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新東名 御殿場JCT~新御殿場IC開通式典。静岡東部~山梨のアクセス向上、観光渋滞の解消に期待
2021年4月12日 14:40
- 2021年4月10日 開通
NEXCO中日本と国土交通省 中部地方整備局 沼津河川国道事務所、静岡県 沼津土木事務所は4月10日、新東名高速道路(E1A)新御殿場IC~御殿場JCT間をはじめ、周辺道路など計3区間の開通式を実施した。
今回開通したのは、前述の新東名に加え、国道138号 須走道路および御殿場BP(バイパス)西区間、新御殿場ICへの接続路となる国道469号 御殿場BPおよび県道仁杉柴怒田(ひとすぎしばんた)線。
開通区間の概要
新東名高速道路(E1A)新御殿場IC~御殿場JCT間
延長: 約7.1km
車線数: 4車線(完成時:6車線)
設計速度: 120km/h(暫定4車線開業時は100km/h)
事業費: 約5600億円(秦野IC~御殿場JCT間の事業費)
交通量: 約5000台/日(2021年度予測)
構造物比率: 約8割(80.3%)
国道138号 須走道路、御殿場BP西区間
延長: 約5.2km(総延長8.1km)
車線数: 2車線(完成時:4車線)
設計速度: 80km/h
事業費: 須走道路208億円、御殿場BP(西区間)338億円
※全区間を完成4車線として整備する事業費
交通量: 須走道路2万5500台/日、御殿場BP(西区間)2万9500台/日
構造物比率: 約2割(17.1%)
国道469号 御殿場BP、県道仁杉柴怒田線
延長: 約0.6km(総延長1.6km)、約1.7km
車線数: 2車線(完成時:4車線)、2車線(完成時:4車線)
設計速度: 50km/h、50km/h
事業費: 約20億円、約40億円
交通量: 約1万3300台/日、1万2500台
新東名高速道路と国道138号の概要や整備効果については、関連記事「開通前の新東名 御殿場JCT~新御殿場ICと国道138号バイパスを走ってみた。富士・箱根・伊豆の観光ルート形成へ」を参照していただきたい。
また、16時の開通を待って当日に走行した様子の動画は別記事で紹介している(関連記事「新東名 新御殿場IC周辺の開通区間を走ってみた」)。
多くの関係者が開通を祝う
開通式の会場となった小山町総合文化会館(静岡県小山町)には、来賓はじめ周辺自治体関係者など、およそ190名が列席。
16時の開通を前に10時から行なわれた式典では、まず主催者として国土交通省 副大臣の岩井茂樹氏があいさつした。岩井氏は開通する路線について、「静岡県東部と山梨県を結ぶ幹線道路であり、特に観光交通による渋滞解消」を期待するとしたほか、静岡県東部地域と甲信地域とのアクセス性が格段に向上すると歓迎。
また、令和元年東日本台風(台風19号)により中央自動車道が被災し通行止めとなった際に、迂回ルートの国道138号線において大渋滞が発生。関東方面との物流交通に大きな支障が生じたが、今回の開通により高速道路ネットワークの代替性が確保されるなど、国土強靭化に大きく寄与することになるとコメントした。
続いて登壇した静岡県知事の川勝平太氏は、今回の開通により東富士五湖道路と新東名が結ばれ、山梨県から新東名までまっすぐに結ばれたと前置き。さらに、富士山の西側では中部横断自動車道(E52)が今年度中に開通予定となっていることから、「“富士の国”の表玄関の静岡県と“富士の国”の奥座敷の山梨県の一体化がますます進む」として歓迎の意を表わした。
来賓による祝辞のあと、NEXCO中日本 取締役社長の宮池克人氏が登壇。用地を提供した地権者をはじめ地元自治会、工事事業者など関係者に謝辞を述べた。また、新東名高速道路の未開通区間である伊勢原大山ICから新御殿場IC間においても「現在全力で事業を進めております」と述べ、式典を締めくくった。