

隔離3日目から5日目はいつものリズムで過ごすことが大事

 隔離も3日目にもなると、宿泊先での生活が日常に近くなってきます。筆者は無症状だったので、体調の変化を注視しながら、ムリせずにテレワーク。食事をしっかり摂って、さらに体を少し動かしたり、ラナイに出て仕事をしたりと気分転換をしながら過ごしました。服装は動きやすいスポーツウェアなどがお勧め。すぐに洗え乾きも早いので1セット持っていると便利です。

 なお、体調が急変した場合は、ドクターの紹介も「LeaLeaサポート」がしてくれます。また、さすがに隔離も後半になってくると同行者も帰国してしまい、“たった1人感”が出てくるので、サポートの担当さんの毎日の確認電話にほっとする部分が大きくなると同時に、ちょっとした会話で前向きな気分に! また、お世話になっている方々からの励ましメールにも元気をもらいました。ハワイの人々は本当にみんな優しい!

隔離時は気分転換も大事。青空の下ラナイでテレワークを実施
隔離中はすぐに洗って乾くスポーツウェアとワークマンアイテムを活用

 隔離中や隔離後なかなか陽性から陰性にならない場合に持っていて便利なのが市販のセルフでできるテストキット。ハワイ州にあるCVS Healthのチェーン店「Longs Drugs」などで購入でき、価格は10ドル(1セット)~24ドル(2セット)ほど。PCR検査に比べ安価に利用できるので、数キット用意しておくのもよいかもしれません。なお、キットはショップスタッフに出してもらう形なので、購入前に在庫があるかの声かけを。

隔離中の体調管理とともに、セルフキットで検査を行なうのもよい

 ちなみに隔離中はホテルの客室清掃はなくなり、ゴミも5日分、タオルも5日間そのまま部屋にあります。替えのタオルはフロントに連絡して追加はできますが、使用済みのタオル回収はされません。食べ物に関してはナマモノは食べず、腐りそうな食品は選ばないのが快適に過ごすコツだと思いました。

隔離3~5日目まとめ

・(あれば)ラナイに出て気分転換もお勧め
・セルフテストキットがあると気休めになる
・サポート担当さんからの毎日の電話が心を温かくする

隔離終了! 6日目は朝イチでPCR検査へ。陰性後はドクターの診断&診断書を入手

 5日間の隔離が完了し、6日目は帰国のためのPCR検査へ。隔離後も5日間はマスク着用が義務となるので、しっかりと装着して向かいます。「鼻腔ぬぐい液PCR優先検査(1~2時間)」で11時前には陰性の判定が出たため、即「LeaLea ラウンジ」へ連絡し、現地の医師を紹介してもらい受診。その後、診断書を手にすることができました(診断書は保険会社や航空会社から要請があった場合に提出が必要です)。診察時には海外旅行保険の契約書番号が必要なので、PDFでスマホに入れておくことを忘れずに。

朝イチで「ワイキキPCR検査センター」へ
以前に比べて検査証明書の記載項目が減りシンプルな書面になっています
PDFを開くと陰性文字がありました

 ここで気づいたのが「LeaLea ウェブ」から提携する「ワイキキPCR検査センター」で1回目・2回目両方を予約・検査していたため、医師との検査結果と隔離期間の共有がスムーズだったということ。スピードを保ったまま陰性後に素早く動くことができました。おそらく異なるPCR検査場を選んでいたら、こうはいかなかったはず。きちんと提携先で検査したのが功を奏した瞬間でもありました。

 その後、航空会社にも医師の診断書を提出し、帰国便の予約も完了。また、空港までのシャトルバスも手配と、1人では絶対にここまでスムーズにできなかったので、現地でサポートしていただいた方々には感謝の言葉しかありません。

検査場のあるワイキキエリアからは徒歩でホテルまで移動。ゆったりとしていました
ハワイらしい食事をとアサイーボウルを購入。もちろん持ち帰りです
帰国前にビーチをチェック。海水の透明度が今まで見たなかで一番の状態でした

隔離完了翌日まとめ

・帰国用PCR再検査
・現地の医師を紹介してもらい受診・診断書入手
・帰国便手配
・空港行きシャトルバスの手配

お世話になったLeaLea ラウンジを訪問。「帰国まで全力でサポート」とHISハワイ 花岡氏

 ハワイ滞在でサポートしていただいた「LeaLea ラウンジ」を帰国前に訪問。2019年にリニューアルし、コロナ禍での臨時休業を経て約2年ぶりに2022年2月に再オープン。夏の旅行シーズンの本格始動に向け動き出しているところでした。

「ロイヤル・ハワイアン・センター」3階の「LeaLea ラウンジ」。立地も抜群!
高速Wi-Fiの利用やタブレット端末でのツアー予約、さらにスマホの充電もできます

「ハワイ自由旅行 あんしんパック」は、「スタンダード」(2000円)、「デラックスA(鼻腔ぬぐい液検査)」(2万7000円)、「デラックスB(唾液検査)」(3万2000円)の利用者ならラウンジを使うことができます(対象期間・料金は変更の可能性あり)。

 無料のドリンクとして「ライオン・コーヒー」を日替わり6種類の味をフリーで楽しめたり、到着時のロッカー利用、さらにパウダールームや授乳室、キッズスペースが使えるなど至れり尽くせり。また、今回のようなもしもの事態が発生した際もサポートが充実しているのは、ここまで説明したとおり。

「ライオン・コーヒー」やドリンクもフリー。買い物の途中に立ち寄ってみるのも◎
ロッカーを完備。荷物を一時的に預けることもできます
授乳室などファミリーにうれしい設備も
ウェディングの打ち合わせスペースもあります

 HISハワイのシニアマネージャー・ゲストリレーションズの花岡久美子氏に話を聞いたところ、筆者のようにPCR検査で陽性となった場合、「まずはすぐに連絡をいただけたら」とのこと。連絡が早いほどそのあとのサポートもスムーズになるそう。また、長期にわたって陽性判定が続き滞在が長引く場合もあるため、渡航前の海外旅行保険への加入も強く推奨したいと話してくれました。

HISハワイ シニアマネージャー・ゲストリレーションズ 花岡久美子氏

 今回利用した「ハワイ自由旅行 あんしんパック」については、「航空券やホテルの手配でのご利用でもパッケージツアーと同じサポートを提供させていただきます。旅ナカでご不安なことがあればいつでもお気軽にご相談ください。もしも陽性結果が出た場合には、ホテルや航空券の変更手配(同社手配の場合)、隔離中のご案内や毎日の様子伺いなど、ご帰国まで全力でサポートさせていただきます」とメッセージを寄せてくれました。

 ハワイアンをはじめハワイの人々は、「自分のホームに来てもらった人に対ししっかりケアをする責任・アロハスピリットが宿っている」と聞いていましたが、まさにそれを身をもって体験した今回の滞在。ハワイがより大好きになるとともに、自分のホーム的な感覚にもなれて、ワーケーションも現地でリアルに体験し、今後の長期滞在も視野に入ってきました。そして「お礼も兼ねて、再びハワイに行かなくては!」という気持ちも。

 さらに、HISの提供する「ハワイ自由旅行 あんしんパック」をはじめ、旅行会社のハワイ現地でのサポート体制の強固さを実感。海外旅行保険にきちんと加入し、パッケージツアーで訪れれば、久しぶりのハワイ旅行を安心して満喫できることでしょう!

無事に帰国の途に。機内はほぼ満席でした
「ファストトラック」を利用。到着から入国まで、コロナ前と同様の速さでした