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三井住友カード、完全ナンバーレスの新カード発行開始。主要コンビニ・マクドナルドで最大5%還元
2021年2月1日 13:10
- 2021年2月1日 発表
三井住友カードは2月1日、新たなクレジットカードの発行とポイント戦略について発表した。
同社は、ちょうど1年前の2020年2月に提携カードを除くすべてのカードを刷新し、新デザインと新機能で発行を開始している。今回のリニューアルでは、券面からカード番号と保有者名を削除し、完全ナンバーレス化に踏み切った。
1年前の刷新時には、番号をカード裏面に移動、カード上から凹凸をなくすといった変更を行なっているが、コロナ禍におけるキャッシュレス利用ニーズの高まりとのぞき見リスク低減のため、取り組みをさらに推し進めた格好になる。
また、同カードの利用で付与するポイントサービス「Vポイント」については、専用アプリを紐付けることでスマートフォンのタッチ決済機能(Apple Pay「iD」/Google Pay「Visa」)で利用できるほか、ネット決済でも使えるようになり、「カードのポイントは貯まっているが使える場所がない」という状況を減らしていくという。
タッチ決済に対応したカードの発行枚数は1年で2倍、利用件数は12倍に
説明を担当した執行役員 マーケティング本部長の佐々木丈也氏によると、2019年から2020年のカード利用回数の伸びは、日常業種が全業種平均の2.8倍となっており、コンビニ・スーパーなど「普段使い」のシーンで急速にキャッシュレスニーズが高まっていることが伺える。実際、「Visaのタッチ決済」に対応したカードは、発行枚数が1年で2倍、利用件数は1年で12倍と急進している。
こうした背景には当然コロナ禍の現状があり、現金やカードを受け渡す煩わしさだけでなく、接触すること自体への不安がある。一方で、カードをかざすだけというタッチ決済の気軽さから、情報流出や不正使用、紛失・盗難時のリスクについても不安の声はあるという。
そこで、新カードは完全ナンバーレス化(カード番号・保有者名の記載なし)を行ない、カード番号はアプリで管理して生体認証などで保護する。アプリ自体もアップデートを実施し、ワンタップでネット利用・海外利用などを個別に細かくON/OFFできるよう利用制限機能を強化する。カードを利用するたびにアプリに通知があるため、万一の不正利用にもすぐ気づけるようになっている。
また、タッチ決済の日常的な利用を促進するため、主要コンビニ(セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン)とマクドナルドでは、最大5%のポイント還元を行なう。通常ポイント(0.5%)+対象店舗での利用(2%)+タッチ決済(2.5%)で計5%になる計算(ただしファミリーマートは現時点ではタッチ決済非対応)。加えて、同社のプロパー(自社独自)カードとしては初めて、年会費の完全永年無料化を実施する。
Vポイントについては、同名の専用スマートフォンアプリを配信。アプリをダウンロードするとスマホに「Visaプリペイド」が内部的に発行された状態になり、アプリに紐付いたVポイントは店頭でタッチ決済(Apple Pay「iD」/Google Pay「Visa」)、またはネット上の決済に利用できる。
クレジットカードの独自ポイントは商品券と交換する・マイルと交換するなど利用シーンが限られていたが、「Visaのタッチ決済・iD加盟店ならどこでも使える」という普段使いのしやすさに比重を置いたリニューアルになっている。
新カードは2月1日から発行を開始しており、入会キャンペーンも展開する。2月1日~4月30日の新規入会・利用で最大1万1000円相当(最大1万円相当のVポイント+1000円分のVポイントギフトコード)をプレゼントするほか、2月1日~3月31日はVポイントアプリでのチャージが20%増量になる。
発表会に登壇した三井住友カード 代表取締役社長の大西幸彦氏は、「コロナ禍というかつてない事態のなかで新たなニーズに応えるもの」と述べ、非接触が推奨される現況において、現金からキャッシュレスへの流れが一層加速しており、今まで以上にカード利用の日常化が進んでいる。カードを取り出す機会が増えれば紛失やのぞき見などのリスクも大きくなるため、安心・安全への期待が高まっている、と新カード発行の背景を説明した。