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別府で今までにない極上体験を!「Premium ONSEN・ガストロノミーウォーキング in BEPPU」で約60名が美食に酔いしれた

2019年11月29日 実施

別府でウォーキングと温泉、美食を組み合わせた「Premium ONSEN・ガストロノミーウォーキング in BEPPU」を初開催

 ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構とANA総合研究所ならびにインターコンチネンタルホテルズがB-biz LINK、ANA(全日本空輸)大分支店の協力で11月29日に「Premium ONSEN・ガストロノミーウォーキング in BEPPU」を大分県別府市にて開催した。2016年11月の第1回から2019年11月現在まで「ONSEN・ガストロノミーウォーキング」は合計63回実施されているが、「プレミアム版」は今回が初めて。

 ONSEN・ガストロノミーツーリズムとは、欧米を中心にさかんなガストロノミーツーリズムに日本の温泉の魅力をプラスしたもの。自然・歴史を「めぐり」、その土地の美味しい食材やお酒を自分のペースで「食べて・飲む」、そして温泉に「つかる」の3コンテンツを網羅できる体験だ。関連するイベントをONSEN・ガストロノミーウォーキングと呼んでおり、プレミアム版初開催の今回は約60名が全国各地から参加。美食を堪能し、別府のルーツを辿った大満足のイベントの様子をレポートする。

別府八湯はここから始まる。スタートは「伽藍岳噴火口跡」から

「Premium ONSEN・ガストロノミーウォーキング in BEPPU」のテーマは「別府のルーツをたどる」。日本一の源泉数と湧出量を誇る別府にて、人生を豊かにするラグジュアリー体験を満喫できる内容だ。晴天に恵まれた当日の集合場所は「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」。ホテル周辺にはのぼりが掲げられ、ロビーの受付には参加者向けにサコッシュが並んでいた。当日のマップ、メニューが描かれた冊子とアンケート、ドリンク1本が渡されシャトルバスに乗りこみ出発。目指すは開会式の行なわれる「塚原温泉」の「伽藍岳噴火口跡」だ。

集合場所の「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」。多数ののぼりが掲げられていた
受付には参加者に配布されるサコッシュが並ぶ
中身はガイドマップ。ウォーキングエリアとメニューなどが書かれていた

 約25分ほどバスに揺られ到着した日本三大薬湯の1つ「塚原温泉 火口乃泉」。ここからは徒歩で「伽藍岳噴火口跡」を目指す。急な坂道を約5分、硫黄臭が強くなってくるなか登りきると噴火口跡が見えてきた。しかし、ここで終わらないのがプレミアム版。ガイド付きで通常ならば立ち入り禁止区域の「地獄」まで特別に行くことができたのだ。勢いよく100℃以上の噴気が立ちのぼるなか、この地下に眠る熱水が別府八湯の温泉源であると解説が。まさにスタートにふさわしい、別府温泉の始まりの場所にて開会式が行なわれた。

「塚原温泉 火口乃泉」に到着。ここから噴火口跡を目指す
急な坂道を約5分間もくもくとウォーキング
塚原高原をはじめ美しい景色を眺めることができる
通常は立ち入り禁止区域である「地獄」周辺まで特別に入ることができた
「別府温泉地球博物館」の幸準一郎氏らの解説付きで別府温泉の始まりを学ぶ
蒸気で石のなかの鉄分やミネラルが溶け出し白くなっているとのこと
開会式ではスタッフの「いってらっしゃいませ!」に全員で「行ってきます!」と声を出し和やかな雰囲気に

 開会式が終了し、そのまま下山。再び「塚原温泉 火口乃泉」へ。「ONSEN・ガストロノミーウォーキング」ののぼりを目印に名物の「蒸し卵」が振る舞われた。火口の噴気で約20時間蒸された卵には温泉成分がたっぷり。殻もするするとむけ、燻製を彷彿させる風味とまろやかさはクセになる。続いては冷鉱泉水「名水 ゆふの水」をゴクリ。横に用意されていた手湯でひとときの癒しも体験した。泉質は強酸性のため角質除去に効果的。ピーリング効果が高いため利用後の保湿は必須。地元ファンも多く、書籍片手に温泉を2時間ほどつかるのがよいとアドバイスをもらった。また、次に向かう「鉄輪温泉」は弱酸性で保湿性が高いので「塚原温泉」に続いて入る2湯巡りを行なうと機能温泉浴でよいとのこと。

「塚原温泉 火口乃泉」ではイベントののぼりを目印に名物に舌鼓
噴気で20時間蒸された「蒸し卵」をパクっ
ごくごくと冷鉱泉水「名水 ゆふの水」で喉を潤す
手湯体験も。強酸性でピーリング効果があるという

ウォーキングのあとは知る人ぞ知る隠れ家的ホテル「forest inn BORN」で前菜を

「塚原温泉 火口乃泉」からはウォーキングタイムに。湯布院塚原エリアのランドスケープを堪能しながら約40分間、桜並木や広がる高原を進みながら次なる目的地「forest inn BORN」へ。澄み切った青い空や紅葉の始まったばかりの山々をゆっくりとしたペースで進むと、見覚えのあるのぼりを発見。北欧風ホテル「forest inn BORN」に到着だ。塚原高原の豊かな緑に囲まれ、静かな時間をゆったりと過ごすことができるこちらでは「ガストロノミーポイント1」として食事のスタートを飾る、前菜を味わうことに。

約40分間広がる自然のなか、次なる目的地までウォーキング
塚原高原の1日3組限定で宿泊できる北欧風ホテル「forest inn BORN」に到着
木々に囲まれた開放的なレストランで前菜をいただくことに

 食前酒として「安心院スパークリングワイン」を1杯。安心院で収穫されたシャルドネ100%の辛口スパークリングワインで、瓶内で2次発酵させ、きめ細やかな泡と柔らかな口当たりが特徴。ワイナリーもすぐ近くにあるとのことだ。

 前菜は「大分佐伯産伊勢海老のサラダ仕立て 塚原高原産牛乳のカプチーノ 温泉水で仕上げたライ麦パンを添えて」。大分佐伯産伊勢海老を白ワインでボイルしたあと野菜のブイヨンでゆっくり火入れししっとりに。付け合わせは湯布院産野菜。塚原温泉の温泉卵にマスタード、エシャロット、大分産椎茸を軽く焼いたあとにブイヨンにつけ込んだものを刻みタルタル風ソースに仕上げている。さらに大分県の畜産発祥の地にちなんで塚原高原産牛乳にトリュフオイルを加えたカプチーノソースも。温泉水を練り込んだライ麦パンを残ったソースと一緒に味わえば、旨味がじっくり広がり余韻も楽しめる。参加者からも絶賛の声が上がっていた。

食前酒は受賞歴を持つ「安心院スパークリングワイン」
ノンアルコールカクテルとして「大分県産かぼすソーダ」も提供
前菜の「大分佐伯産伊勢海老のサラダ仕立て 塚原高原産牛乳のカプチーノ 温泉水で仕上げたライ麦パンを添えて」

じんわり染み込む味わいで内側から健康に。「蒸士茶楼」で薬膳スープと魚料理を味わう

 シャトルバスで「鉄輪温泉」に移動し、続いては蒸気を使った薬膳が味わえる「蒸士茶楼」へ。同レストランは、オーナーシェフが鉄輪の蒸気に魅せられ約3年半前にオープン。オーナーシェフは約40年ほど中華料理にたずさわっており、鉄輪の蒸気を活用し食材の真の旨味を引き出した料理たちに定評がある。

 こちらでは「ガストロノミーポイント2」としてスープ・魚料理「天然蒸気だけで作った滋味薬膳汽鍋(チーコー)スープ」「県産かぼすブリ、かぼすヒラメの低温スチーム ブラックビーンズ風味」が提供された。オリジナルの鍋で作ったスープは食材のみ鍋に入れ、蒸気の力で旨味を存分に引き出しスープに凝縮。じんわりと体に染み込む旨味に、言葉を忘れて全員が夢中で完食。竹の葉に包まれたメインはふんわりと仕上げられたブリとヒラメが口に入れた瞬間とけていく。

 なお野菜をはじめとした食材は50℃洗いしたあと、特注の「地獄釜」で低圧低温スチーム。栄養価がアップし、消化吸収もよい状態に。食べると代謝が上がり、美肌効果や翌日のお通じにも効果的だとオーナーシェフが教えてくれた。なお、ドリンクは「瓶出し古越龍山、紹興酒」や、地元のみかんを干したチンピを使った焼酎、中国工芸花茶となっていた。

「鉄輪温泉」に到着
蒸気を使い体に優しい薬膳を提供する「蒸士茶楼」へ
オリジナルの地獄窯と鍋、鉄輪の蒸気を使い調理する様子も見学できた
落ち着いた店内で時間を忘れ薬膳料理が堪能できる
「天然蒸気だけで作った滋味薬膳汽鍋(チーコー)スープ」「県産かぼすブリ、かぼすヒラメの低温スチーム ブラックビーンズ風味」

 スープと魚料理で体を内側から癒したあとは、「鉄輪温泉」エリアを巡るウォーキング。「みはらし坂」から湯けむりが立ち昇る様子を見学。湯けむりが並んでいるのは断層に沿っているからなどの豆知識もガイドさんから聞きつつ、3万年前の断層沿いに坂を下っていく。

断層沿いを歩くと「みはらし坂」に到着する
「みはらし坂」から湯けむりが断層沿いに上がっていることを確認

 すると目の前に「熱の湯源泉跡」を発見。昭和50年代まで「熱の湯」と「洗濯場」の源泉として使われていたとのこと。すぐ隣に市営温泉「熱の湯」があり、こちらは高温の源泉ながら地下水とうまく混じり合い湯加減も抜群だったため、体の身熱を冷やすために重宝されたそう。無料温泉として現在も活躍中だ。

「熱の湯源泉跡」。源泉として活躍していたが、現在は使われていない
お隣の「熱の湯」は無料温泉。ぜひ立ち寄りたいところ

「冨士屋 一也百ホール&ギャラリー」で「温泉コンフィチュール」スイーツにうっとり

 ウォーキングでほどよくお腹が空いたところで「冨士屋 一也百ホール&ギャラリー」に到着。同ホール兼ギャラリーは明治32年(1899年)に建てられた冨士屋旅館を利用。別府で唯一現存する明治の旅館建築を目で楽しめる。鉄輪の天然蒸気を使い40℃から95℃でフルーツを蒸してできあがった「温泉コンフィチュール」も販売している。カフェも併設し、くつろぎのひとときが過ごせる。

 趣のある窓辺沿いに座ったところで早速「ガストロノミーポイント3」の「温泉コンフィチュールを使ったお口直し3点」がテーブルに。「“まるで湯けむり”アイスクリーム 温泉コンフィチュールの紅玉添え」「塚原高原・クックヒルファームのフロマージュブラン×温泉コンフィチュール“国東のキウイ”」「湯布院・マチカ 国産小麦香るマフィン×温泉コンフィチュール“大分かぼす”」のセットだ。ドリンクは「大分国東むぎ焼酎“とっぱい”カクテル クックヒルファームの低温殺菌牛乳 低温スチームの完熟梅シロップ」「自家製ゆずチェッロ」。ノンアルコールドリンクとして「完熟梅シロップソーダ割り」の3種。フルーツ本来の旨味を引き出したコンフィチュールと相性抜群なデザート3種とフルーティなドリンクで大満足。

明治時代の旅館を使った「冨士屋 一也百ホール&ギャラリー」
手作りのガラスや装飾が施された窓際のテーブルがお勧め
「ガストロノミーポイント3」の「温泉コンフィチュールを使ったお口直し3点」とドリンク

 ホッとひと息お口直しタイムを満喫したあとは、籠師・伝統工芸士の油布昌伯氏によるデモンストレーションを見学。竹を使い「夜多羅網み」で籠を制作する様子をじっくりと見ることができた。参加者の会話からインスピレーションを受け、サッと蛇を作りプレゼントも。手足を使い、ダイナミックに制作する姿を参加者は食い入るように見ていた。

籠師・伝統工芸士の油布昌伯氏によるデモンストレーションを見学
即興で製作した手作りの蛇を参加者1名にプレゼント
併設するショップでは竹細工の籠や小鹿田焼きなどの器も購入できる

 絶品スイーツのあとは、もちろんウォーキングで「鉄輪温泉」をさらに深掘り。湯けむりがもうもうと上がるなかウォーキングが楽しめる「湯けむり通り」を経て巨大な「地獄」を見学。噴気と温泉が同時に湧き出る泉源を「地獄」と呼んでおり周辺にはミネラルがたっぷりと付着。自己責任で少し味わってみたところ、ほどよい塩気と柔らかな味わいでびっくり。そのまま「湯雨竹(竹製温泉冷却装置)」を見学。鉄輪エリアの温泉は約100℃の高熱温泉で、そのままでは入ることができない。そのため別府特産の竹とひのきを利用した自然冷却装置を開発。50℃前後まで一気に温度が下がるため100%源泉掛け流しで温泉が楽しめるという。

湯気がいたるところから立ち昇る「湯けむり通り」をウォーキング
巨大な「地獄」。大地と会話しながらメンテナンスするとのこと
「湯雨竹(竹製温泉冷却装置)」で100℃の高熱温泉が一気に半分の温度に下がる

温泉水仕立ての「おおいた和牛」でパワーチャージ。「Otto e Sette Oita」へ

「鉄輪温泉」でのラストは「地獄釜」と地元の恵みの2つを組み合わせた絶品イタリアンを提供する「Otto e Sette Oita」。食で大分を旅するをテーマに、大分の美味しいを存分に味わうことができるレストランだ。こちらでは「ガストロノミーポイント4」としてメインの肉料理「温泉ミネラルを含んだ“おおいた和牛”の炭火焼き」を提供。「鉄輪温泉」の温泉水と日田の鮎魚醤をブレンドし、ロースの表面に塗り乾燥を繰り返し染み込ませ、60℃に調整した「地獄釜」で1時間半ほど火入れし表面を炭火で軽く焼いている。ちょうどよい塩気と柔らかふっくらなロースは適度に脂も落ち最高の状態。添えてあるのは大分の南蛮文化とも関係のある宗麟南瓜。南瓜本来の味を活かすために蒸したあと、そのままくりぬき味付けなしの状態だ。また大分ブランドの1つ「乾しいたけ」と戻し汁を使い牛のアキレスときくらげでジューシーに仕上げた付け合わせも。なお、アルコールとして「安心院マスカットベリー A 樽熟成」、ノンアルコールドリンクとして杵築の完熟甘夏ジュース「蔵姫」もともに飲むことができた。

路地を入った奥まった場所に立地しとっておき感満載の「Otto e Sette Oita」
「ガストロノミーポイント4」のメイン肉料理「温泉ミネラルを含んだ“おおいた和牛”の炭火焼き」
店舗前で飲める温泉水は塩気と出汁感がある。おでんに使うと味が染み込みより美味しく仕上がるそうだ
「双葉荘」の「地獄釜」を帰りがけに見学。時間があればぜひこちらで地獄蒸しの体験を

ホテルのプールサイドで乾杯!「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」でカクテルパーティ

 あっという間に15時をまわりホテルへと戻る時間に。希望者は「ヘブンズロード」でのウォーキングを楽しみ約15分かけて「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」へ到着。歩行距離約6kmをイベント全体で歩いたあとに待っていたゴールではフォトスポットも登場し、スタッフらと記念撮影も楽しめた。「ガストロノミーポイント5」である同ホテルでは「カクテルパーティ」を開催。夕方近く気温も下がってきたため体が温まるようオリジナルブレンドティーやハーブティーに地元のジンを混ぜた「ローカルジン ホットトディ」と「牛ホホ肉の煮込み小さな大分野菜添え」を用意。デザートに「抹茶ティラミス」「カボスメレンゲタルト」でフィニッシュ。

スタッフやガイド、主催者らと一緒にフォトスポットで記念撮影も楽しめた
「ガストロノミーポイント5」として「牛ホホ肉の煮込み小さな大分野菜添え」を用意
デザートの「抹茶ティラミス」「カボスメレンゲタルト」
ジン入りのお茶「ローカルジン ホットトディ」でホッと一息

「カクテルパーティ」では、ANA総合研究所 取締役会長の小川正人氏があいさつ。ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構の理事長も務める同氏は「ONSEN地に元気を!をテーマに掲げイベントを開催していますが日本に限らず世界にONSENを広めていきたいと考えています」と同イベントの主旨を紹介。初開催のプレミアム版に手応えを感じるとともに別府自身のポテンシャルの高さと深みを実感したと話してくれた。また、心と体のトリートメントが必要とし、総合的な癒しの場所として現代の湯治につながる同イベントを継続するとともに長期滞在に関しても今後検討していきたいと語ってくれた。

株式会社ANA総合研究所 取締役会長 小川正人氏

 続いて、インターコンチネンタルホテルズグループ/IHG・ANA・ホテルズグループジャパン CEOのハンス・ハイリガーズ氏も登壇。「別府の素晴らしさが凝縮したツアー」と絶賛し「我々のグループとしては第2・第3都市でホテル開業をしていきたい思いとデスティネーションを世界に広めていきたいという思いが今回のイベント参加に込められています。地元の方々との強力なパートナーシップにより実現が可能となる同様の企画が今後世界から訪れるインバウンドツーリズムに対し広がっていけばうれしい」と語った。また、自身としても新たな角度で本当の別府のよさを知ることができたとのこと。海外からのゲスト、ならびにリピーターは地元ならではのストーリーを重要視し求めているため、アピールは大事であり時間がない旅のなかにいかに詰め込めるかが大事、日本のゲスト向けの企画も含め今後も積極的なイベントや企画参加を推進していきたいとのことだ。

インターコンチネンタルホテルズグループ/IHG・ANA・ホテルズグループジャパン CEO ハンス・ハイリガーズ氏

 さらに「ONSEN・ガストロノミーウォーキング」の発起人の1人である別府市長の長野恭紘氏も駆けつけた。スピーチでは「町歩きは観光の原点。プラスして高付加価値な食や観光をウォーキングしながら楽しめるプレミアム版開催は観光のレベルアップにつながる」とし、宿泊場所である「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」が後押しの要因の1つとした。今後も団体から少人数までストレスのない観光体系を確立していきたいとのこと。なお、参加者にはお土産として別府温泉絵葉書セットや竹細工の小物、温泉で使える手拭いやガイド本などをプレゼントした。

別府市長 長野恭紘氏
参加者には手拭いなどが入ったプレゼントも配布された

2019年8月にオープンしたばかり。「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」をチェック

「Premium ONSEN・ガストロノミーウォーキング in BEPPU」開催に合わせANAセールスが主催し、ANAトラベラーズが「日本を旅しよう 上質な旅 VOL.3」として宿泊をプラスした限定ツアーを販売。2泊3日でイベントともにホテル滞在&温泉も満喫できるプランのため即完売となった。ツアーでの宿泊場所、そしてイベントの集合場所となっていた「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」もご紹介しよう。

 同ホテルは2019年8月にオープンしたばかり。全89室を有するラグジュアリーホテルで、別府の山々と海岸線を一望できるロケーションが特徴だ。館内も自然のなかで滞在しているような雰囲気を大切にしており、木々をイメージした柱や水の音が常に楽しめるオブジェ、さらにホテル内には別府ならではのアート作品が並んでいる。ロビーエリアの約11mのガラス越しの景色は必見。

「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」のエントランス
ロビーエリアは吹き抜け。ガラス越しの景色はまるで絵のよう

 約68m 2 の「プレミアムツイン」は落ち着いた雰囲気。ベッドには、地元の名産品がデザインされた浴衣が置かれ、下駄、別府竹細工の籠とともに温泉へすぐに足を運べるようになっている。別府の山々をイメージした絨毯や温泉卵の殻風の家具などはこの土地ならではのデザイン。

「プレミアムツイン」。自然の素材を使ったデザインが秀逸
温泉セット。竹細工の籠や浴衣、下駄が用意されている
温泉卵の卵の殻をイメージしたデザインの家具
なかはミニバー。飲み物やスナックなどがそろえられている

 パウダースペースはダブルシンク。大理石のバスタブ周辺には3種のバスソルト、サンフランシスコのフレグランスブランド「アグラリア」のアメニティを用意。なお、ウェルカムスイーツは大分の名物ざぼんを使った「ざぼん漬」が3種提供されていた。

パウダースペースは縦に長く、ダブルシンクで使い勝手がよい作り
大理石を使ったバスルーム
アメニティは「アグラリア」製
ウェルカムスイーツは「ざぼん漬」

 眺めを思う存分楽しみたいならば「パノラマ1ベッドルームスイート」を。約145m 2 の広々とした客室には、とっておきのテラスを完備。約270度の景色が目の前に広がり開放感は抜群。露天風呂も用意され、温泉に入りながらリラックスタイムを自室にいながら堪能できる。また、アメニティはタイの高級スパブランド「ハーン」を採用している。

「パノラマ1ベッドルームスイート」
462のテラスからの眺め
露天風呂も設置されているので、温泉につかりながらリラックスできる
アメニティは「ハーン」製

 贅沢な時間を演出するためにはカフェやレストランも重要。ロビー横の「ザ・ラウンジ」はこだわりのケーキやTWG Teaの紅茶、コーヒーを飲みながらくつろげる場所だ。オリジナルのアフタヌーンティも話題だ。「ケーキセット」(1350円)はオリジナルのコーヒーまたはTWGファインティーセレクションのいずれかとケーキのセット。人気は「ピスタチオのブラウニー」。濃厚ピスタチオムースとしっかりとした甘さとナッツの食感が楽しいブラウニーの2層仕立て。ドリンクは「ANAインターコンチネンタル別府 オリジナルブレンドティー」をセレクト。緑茶をベースにパイナップルとジンジャーを合わせ飲むと体がポカポカあたたまる1杯だった。

2階のロビー横の「ザ・ラウンジ」
「ケーキセット」。「ピスタチオのブラウニー」が人気

 4階のオールデイダイニング「エレメンツ」は室内とテラス合わせて110席。訪れたのは朝食タイム。ビュッフェ形式で洋食を中心に和食も味わえる。安心院産の白米や杵築産ハチミツなど大分や別府を感じる食材も使われている。サラダやフルーツ、ナッツ類も豊富で、デニッシュなどと一緒にヘルシーな食事も楽しめた。

4階のオールデイダイニング「エレメンツ」
和食エリアには炊き立ての安心院産の白米
フルーツエリアには杵築産ハチミツ
サラダやフルーツ、ナッツとともにヘルシーな朝食が味わえた

 温泉とともに堪能したいのがスパ。タイ高級スパブランド「ハーン・ヘリテージ・スパ」が入っており、日本で唯一施術が受けられるのだ。静かなロビーエリアにはスパプロダクツがずらり。シングルからカップルルーム、フットマッサージ用など全5室のスパルームを完備する。

 スパメニューは「サイアムアロマ・ボディーセラピー」(60分2万2374円)が一番人気だ。使用するボディーマッサージオイルは全4種類からチョイス。オリエンタルローズ、オリエンタルハーブス、シンボポゴン(レモングラス&ラベンダー)と「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」のみのセンシュアル(オレンジ&ベルガモット)。フット用のスクラブもトロピカルウッドを含む4種類。ボディとフットで香りが異なる組み合わせも選べる。スパルームは和モダンな装いで、フットバス用の桶やベッドに飾られた七島藺製の鶴のオブジェが別府らしい。

タイ高級スパブランド「ハーン・ヘリテージ・スパ」のスパメニューでリフレッシュ
4種類のオイルとスクラブで香りに包まれよう
スパルームは和な雰囲気。七島藺のオブジェも飾られている

 1階エリアに位置する「アクア」では生搾りジュースをはじめヘルシーなドリンクを心地よい空間で味わえる。別府市街地を見わたせるインフィニティプール直結で、そのまま温泉や家族風呂へも移動できる。温泉は別府石が配置され景色との一体化が楽しめる。檜風呂やスチーム、ドライサウナも完備し、1日おきに男女が入れ替わる。昼間と夜と2つの表情を楽しむことができるので1日2回入るのをお勧めしたい。

 なお今回、総支配人のステファン・マッサリーニ氏に話を聞くことができた。同氏は「別府といえば温泉ですが、同様に素晴らしいコンテンツがたくさんあることを世界にしっかり示し、訪れたゲストに知ってもらうという姿勢を大事にしています。ローカルとインターナショナルブランドのコラボレーションを目指し別府の地に新たにホテルを開業し、現在レストランで別府ならではのメニューを提供していますが、今後スパも含め別府の竹や炭、泥などを使ったシグネチャーメニューを展開していきたいと考えています。またアクティビティに関しても体験が記憶に刻まれリピーターを生み出しますので、地元密着型をさらに推し進めていければと。海外からのお客さまのニーズにも応えたいですし、日本のお客さまも何十年か前に一度来たという記憶を一新するようなサービスと体験でまた滞在していただけるよう進化していきます」と話してくれた。

1階のインフィニティプールや温泉につながる「アクア」
インフィニティプールからの眺め
温泉の入り口。1日おきに場所が入れ替わる
インターコンチネンタルホテルズグループ/IHG・ANA・ホテルズグループジャパンCEOハンス・ハイリガーズ氏と「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」総支配人ステファン・マッサリーニ氏