ニュース

横浜シーサイドライン、「(仮称)上瀬谷ライン」の事業参画見送り

2021年11月26日 発表

横浜シーサイドラインは、横浜市から依頼のあった「(仮称)上瀬谷ライン」への事業参画について、現時点では参加しない方針を発表した

 横浜シーサイドラインは11月26日、9月に横浜市から依頼のあった新交通システム「(仮称)上瀬谷ライン」への事業参画について、現時点では参画しないとの方針を発表した。

 横浜市では旧米軍・上瀬谷通信施設の跡地を中心とした土地活用としてテーマパークを核とした集客施設の建設を計画しており、併せて、瀬谷駅を起点にした新交通システムの整備を計画。その運行事業者として横浜シーサイドラインへ事業参画を依頼した。

 横浜シーサイドラインでは外部有識者を加えた経営方針裁定会議を実施。理由とともに、「現時点で軌道事業者として(仮称)上瀬谷ラインへ事業参画しないことに決定」との回答を送付した。

1. テーマパークの事業主体や具体的な事業内容が未定で、横浜市から提示された来園者数の予測値や交通分担率などが大きく変動する可能性があること。

2.(仮称)上瀬谷ラインの整備については、具体的な延伸計画が示されていないことから、将来に渡りテーマパークに依存した路線となることが明白であるため、テーマパークのコンソーシアムからの出資が必要と考えているが、これが明確になっていないこと。また、適切な工事期間や整備事業費が示されていないこと。

3.(仮称)上瀬谷ラインの運営について、需要予測等が弊社の認識と大きく乖離していることに加え、多額の借入金、資金ショート、債務超過の発生など(仮称)上瀬谷ライン事業単体で採算性、継続性が見込めないこと。

4. 弊社が懸念するリスクヘッジ策が示されないまま事業参画した場合、新型コロナウイルス感染症の再拡大やテーマパーク事業の撤退等のリスクが発生すると、金沢シーサイドライン事業に深刻な影響を及ぼす可能性があること。

「(仮称)上瀬谷ラインへの事業参画について(回答)」より

(仮称)上瀬谷ラインの概要(横浜市の説明資料より)