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新東名 御殿場JCT~新御殿場IC開通式典。静岡東部~山梨のアクセス向上、観光渋滞の解消に期待

2021年4月10日 開通

新東名高速道路 新御殿場IC~御殿場JCT間が開通

 NEXCO中日本と国土交通省 中部地方整備局 沼津河川国道事務所、静岡県 沼津土木事務所は4月10日、新東名高速道路(E1A)新御殿場IC~御殿場JCT間をはじめ、周辺道路など計3区間の開通式を実施した。

 今回開通したのは、前述の新東名に加え、国道138号 須走道路および御殿場BP(バイパス)西区間、新御殿場ICへの接続路となる国道469号 御殿場BPおよび県道仁杉柴怒田(ひとすぎしばんた)線。

式典会場となった小山町総合文化会館。190名あまりと多くの関係者が列席した

開通区間の概要

新東名高速道路(E1A)新御殿場IC~御殿場JCT間

延長: 約7.1km
車線数: 4車線(完成時:6車線)
設計速度: 120km/h(暫定4車線開業時は100km/h)
事業費: 約5600億円(秦野IC~御殿場JCT間の事業費)
交通量: 約5000台/日(2021年度予測)
構造物比率: 約8割(80.3%)

国道138号 須走道路、御殿場BP西区間

延長: 約5.2km(総延長8.1km)
車線数: 2車線(完成時:4車線)
設計速度: 80km/h
事業費: 須走道路208億円、御殿場BP(西区間)338億円
※全区間を完成4車線として整備する事業費
交通量: 須走道路2万5500台/日、御殿場BP(西区間)2万9500台/日
構造物比率: 約2割(17.1%)

国道469号 御殿場BP、県道仁杉柴怒田線

延長: 約0.6km(総延長1.6km)、約1.7km
車線数: 2車線(完成時:4車線)、2車線(完成時:4車線)
設計速度: 50km/h、50km/h
事業費: 約20億円、約40億円
交通量: 約1万3300台/日、1万2500台

 新東名高速道路と国道138号の概要や整備効果については、関連記事「開通前の新東名 御殿場JCT~新御殿場ICと国道138号バイパスを走ってみた。富士・箱根・伊豆の観光ルート形成へ」を参照していただきたい。

 また、16時の開通を待って当日に走行した様子の動画は別記事で紹介している(関連記事「新東名 新御殿場IC周辺の開通区間を走ってみた」)。

多くの関係者が開通を祝う

 開通式の会場となった小山町総合文化会館(静岡県小山町)には、来賓はじめ周辺自治体関係者など、およそ190名が列席。

 16時の開通を前に10時から行なわれた式典では、まず主催者として国土交通省 副大臣の岩井茂樹氏があいさつした。岩井氏は開通する路線について、「静岡県東部と山梨県を結ぶ幹線道路であり、特に観光交通による渋滞解消」を期待するとしたほか、静岡県東部地域と甲信地域とのアクセス性が格段に向上すると歓迎。

 また、令和元年東日本台風(台風19号)により中央自動車道が被災し通行止めとなった際に、迂回ルートの国道138号線において大渋滞が発生。関東方面との物流交通に大きな支障が生じたが、今回の開通により高速道路ネットワークの代替性が確保されるなど、国土強靭化に大きく寄与することになるとコメントした。

国土交通省 副大臣 岩井茂樹氏

 続いて登壇した静岡県知事の川勝平太氏は、今回の開通により東富士五湖道路と新東名が結ばれ、山梨県から新東名までまっすぐに結ばれたと前置き。さらに、富士山の西側では中部横断自動車道(E52)が今年度中に開通予定となっていることから、「“富士の国”の表玄関の静岡県と“富士の国”の奥座敷の山梨県の一体化がますます進む」として歓迎の意を表わした。

静岡県知事 川勝平太氏

 来賓による祝辞のあと、NEXCO中日本 取締役社長の宮池克人氏が登壇。用地を提供した地権者をはじめ地元自治会、工事事業者など関係者に謝辞を述べた。また、新東名高速道路の未開通区間である伊勢原大山ICから新御殿場IC間においても「現在全力で事業を進めております」と述べ、式典を締めくくった。

中日本高速道路株式会社 取締役社長 宮池克人氏
山梨県知事 長崎幸太郎氏
衆議院議員 大口善徳氏
衆議院議員 細野豪志氏
衆議院議員 勝俣孝明氏
衆議院議員 吉川赳氏
参議院議員 榛葉賀津也氏
参議院議員 牧野京夫氏
参議院議員 赤池誠章氏
衆議院議員 堀内詔子氏
東名・中央連絡道路建設促進期成同盟 会長 御殿場市長 若林洋平氏
新東名高速をはじめ周辺道路が同時に開通
開通区間
静岡県東部の交通が便利に
新たな周遊観光ルートを形成
所要時間をおよそ10分短縮
渋滞を緩和
観光交通と生活交通を分離
災害時にも安心・安全
迂回ルートを形成
地域活性化
今後は東京方面へのアクセス向上も
開通区間の概要
土工部1.4km
橋梁部5.7km
約8割が構造物
標高が高く冬期は雪も多い
勾配の多いジャンクション部にロードヒーティングを設置
霧に配慮して低い位置に照明を配置
新東名の開通区間

くす玉開披と通り初めを実施

 新御殿場IC前に会場を移し、鋏入れおよびくす玉開披を実施。警察車両を先頭に地元運送事業者や消防、自衛隊、地元自治体関係者などによる通り初めが行なわれた。

通り初め車両
3月31日までレンタカーとして提供されていた「なでしこ号」も登場
周辺自治体のクルマは富士山に因んだナンバー
自衛隊板妻駐屯地楽隊による演奏も行なわれた
マスコットキャラクターも登場。こちらは静岡県「ふじっぴー」と小山町「金太郎」
こちらは御殿場市「ごてんばこめこ」とNEXCO中日本「みちまるくん」