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ソラシドエア、福岡~那覇(沖縄)線に就航。新型コロナの影響により式典を中止し、記念品の配布のみ実施

2020年3月29日 就航

3月29日にソラシドエアが福岡ー沖縄(那覇)線を就航

 ソラシドエアは3月29日、福岡~那覇(那覇)線に就航した。初便就航となる同日、福岡空港では就航式典が行なわれる予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、福岡空港で行なわれる予定だった式典は中止となり、就航記念品のプレゼントと、代表取締役社長 髙橋宏輔氏の報道陣に向けた囲み取材のみが行なわれた。

運航ダイヤ

SNA99便(ANA2499便): 福岡(13時35分)発~那覇(15時25分)着
SNA98便(ANA2498便): 那覇(11時10分)発~福岡(12時55分)着
※2020年7月1日~9月30日は到着時刻に変更あり

SNA99便の出発時刻は13時35分発。国内線の5番搭乗ゲートを使用
12時48分、那覇発の初便であるSNA98便が着陸
式典は行なわなずフォトセッションのみ実施

 福岡空港国内線ターミナル5番搭乗口前では、ソラシドエアのスタッフがSNA99便の使用機材を待ち、搭乗客に記念品を手渡す準備に追われていた。那覇空港を飛び立ったSNA98便は、予定到着時刻から数分早い12時48分に福岡空港に降り立った。

 式典らしいセレモニーは行なわれなかったものの、搭乗案内を担当するグランドハンドリングスタッフより「福岡空港から初就航」となる内容がアナウンスされた。

スタッフはピスタチオグリーンの法被を着てスタンバイ
搭乗ゲートの奥で搭乗開始を待つ
13時19分、搭乗案内開始
就航記念品は、エコバッグに搭乗証明書、ネームタグ、福岡空港クリアファイル&ホールペン、Be OKINAWAノートなどが封入されていた

 機内清掃が終了し、13時19分ごろには機内案内が開始され、コーポレートカラーであるピスタチオグリーンの法被を着たソラシドエアスタッフたちが記念品を手渡した。搭乗客がほぼ機内へと入ったところで、地上で見送るソラシドエアスタッフもランプへ移動した。

定刻より5分早い13時30分にプッシュバック開始
コクピットからパイロットたちも手を振る
スタッフも横断幕を持って地上から見送り
グランドハンドリングスタッフも手を振り沖縄へ送り出す
13時38分、16滑走路から離陸

 SNA99便の搭乗数は70名(幼児1名含む)。13時30分にはプッシュバックを開始し、ソラシドエアスタッフが横断幕を掲げて地上からお見送り。13時38分、那覇空港へ向けて離陸した。

髙橋社長が所感会見

株式会社ソラシドエア 代表取締役社長 髙橋宏輔氏が報道陣に向けてコメント

 記念品配布となる搭乗時刻前に、代表取締役社長 髙橋宏輔氏による会見の時間が設けられた。

「本来であれば、沖縄の方をお呼びして盛大なセレモニーを企画していたのですが、新型コロナウイルスの感染拡大に配慮し中止いたしました。

 そうは言っても、初便にお乗りいただくお客さまに対して記念品だけはお配りしようと参りました。念願の福岡就航となりましたが、これまで発着枠が埋まっていた状況により、そのほかの九州と全国各地を結んでまいりましたが、今回なんとか(福岡空港の)発着枠拡大によって初就航に至りました。

 やはり福岡は九州の中心都市でありますから、私どもとしてもここから各地を結ぶことが使命と思ってやってまいりました。一つ念願が果たせたと思っております。残念ながら枠が取れたといっても1枠だけで、羽田の枠はいっぱいのままです。となると、どこと結ぼうかと検討し今回は沖縄となりました。

 2025年に福岡空港の第2滑走路の供用開始による発着枠の増加が予定されていますが、また可能性があるだろうと思います。九州・沖縄の翼として、そのほかの日本各地や、チャーター便で飛ばしていた海外との定期便化などを目指し、国際路線の就航もしたいと思っています。

 コロナウイルスによってさまざまな業界に大きな影響があり、航空業界も大きな打撃を受けています。しかし私たちの強みとして、地域との密着が挙げられると思います。すでに大手は減便や海外便の運航停止となっていますが、季節柄、入学や就職そして帰省、といった国内の移動に使われておりまして、搭乗率は下がっていますが、他社と比較しても需要は確実にあり、今のところではありますが減便にはつながっておりません。

 さらに機材を単一機種とし、宮崎県でスリムな経営を行なっているということもあり、粘り強くやっていけている方だと思います。3月の搭乗率は前年比で4割程度、搭乗者数で半分くらいに落ち込んでいます。固定費などでは赤字ですが、運航費はなんとか賄えており、ギリギリ減便はせず、お客さまにご迷惑をおかけしないようにできています。

 今日の福岡~那覇線初便も、発表から早い時期に満席近いご予約をいただいておりましたが、キャンセルが相次ぎ4割程度となりました。それでも乗っていただける皆さまに感謝申し上げます。

 航空業は、現場に行かなくては成立しないインフラの役割も担っておりますので、一部、お子さんの休校などがある場合、リモートワークできるスタッフは在宅勤務をしてもらっていますが、ソラシドエアは現状、減便をしていない状況ですので、ほとんどのスタッフが変わりなく現場で頑張ってくれています」とコメントを述べた。