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新しい西武園ゆうえんちに行ってみた! 60年代昭和の商店街にゴジラ、独自紙幣、食べ歩きが懐かしいのに新鮮!

2021年5月19日 開業

リニューアルオープンした西武園ゆうえんちに人情味あふれる昭和の商店街を再現した「夕日の丘商店街」が登場

 西武園ゆうえんち(埼玉県所沢市)は5月19日、開業70年記念事業として約100億円をかけて進めてきた改装工事を終え、グランドオープンした。コンセプトは「心あたたまる幸福感」。

 1960年代の商店街を再現した「夕日の丘商店街」や、大興奮の新ライド・アクション「ゴジラ・ザ・ライド」、新しいファミリーエリア「レッツゴー!レオランド」などが今回のリニューアルの目玉だ。オープンに先がけて行なわれた報道向けの内覧会の様子をたっぷりの写真でレポートする。

メットライフドームのある西武球場前駅から西武山口線に乗り換える
1960年代に走っていた西武電車のカラーリングをイメージしたラッピング電車
西武球場前駅からは約5分で到着する
改札を出るとまず出迎えてくれるのは長崎電気軌道から譲渡されたという路面電車。奥はチケット売り場
ゲートを抜けると昭和の商店街「夕日の丘商店街」へとつながる

娯楽の殿堂「夕陽館」で世界初の大型ライド・アトラクションを体験

今回のリニューアルの目玉「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」(提供:西武園ゆうえんち)

 まずはゴジラをテーマにした世界初のライド・アトラクション「ゴジラ・ザ・ライド大怪獣頂上決戦」から。手掛けたのは映画「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズなど数々のヒット映画を監督している山崎貴氏と株式会社刀のクリエイティブチームだ。

入園すると入手できるガイドマップ「夕日の丘新聞」。第1号の裏面は号外となっている
商店街を見下ろす丘の高台に建つ憩いの映画館「夕陽館」
その名のとおり夕陽が当たる角度に設計されて建てられているそう
“レトロな映画館”の再現度が見事。架空の映画ポスターもよくできている

 ゲストは劇場に入る寸前のスペースで突然緊急放送を聞く。そして現われた特殊災害対策部隊の隊員から「東京に突如謎の巨大生物が現われ所沢方面に向かっている」と知らされ、今から特殊装甲車に乗り込むよう指示される、という流れだ。

 そこから先はとにかく一度体験してほしいというしかない。圧巻の没入体験へといざなうスリル満点のVFX映像は想像していた以上で、この日体験した報道関係者からはライド終了後に拍手が起こったほどだ。個人的にはゴジラが喉(首?)部分を震わせながら大きく吠えるシーンを観るアングルがたまらかった。

「ALWAYS続・三丁目の夕日」の序盤で、鈴木オートの社長(堤真一さん)がオート三輪ミゼットでゴジラに破壊されている東京の街を突っ走る緊迫シーンがあるが、気分はちょうどあんな感じ?(提供:西武園ゆうえんち)

“おせっかいなほど”人情味があふれる「夕日の丘商店街」

「ジャングル大帝レオ」のイラストが描かれた西武園通貨。この西武園通貨は発行日限り有効

 続いて、いよいよ1960年代が再現された「夕日の丘商店街」を案内しよう。まず最初に、新しい西武園ゆうえんちでは食事や買い物などの支払いに使われる独自の園内通貨「西武園通貨」が用意されている。拾園(じゅうせいぶえん)と百園(ひゃくせいぶえん)の2種類で、パーク内での支払いは原則この西武園通貨を使う(ただしロッカーや自販機などは実際の円を使用)。

西武園通貨は拾園札と百園札の2種類のみ
夕日の丘商店街の中にある夕日丘郵便局で追加購入できる
西武園通貨はこのがま口ポーチを使うとよいらしい。商店街で売っている

 購入はゲートを抜ける前のチケット売り場のほか、商店街のなかにある夕日丘郵便局でも追加購入が可能。帽子を被って制服姿の郵便局員スタイル園通貨交換係もいるらしい。ちなみにこの西武園通貨、50園が600円なので1園=12円ということになる。百園札が1200円、拾園札が120円と覚えておくとよいだろう。この独自通貨が海外旅行にでも行ったかのような非日常体験になる。

商店街の入り口
約30店舗が軒を並べる
こんなセピアカラーが似合う昭和レトロな商店街は歩いているだけで楽しい

 とにかく1960年代という大前提に基づいて、建物などの設定が細かく考えつくされ、作り込まれていることにびっくりする。例えば当時は一階が店舗で二階が住まいというところがほとんどだったため、二階のベランダにはくつ下が干してあったり、個々の玄関先に電気やガスのシールが貼ってあったり(ちゃんと夕日の丘商店街のもの)。そして園内のスタッフを「フレンズクルー」と呼ぶそうだが、彼らが実際に商店街で暮らしているかのような錯覚を覚えるのだ。

ダイハツ・ミゼットは商店街入り口にある亀山新聞舗のもの。車内を覗くと集金台帳が
たばこ屋や電気屋
叩くなテレビ!
こちらは豆腐屋さん。「配達中」とのことで中には入れないが、ガラス窓から覗くと昔の道具などを見ることができて楽しい
射的などの遊技場もある。これらは実際に体験可能
魚屋「魚勝」は店先に並ぶ魚(偽物)が超リアル
サビ付いた洗濯物干しにぶら下がるくつ下
懐かしい電話機
壁に貼られたチラシや落書きなども凝っている
個々の玄関には水道や新聞など番号が入ったシールが貼られている。すべてオリジナルだというからびっくり
これらのポスターもすべて60年代っぽく作っている
こちらが夕日の丘商店街の案内図
小林理容所は「本日休業」で入ることはできないが、ここも中を覗くと楽しい
店主が今すぐにでも顔を出しそうな雰囲気
当時の散髪料金に時代を感じる。婦人カットは200円!
七三わけがハンサムスタイルのようだ
乾物屋の商品もよくできている
日本一の自転車屋
金物屋の品揃えがすごい

商店街のあちこちで繰り広げられる珍道中

 夕日の丘商店街では、泥棒とお巡りさんによるチェイスや八百屋の叩き売りなど、あちこちでライブパフォーマンスを見ることができる。パフォーマンス中は人懐っこいフレンズクルーから気さくに声をかけられたりもするので、その場がどっと盛り上がる。リニューアルコンセプトの「心あたたまる幸福感」を肌で体感できる場所になっている。

八百屋の叩き売り
お巡りさんと泥棒のチェイスはアクロバティック
どこからともなくチンドン屋も
自転車で現われる紙芝居屋は朝日湯前で披露する
朝日湯は外観のみだが近くに行くとお湯を流すような銭湯っぽい音が聞こる演出が
蕎麦屋の出前に出くわすことも

食事処もある商店街、揚げたてコロッケやメンチカツの食べ歩きも

昔懐かしいポン菓子。米屋でお米を購入後、そのお米を持ってポン菓子製造所に行く

 約30軒が軒を並べる夕日の丘商店街には、床屋や豆腐屋など外観だけの建物もあるが、なかには実際に飲食店として営業しているところもある。そんな食事処は全部で8店舗。焼きモロコシや団子、かき氷やイカ焼きなどちょっと懐かしい食べ物を味わうことができる。

「肉のおほみ」では揚げたてのコロッケ(ここではクロケットと呼ばれる)とメンチカツを販売。熱々で美味しい
「喫茶ビクトリヤ」は軽食・デザートが食べられる
上京カツサンドは90園なので円換算すると×12で1080円ということになる
古きよき喫茶店といったところ
ソースカツ丼やライスカレーなど和洋食料理を提供する「助六屋」
こちらの「和洋菓子 棚牡丹堂」ではシベリアやウイスキーボンボンが買える
団子屋も。各種団子は40園なので円換算で480円。独自通貨にもだんだん慣れてきた
米屋で買った米を持っていくと、目の前で爆発してポン菓子になる様子を見ることができる。蝋引きの袋に入れてくれるのもポイント高し。この日、何十年ぶり(?)に食べたポン菓子の優しい美味しさに感動してしまった
相澤寫眞館では記念写真のサービスも。時代設定は1960年代だが、QRコードからデジタルデータのダウンロードも可能とのこと
もし10園、20園が余ってしまったら駆け込むべきは駄菓子屋
西武園ガイドマップ(夕日の丘新聞)は商店街で手に入る
こちらは夕日の丘商店街前派出所。駐在さんは泥棒とアクロバティックなパフォーマンスをしたフレンズクルーだ

ファミリー向けに新設した「レッツゴー!レオランド」

西武園ゆうえんちのシンボル「大観覧車」。1周は約20分

「鉄腕アトム」や「ジャングル大帝」など、漫画家・手塚治虫さんの作品が初めて遊園地のアトラクションになった「レッツゴー!レオランド」。レトロサーカスをコンセプトにファミリーが楽しめる広々とした空間になっている。ここには揚げパン(20園)やミルメーク(20園)など懐かしメニューを提供するフード店「ミルクホール」がある。

ゲート
左下がミルクホール
赤ちゃん休憩所
「レオとライヤのジャングルダンスパーティー」
「飛べ!ジャングルの勇者レオ」
「アトムの月面旅行」
感染対策も万全だ
お茶の水博士が作った最新のロケットという設定
巨大なイラストがフォトスポットに立つと立体的に見える「巨大トリック・アート」
「巨大すごろく」。こちらはドローンによる上空から撮った画像(提供:西武園ゆうえんち)
大人もムキになって楽しめそうな巨大すごろくだ
キャラクターグッズが豊富に揃う「レッツゴー!バザール」
ここでのお買い物も「西武園通貨」だ
レオランドのまわりをぐるっと一周する「レオとライヤの夕日列車」は乗車時間約9分。楽しいストーリー仕立てになっている

愛され続けてきた既存のアトラクションも健在

 今回の大幅リニューアルでかつて乗り物がすべてなくなったわけではない。西武園名物として知られる「オクトパス・アドベンチャー」など、既存のアトラクションをあえて残していることもポイントだ。ハードは古いが、キャストとのコミュニケーションを最大限に意識して、ソフト面でゲストの心に響く演出を目指すという。

メリーゴーラウンド
オクトパス・アドベンチャー
バイキング
アトラクションはゲスト入れ替えの際に手すりなどの消毒がされる
バラ園はちょうど春バラの見頃だった