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気象庁、生物季節観測の対象植物を34種目から6種目に

2020年11月10日 発表

気象庁による生物季節観測の対象植物が2021年から34種目から6種目に

 気象庁は、生物季節観測の対象とする植物を、2021年1月から6種目9現象に変更すると発表した。

 同庁では、季節の遅れや進み、気候の違いや変化を的確に捉えることを目的に、1953年から生物季節観測を実施してきた。2020年1月時点では、全国の気象台・測候所58地点で植物34種目、動物23種目を対象に、開花や初鳴きなどを観測している。

 しかし、近年は気象台や測候所周辺の生物の生態環境が変化しており、適切な場所に標本木を確保することが難しくなってきている。また、動物季節観測でも対象を見つけることが困難になってきているという。

 このため、地球温暖化などの気候の長期変化や1年を通じた季節変化の把握に適した代表的な種目と現象のみを継続し、それ以外は廃止されることになった。継続される生物季節観測は、以下の6種目9現象となる。

・あじさいの開花
・いちょうの黄葉・落葉
・うめの開花
・かえでの紅葉・落葉
・さくらの開花・満開
・すすきの開花

 廃止する種目・現象の観測方法を定めた指針については、気象庁のWebサイトで公開される予定で、継続して観測していきたい地方公共団体などには、こちらを参考にしてほしいとしている。